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新たな騙しの手口が発覚 中小企業倒産防止開発機構

[2008年5月26日 09:09更新]

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(08年5月号掲載)

本紙先月号やホームページで何度も報じた「中小企業倒産防止開発機構」(福岡市博多区博多駅東、徳川高人代表)。その手口の一端が新たに判明した。

昨年12月上旬、大分県の中小企業A社に1通のダイレクトメールが届いた。「50億円キャンペーン」。封を切って中を見ると実に甘い文句が並ぶ。師走に入り資金繰りに困っていた同社の代表は即飛び付き、電話をしたのは言うまでもない。

代表が開発機構を訪ねてみると田舎の会社とは違い、まず女性社員の丁寧な応対が待っている。素晴らしく豪華な作りの部屋で幹部社員との面談が始まり、高利の市中金融からの借り入れを解決したいと相談すると「会社を訪問し実態を把握した上で解決プログラムを作成する」と、実に明快な答えが返ってきた。

数日後に両社は「包括的コンサルティング契約書」を交わし、ほぼ同時に長期的な資金調達のためと求められるまま、A社代表は総額4000万円の約束手形数枚を開発機構へ渡した。当然現金を渡されるものと期待していたら、同様の手口で取得したらしい他社の約束手形数枚が届き、金融機関で現金化した。

だが、資金繰りに困って相談に訪れるような企業が発行した約束手形は信用力も低く決済能力も落ちるのが道理。喜びも束の間、ほどなく不渡りの連絡を受け、即買戻しの資金調達に走る結果になった。

開発機構に連絡をしても、今度はこの事態に対する明確な対応策・回答は得られずそのまま時間は経過。追い討ちを掛けるように振り出した手形が取立てに回った。1枚目の400万円は何とか決済したものの、資金繰りが苦しいA社にはその後の資金調達が出来ず、1回目の不渡りを起こし自己破産へと追い込まれた。

予期せぬ不渡りですべての蓄えを事業資金や手形決済につぎ込んだために弁護士費用など用意出来ず、善意の第三者を名乗る得体の知れない取立て屋に脅され、家族は途方にくれている。

突然の倒産で事業の再開も難しく、裁判に訴える費用もない。地元警察に相談しても、民事不介入を理由に相手をしてくれない。家庭も崩壊寸前の状態となって、開発機構に対するA社代表の怒りは収まらない。

 

公的機関と錯覚するような紛らわしい名称から、社員も「中小企業に対する支援団体」と誤解している者が多く、トラブル発生で実態を知ると、怖くなって退社する者も出始めている。このため社員の定着率も悪いように聞いている。

資金繰りに苦しんでいる経営者に甘言を弄して手形を発行させ、開発機構が融通手形の中継基地の役目を果たし「融通手形グループ」の手に渡される。知らない間にこのシステムに巻き込まれ、倒産したら自己責任となる。被害は日を追うごとに増している。

表向きはコンサルタント業を装ってはいるが、その行為は詐欺と変わらない。手形パクリ屋と詐欺師の集団で、商行為と「紙一重」の巧妙、鮮やかな手口には舌を巻かざるをえない。

(J)

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