[2009年1月 9日 09:16更新]
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厳しい状況が続く建設業界。そんな中でも福岡地区においては、他の地域に比べまだまだ需要がある。そのため域外の生コン業者は福岡地区への進出をもくろみ、激しい攻勢をかけている。
価格の値下げはもちろん、先述の坡平産業の例では「受注に際し裏で政治的な圧力があった」と噂されており、あらゆる努力を惜しまない。その結果当然ながら、都市高速道路の延伸工事など、地区内のあらゆる工事が域外業者に食い荒らされているのが現状なのである。
こうした状況は、地区内のプラントが個々で対応できる範疇を越えてしまっていると言わざるをえない。
組合は近く、生コン1立方メートル当たり約2000円の値上げに踏み切る予定である。他の建材価格がほぼ1年前の水準に戻っているにもかかわらず、今年4月からセメント価格が1トン当たり約3000円値上げされること、それから組合加盟業者の出荷量が減少したことが理由という。
また昨年12月には、夏に引き続いて組合が銀行から融資を受けることを理事会で決定した。出荷の減少で収益が低下したプラントに資金を上乗せして支払うことになったという。
だがはたしてこれらの方策で域外業者に対抗できるのだろうか。
「アウトサイダー」に喰われて個々のプラントの業績が悪化したから、組合が資金を調達しそれを補填するというやり方は、根本的な解決策になるとは言い難い。まして、出荷量が減っているから売上維持のためだけに値上げするという安易な道は、逆にゼネコンが域外の業者に接近する口実を生む結果になるだろう。
組合は、品質問題を施主にアピールし、組合員を守るべき策を早急に採る必要がある。競争入札で請負単価を叩かれているゼネコンではなく、施主に対して「建物の資産価値を長く保つには、生コンの品質保持が最も重要だ」と直接訴えることに資金を投入するべきである。
今回の裁判のような「敵失」は、そのための格好の材料となると思うのだが。
生コン業界では10年ほど前、業者間の値段の叩き合いが激化し、組合からの脱退者が相次いだことがある。今のままでは域外企業の乱入を防ぐことはできず、かつての乱売合戦の二の舞となるだろう。そのツケは結局、施主や顧客に跳ね返ることになる。
(J)
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