[2009年3月12日 13:40更新]
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資金繰りに窮している中小企業の経営者に対し、甘い文句を羅列した立派なパンフレットを送り付ける。「まき餌」に寄ってきた獲物を福岡市博多区の事務所に呼び出し、作法教育の行き届いた女性社員とともに、見た目は豪華な部屋で応対する。10日、大阪府警に詐欺容疑で逮捕された「中小企業倒産防止開発機構」代表、徳川高人容疑者をまず最初に疑った者の話は、取材中に聞かなかったほどである。
その後管理職が面談して経営状況を審査し、中期の資金調達が必要と理解させ、数百万円単位の約束手形を振り出させる手口は実に巧妙。同時に、コンサルタント契約や業務委託契約書を交わす。
約束手形を渡したら最後、解約などを申し込んでも何だかんだと理由を付けて応じない。念書などを発行するだけで結局時間を稼がれ、その間にも約束手形は一人歩きして第3者に回る仕組みで、後は決済をする破目になる。
一部には換金した現金を渡しても、貸金業法に違反するのを恐れ、金利などは受け取らず別の名目で請求する。法律の裏を熟知した、悪賢い方法には舌を巻く。
07年には弁護士会が「非弁活動だ」と抗議したが敵もさるもの。弁護士たちの利益に直接つながらないので実行力に欠けることを知っており、無視して公然と居直る、したたかな人物である。「悪徳」と異名が付く弁護士よりも数段悪質と言える。
徳川容疑者は今年初めに病を患い手術を粉っており、これを理由に留置場から出てくるシナリオをすでに準備していた節もある。「暴力団も恐れる」といわれる大阪府警との攻防を、多くの関係者が興味を持って見守っている。
被害者は法に無知な己を知らされ、各人が自己責任で対応してきた。だが中には会社が倒産し家族が離散するなど、苦しい立場に追い込まれている者もいる。こうした恨みは形を変えて「復讐の情報提供」として、地元福岡県警を飛び越え大阪府警に数多く届けられることになるだろう。
(J)
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