[2009年4月30日 09:11更新]
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爽やかな風が吹く新緑の季節を迎えた。博多の男は老いも若きも気持ちは祇園山笠へと走り、1日の仕事が終われば「準備の会合」に名を借りた飲み事が、市内各所で行われている。こうした時節に合わせるように、山笠に関わる1冊の本が、地元博多区の梓書院から出版された。
著者は山本十夢氏。長年福岡のアメリカ領事館に勤務する一方、若い時から祇園山笠に親しみ、山の歴史にも興味を持ったという。資料を集め始めると隠されていた才能が目覚めたようで、その成果をまとめたのが「もうひとつの山笠 まぼろしの福神流」。出版記念パーティーが4月22日午後7時からANAクラウンプラザホテル福岡で開催された。
当日は著者である山本氏の広い交友関係に加えて、大勢の山笠関係者が駆けつけていた。山笠には博多ごりょんさんの力が欠かせないものだが、祇園山笠振興会の会長をはじめ老舗のごりょんさんも顔を見せ、参加者は予想を超える数にふくれ上がった。和気あいあいの雰囲気で、広い会場も狭く感じられるほど人であふれ返っていた。
最近では珍しく鏡開きが行われ、小さな枡で樽酒が参加者に振る舞われた。JR九州の石原進社長の乾杯の音頭でパーティーが始まると博多弁が飛び交い、旧交を温めたり新しい出会いがあるなど、各テーブルで話の花が咲いた。和やかな笑い声が終始絶えず、時間が経つのを忘れ久し振りに楽しい時をすごした。
最後は恒例の「祝いめでた」の歌が流れ、博多一本締めで閉会。出口には、まだインクの匂いがする新書が入った紙袋がお土産に用意されていた。それを提げて中洲方面へ向かう者など三々五々、楽しい思いを携えて会場を後にした。
伝統を守る祇園山笠の1ページを飾る、記念すべき夜を多くの人々とともに味わった。歩きながら、なぜか「博多の女」を口ずさんでいた。
(J)
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