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危機に立たされたベスト電器

[2009年4月20日 11:03更新]

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福岡を発祥の地とする家電量販店「ベスト電器」が顧客にDMを発送する際、通常に比べて極端に安い、障がい者団体向けの割引料金を不正に利用していたことが判明。大阪地検特捜部が摘発に乗り出し、郵便法違反容疑で同社元部長らが逮捕された。ニュースでも大きく取り上げられ、多くの市民が驚いたことと思う。

同社は1953年に創業し、当初は「九州機材倉庫」の名で通称バッタ商品と呼ばれる格安商品の販売を行っていたが、次第に家電製品に特化。当時市内には同業者が数社存在していたが、商品の仕入れが難しくなり姿を消し、ベスト電器だけが生き残り現在に至っている。

創業者は商才長けた苦労人で、積極的な営業でまずは九州を制覇し、FC方式を採用して全国に営業展開を行った。旧福岡シティ銀行の強力な支援を得て株式の公開を行い、福岡を代表する経済人として名を連ねた。

しかし創業者が亡くなった後、後継者は大きくなった企業の経営に不安を持ち、いつしか経営意欲が後退し始めたようである。それと同時に、域外の大手同業者が福岡を手始めに九州への進出を開始。その速さは驚くほどで、瞬く間に各地に営業拠点を開設。おかげでベスト電器は守りの経営を強いられた。

今回の事件にしても「旧態依然とした経営方針からトップがコンプライアンスを軽視した結果だ」と関係者は語る。これだけの不祥事にもかかわらず記者会見も行わずコメントの発表に止まるなど、自ら事後処理の指揮を執らず責任回避だけが目立つトップの姿勢に、社員の不満は高まる一方である。

 

身体障がい者向けの制度を悪用し差額を浮かせようとした今回の事件で、「通常に比べてさらに悪質」とのイメージが市民に浸透することは避けられないだろう。信用失墜は計り知れず、顧客のベスト電気離れも予想される。当然、競争が激しい業界だけに売り上げ低下も懸念され、トップの鼎の軽重が問われる問題になりそうだ。

すでに資金調達が微妙な時期を迎えているだけに、FC店舗の動向やポイント処理の問題に加え、かねてからくすぶっていたFC店の株式購入資金の問題など先送りしてきたトラブルが、今後一挙に噴き出すことも考えられる。

(J)

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