[2009年4月21日 09:27更新]
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悪事を働く者にとって「鬼より怖い」と恐れられている東京地検特捜部。その特捜部が「民主党代表小沢一郎氏の秘書を逮捕した」との一報が東京から入った時には、わが耳を疑った。かつて長年にわたって自民党の中枢を歩き、田中角栄氏や金丸信氏の逮捕を目の前で見、特に田中角栄氏の裁判は毎回傍聴に行っていたとされる小沢氏だけに、金に関しては細心の注意を払っていたはずだ。それがなぜ・・というのが正直な感想だった。
西松建設からの献金問題に絡み強制捜査を受けて秘書が逮捕され、民主党代表を辞任するようを党内外から迫られたが、持ち前の豪腕と言われる手法で居座った。
マスコミなどの世論調査では70%超える国民が小沢氏の代表辞任を求めているとの結果が出るなど国民の反発を買い、一部の地方選挙で民主が擁立した候補が敗れるという事態になった。だがほとぼりが冷めたと判断したのか、全国遊説を始めたとのニュースも流れている。
時を同じくして経済産業相を務めている自民党の二階俊博氏の名前が浮上、6000万円に上る裏金疑惑をマスコミは報じた。他にも事務所費用疑惑など、その悪質さは小沢氏の比ではなく、誰もが「摘発は時間の問題」と固唾を飲んで見守っていた。
ところが、東京地検の記者クラブに所属する担当記者から「最高検と協議をしている模様だが、検事などの動きから終結が近いようだ」との情報が漏れ聞こえてきた。麻生太郎総理大臣が解散を匂わす発言で東京地検の出鼻を挫き、二階氏の逮捕という最悪の事態を回避したようだ。実に巧妙なやり方と言える。
三権分立を唱えた法治国家としての面目は完全に失われた-というのが率直な感想である。
この結末を国民が知ったならば、判官びいきと言われる国民性から、一時は絶体絶命のピンチに立たされた小沢氏に、今度は同情が集まる可能性は十分に考えられる。逆に、このチャンスを逃したならば民主の政権交代は夢で終わり、小沢氏の政治生命も絶たれることになるだろう。
「災い転じて福となす」の諺通り、千載一遇のチャンスをどの様につかむのか。今から壮絶な戦いのドラマが始まることになるだろう。
(J)
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