[2009年5月22日 10:30更新]
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「高松組」(福岡市)が事業を停止した5月15日は、銀行への定期支払日だった。早朝、ある建設現場で責任者が工事をストップして閉鎖。この情報を受け本紙がHPで速報、「高松組事業停止」の報は1時間と経たぬうちに関係者へ知れ渡った。長年の実績と高い知名度を誇る同社だけに、関係各方面に与えた衝撃と影響は大きかった。
同社は自己破産を申請する方向で検討を進め、ついに21日、その時を迎えた。何らかの希望を持っていた関係者も多かったが期待もむなしく、現実を受け入れるべき時期が来てしまったようである。
マンション工事が主流を占める同社にとっては大半が立替工事で、金融機関からの資金調達の成否が、工事受注の目安と言われるほどだった。「同社担当者は常に金融機関との連携を保ち、受注先のデベロッパーについても情報交換を行い、旺盛な資金需要に対応していた」と関係者は語る。
しかし昨年秋から始まった金融恐慌で、ファンド資金はデベロッパーからあっと言う間に引き揚げられてしまい、同時に金融機関の引き締めも一段と強化された。さらには、先行き不透明な経済状況からマンションの売れ行きも極端に悪化した。
業界全体が苦しい状況に置かれていたとはいえ、あまりにも唐突な決断だっただけに、周囲も驚きを隠せない。関係者は事業停止から1週間経った今も事後処理に追われ、取引先の中には資金調達や現場の処置で深刻な事態を迎えている企業も少なくない。
93年の業歴を誇る高松組。業界の要職も務めていた5代目の代表が、なぜ突然、廃業を決めて自己破産申請に踏み切ったのか。幅広い人脈と多くの友人に恵まれていた代表が、なぜ誰にも相談せずに決断したのか。
高松組が休業してから代表は、電話での連絡は取れるが所在は不明と言われている。そういうこともあって利害が伴う関係者の発言がいくつか表面化しているが、それぞれ食い違う箇所が見受けられる。
また、飛び交っている様々な憶測・推理の中には実に無責任な、誹謗中傷とも取れるものもある。だが当の代表の発言はいまだ聞かれず、真相はいまだ闇の中にあるとしか言いようがない。
それが明らかになるにはもう少し時間の経過を必要とするだろうが、本紙としては「負け犬の遠吠え」の中に真実を見い出し、読者のみなさんに伝えて行くつもりである。
(J)
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