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高松組が残した案件をめぐるトラブル

[2009年6月18日 11:59更新]

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5月15日に予定されていた支払いの資金調達が出来ず、同日早朝に事業停止した「高松組」(福岡市中央区)。地元を代表する老舗建設会社が倒産するという事態に、関係者は一様に大きな衝撃を受けたのは言うまでもない。あれから早くも1カ月が経過したが、案件によっては新しい施工業者に引き継がれ、工事が再開された現場も多い。

そんな中の1つ、大野城市に建設が予定されていた案件は、すでに高松組が契約金7200万円を受け取り、地鎮祭を事業停止数日前に行っていた。だが同社破綻後、施主であるI社と工事保証を行っていた地元M社(福岡市)との間で交渉が難航し、着工が遅れている。

 

契約書に印鑑を押しているM社は「契約金を全額返還した上で工事を辞退する」との申し入れを行ったが、I社は契約金額での工事完成を強く求めた。その上で、辞退する場合は7200万円を大幅に上回る金額を返還するよう提示した。

この案件を受注した高松組と、2番札を入れたゼネコンとの差は5000万円前後と言われる。その差額をM社に要求したわけで、交渉が難航するのはごく当然である。

確かに工事請負契約書の同工事完成保証人欄には、M社の印が押してある。だが契約約款の中身は変更されておらず、加えて約款第8条の保証人の内容は金銭債務だけと記載されており、双方の主張にはかなりの開きがある。

改正された契約書は約款に基づいた「保証人」だが、今回契約に使用されているものには「同工事完成保証人」と記載されており、施主が主張するのにも一理ある。しかしながら過去の同様の例では金銭債務の保証で決着がついており、解決には時間を要する模様だ。

 

契約書などを細部にわたって読む人は少なく、一般的に契約は相手との信頼関係から出発しているものである。とはいえこの様な不測の事態が発生することもあり、今後は慎重な取り扱いが求められるだろう。

昔から「安物買いの銭失い」の例えもあるように、信用が付加された適正な価格が増えることが望まれる。

(J)

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