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大成建設と新福岡空港

[2009年7月10日 11:20更新]

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スーパーゼネコンの一角を占めていた「大成建設」(東京)。昨年秋から始まった金融恐慌の影響を受け、福岡の大型物件を完成させたものの、1円の回収も出来ず関係者から注目されていた。

追い討ちをかけるように沖縄地区の物件で支払いをめぐってトラブルが発生。さらに海外のドバイでも大型工事が建設途中で中断に追い込まれ、その被害は計り知れない金額と言われている。そんな状況の中、営業担当者は責任を追及されるのを恐れて積極的な営業活動を避ける傾向が強くなり、業界でも話題になっているほどであった

 

福岡市の空の玄関である福岡空港。都心部に近く全国的にも稀有な利便性を誇る一方、将来の航空便増加に対応出来ないとして、新空港の建設案が数十年前から検討されてきた。玄界灘に面した地区がその候補地として上がる一方、景気の低迷期に入ったこともあって空港新設計画は遅々として進まなかった。だが先日、麻生渡知事が現空港に滑走路の増設を行うことを明らかにしようやく決着した。

福岡空港においては過去の実績から大成建設が強固な営業基盤を築いており、空港ビルなどの工事の大半は、十分に利益が確保できる受注価格で請け負ってきた経緯がある。それだけに、新空港関連の工事も同社が請け負うのが規定路線と見る関係者も多かった。それが最近、「異変が起きたのでは」と疑問視する声が上がり、関係者は情報の収集に走り始めた。

 

福岡空港ターミナルを建設・運営することを目的として設立された「福岡空港ビルディング」(博多区)。6月18日に株主総会を開催、新任の役員を含む新体制が承認され新経営陣による船出を行った。ところが、最近の建設業界では価格競争は熾烈を極めていることを踏まえ、新任役員から価格の見直しや発注方法の再検討が提案された―との情報が流れている。

提案されたのは、これまで一括して発注していた工事を、例えば電気工事や設備工事については分けて発注する、といった内容だったという。そうなると大成建設など元請企業の受注価格は下がる一方、下請けとなっていた中小企業も直接受注できるようになるわけだ。

緊急時の対応を含め過去の栄光にあぐらをかいてきた大成建設にとっては寝耳に水の出来事であろう。実際に見直しが進めば新たなライバルが増えて受注競争は激化すると予想され、取引先の営業担当者も慌てているようである。

(J)

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