[2009年7月28日 10:50更新]
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地元建設業界においてAクラスに位置し、過去においては公共工事を主体に営業を行っていた「善工務店」(福岡市中央区)。裏付け資産も豊富で財務内容も申し分のない業態で、金融機関の信頼も厚かったが最近、廃業の噂が業界関係者に流れ出していた。
同社は、創業者であった実兄を支え業界の実力者として辣腕を振るっていた善良人顧問が昨年亡くなられて以降、営業面で精彩を欠いていた。現在はわずか民間工事2件の現場しか稼動しておらず、社内の人事についても疑問が持たれるなど、かつての業況から比べると低迷と言っていい状態だった。
現在業界で話題になっている鮮魚市場に建設される西冷蔵庫工事においても、計画が噂される前から情報をキャッチし、水面下で営業活動を行っていた。密かに善・末永・内藤JVを想定し、情報を収拾しながら水面下で営業していたが、公募の締め切り間近になって同社は不参加を表明した。そのため「末永工務店」(南区)も他社とのJVを諦め、参加を見送った経緯が判明した。
残った「内藤工務店」(中央区)はさすが機を見るに敏で、他社のJVに参加、しかし本命に潜り込めず今回は落選した。ちなみに、他にも参加を希望していた「吉川工務店」(中央区)を頭とするJVも、理由は定かでないが営業途中で降りたと言われている。
従来であれば情報収集能力と圧倒的な人脈を生かし積極的な営業を行う善工務店が今回、途中で不参加を表明したことで、受注意欲の喪失を疑問に感じる同業者も多い。このため、廃業説がさらに強まり、噂が広がることも想定されるだろう。
同社は豊富な資金を保有し不動産の家賃収入も多く、また、すでに現代表の実弟は設計事務所を新設している。現在稼働している現場が完成すれば、すべての支払いと社員のリストラを速やかに行い、新規の建設部門は極端に縮小することになると思われる。その一方、同社が建設した建物の営繕工事や不動産管理は営業を続け、「善工務店の看板」は消えずに守られることになるだろう。
(J)
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