[2009年8月 4日 08:54更新]
| コメント(0) | トラックバック(0)
(09年7月号掲載)
昨秋以降の金融恐慌でいまだに有効な手を打てない麻生内閣。巨額の国家予算を投入するも成果は見えず、末期状態となったまま総選挙へ突入することになった。地元経済も疲弊し切っており、建設関連業界を筆頭に破綻する企業が相次いでいるのが現状である。
そんな経済界にあってたくましく生きているのが北九州市に本社を置くデベロッパーS社。代表の卓越した商才と弁舌、売り上げを伸ばし業容を拡大する手腕は、同業者の間でも話題となっているほどだ。
同社に注目が集まったのは、地元デベロッパーの「丸美」が破綻した時である。大口の債権者として名前が浮上、関係者の間には不良債権処理を不安視する向きもあったが見事乗り越え、営業を続けている。
S社が計画した大牟田市でのマンション建設を受注した建設会社が、地鎮祭前日に逃げ出したことがあった。この件は一時業界で話題となったが、S社は持ち前のバイタリティーで別の会社を探し出し、工事は現在順調に進んでいるという。その後は住宅地の開発で福岡市のリース会社と共同事業を進めている。
また今流行のエコを売り物に公的機関から資金を引き出したり、さらには海外の自動車メーカーとの連携を前面に押し出すなど、そのアイディアは泉のように湧き出ている。中小企業が新分野に進出するには人材確保が大きな課題となるが、S社の場合はこうした問題とも無縁のようで、すでに子会社数社を設立しグループを形成するまでになっている。
ところが、止まるところを知らない代表の経営意欲は、公的機関などの資金に関するコンサルタント会社の設立へと向けられた。会員を募って助成金・補助金の申請業務を代行し、資金が調達できた場合は報酬としてその金額の5%を受け取るシステムという。
システム自体には何ら法的問題はないと思われるが、この手の話には怪しげなものが多いのも事実。最近、関西のある企業が、やはり補助金・研究費の申請代行を謡い文句に福岡でセミナーを開いているが、関係者からは疑念の声が上がっている。同様にS社に対する問い合わせも増えており、一抹の不安を抱える会員がいることは間違いない。
代表自身は、関連する役所などの講演会で講師として全国を飛び回っているが、その行為自体を疑問視する声も聞かれる。
最近は公の組織のような名称を名乗る企業も増え詐欺まがいの事件・トラブルも多発している。被害が生じても場合によっては「自己責任」の一言で片付けられてしまうこともある以上、情報収集と確認、慎重な行動が望まれる。
(J)
| コメント(0) | トラックバック(0)
■関連記事