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詐欺の片棒を・・? 平成電電事件 裏話

[2007年5月15日 15:30更新]

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(07年5月号掲載) 

「“CHOKKA”の平成電電なんだけどさ。社長だったS氏は福岡出身なの、知ってる?」。ある知人にこうたずねられた。ネット関連企業には 強くない私(似たような名前が多かったりカタカナ言葉が苦手なので・・)は一瞬面食らった。

「ほら、詐欺でやられちゃったじゃない」といわれ、ああ、あの会社か―と、新聞各紙の社会面に踊った見出しを思い出した。「実はさ、それでおもしろい話があってね」

破綻した通信ベンチャー企業「平成電電」のS氏や関連企業関係者計5人が、詐欺容疑で警視庁に逮捕されたのは今年3月。驚くのはその集めた金額で、総額490億円(約1万9000人から)に上るという。

これだけ巨額の金を集めることができた理由については「ネット通信事業であれば投資対象としてOK、乗っからないと損」という風潮があったのは否めない。それを後押ししたのが、全国紙に何度も大きく掲載された広告だ―との指摘がある。「新聞に掲載された広告なら大丈夫」。そんな風に信頼した投資家も多かったらしい。

「実は、S氏は福岡の銀行や都銀の福岡支店から金を集めてるんです」と話すのは前出の知人。「それも、担保なんかほとんど取ってないに等しいみたいでね」

知人の説明によると、主な銀行の出資額は次の通り。

A銀行・・・・・88億円

B銀行・・・・・6億5000万円

C銀行福岡支店・・・・・30億円

D銀行・・・・・5億円       (A~C は都銀、Dは地銀)

「これだけの大銀行がそろいもそろって無担保で融資するわけがない、政治家が仲介したはず―という噂が出てるんだ。調べてみない?」。そこで、ある銀行の幹部に話を聞いてみた。

この幹部は、平成電電への出資は無担保だったことを認めた。「どうしてか、と言われると、そういう時代の流れだったとしかいいようがないです」。出資後、社員を同社に派遣したが「中に入ってみると、実態はとんでもない状態だ、という報告がありまして。早々に社員を引き揚げさせたんですが・・」

「これだけの方々がすでに出資しています」と、銀行や有名企業のリストを見せて信用させる-詐欺事件でよくある話だ。今回は、この手が使われていなかったかどうか。

もし使われていれば「こっちも被害者だ」と言いたい銀行側が「詐欺の片棒を担いだ」などと非難される可能性もあった。そうなってはたまらない、出資にあたってはやはり事前の情報収集が重要―と、肝に銘じたことだろう。

なお、出資に関する政治家の介在については「なかった」というのが“今のところ”の本誌の結論である。

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