[2009年6月 5日 09:07更新]
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(09年5月号掲載)
全国知事会をめぐる2つの興味深いニュースが、時を同じくして報じられた。1つは麻生渡知事が同会長選挙に出馬し、無投票で3選を決めたこと(5月11日)。もう1つは、橋下徹大阪府知事らから同会のあり方について相次いで批判が上がったことである。
橋下知事は同会の分担金の集め方や使い道、また同会事務総長が総務省からの「天下り」であることなどを指摘、「会の体質は霞ヶ関と一緒、本当に情けない限り」と述べた。
宮崎県の東国原英夫知事にいたっては「くだらない全国知事会なんかやめた方がいい」とバッサリ。同会の存在意義やあり方に対する批判や疑問の声は今に始まったことではないが、ついに身内からも噴出する事態となった。
そんな知事会のトップを続けることになった、旧通産省出身の麻生知事。橋下知事の言う「霞ヶ関的体質」の象徴とも言える麻生知事と、民間出身で有権者の人気もメディアの関心も高い橋下、東国原両知事らとの今後の舌戦が見物である。
ところで麻生知事だが、2年後に控える知事選に5選を目指して出馬するのでは─との観測がにわかに強まっている。知事会会長続投もそのための布石、というわけだ。
07年4月の知事選を思い出す。福岡、北九州両市長選を制した民主党は、対抗馬として稲富修二氏を擁立した。一方の麻生知事は自民党への逆風をかわすために「県民党」なる“詐欺的なキャッチフレーズ”を掲げ、大差で4選を果たした。
当時、一部の県職員は全国的な傾向でもあった多選批判を踏まえ「今回が最後、間違いなく次は出ない」と話していた。多くの県議や記者らも「今期で勇退」と見ていた。
だが筆者は、おそらく5選を目指すだろうと考えていた。「いやいや、さすがにそれは・・」と言う関係者が多かったが結局どうも、そうなりそうな雲行きである。
そうなると麻生知事は、11年に予定される次期知事選でどう戦うのか。全国知事会会長との肩書きを1つの売りにするのだろうが、社会情勢は刻々と変化している。
自動車産業の発展と躍進を自らの実績として声高に叫んで来た麻生知事。だが昨年来の世界的金融不況で一気に下降線をたどると、いつの間にかまったく触れなくなった。
「彼から自動車産業を取ったら何も残らない。それすらすべてが彼の功績というわけではないし、景気動向によっては今後どうなるか分からない」とすでに2年前、ある県政記者が指摘していた。
はたして「霞ヶ関からの天下り知事」が、これまで通り県民に受け入れられるものかどうか。
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