[2010年2月22日 09:24更新]
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(10年1月号掲載)
「1人鍋」が今ブームなのだという。
女性誌や情報番組で取り上げられたからのようだが、ネットで検索すると様々なレシピやブログ、「1人用電気鍋」や「1人鍋セット」(旅館の夕食でよく出るやつ)などの商品も紹介されている。「1人鍋はオシャレ」といった文章も見られる。
鍋料理は大好きだ。野菜がたくさん取れてヘルシーだし、体も温まる。何より福岡にはモツ鍋、水炊きなどうまい鍋料理が多い。寒いこの時期は毎日でもOK。真夏でも食べたくなり、一緒に行こうと誘った相手から嫌な顔をされることもままある。
居酒屋や料理店などで鍋料理を頼む際、これまでとちょっと変わったな、とは思っていた。以前は鍋料理と言えば「忘年会などの宴会で大人数でつつく物」。注文は2人前からしか受けてくれないのが普通だった。
だが最近は、頼めば1人前からでも注文を受けてくれる店は珍しくないし、小さな1人用の鍋料理を手頃な値段で出してくれる店も増えた。コンロや小鍋を客ごとに並べなければならないから、店側にとっては手間が掛かって大変だと思うが、鍋料理好きにとっては嬉しい限りだ。
そう言えば「おひとりさま」というテレビドラマが昨年放送されていたことを思い出した。男性だけでなく働いている独身女性などが夜1人で食事するケースが増え、それだけ需要が高くなったということではなかろうか。
この冬、多くの家庭で鍋料理を食べる機会が増えた─こんなニュースも、ネットで見付けた。食品会社「ミツカン」の調査によると、子供を持つ主婦416人にアンケートを実施したところ、約6割が今年は例年より鍋料理が「増えそう」「やや増えそう」と答えたという。
その理由は「準備や片づけが簡単」「食費を節約したい」「家族がそろうことが多くなった」など。こうした傾向に伴って味やスタイルもバリエーションが広がり担々ゴマ鍋やキムチ鍋、カレー鍋などは今や普通の家庭でもすっかり定番となっている。
同社は「不景気で外食が減って家庭回帰の傾向が高まり、鍋の美味しさや家族だんらんの楽しさが再認識されつつある」と分析する。鍋料理をめぐる変化は、今の世相を確実に反映していると言えそうである。
ちなみに筆者が1人用の小さな土鍋を購入したのは20数年も前のこと。以来、ずっと愛用している。「やっと時代が追い付いてきたな」と、何となく嬉しいような・・。まあ、単に独身生活が長いということなんだろうけど。
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