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敗訴確定後の「遺憾」声明
令和8年2月9日、協会側は一審判決を受け入れ控訴を断念、敗訴が確定した。
ところが会長名義で会員に配布された文書には、こう記されていた。
「当法人としては、当時の判断には正当な理由があったと考えており、判決内容は遺憾でございます」。
控訴しなかった理由として「地域活動を優先するため」と説明するが、賠償金の原資が会員の会費であることを踏まえれば、説明責任という観点から疑問視する声もある。
復職後に続く「過大な要求」
判決確定後、事務局長として復職したH氏に対し、その後も組織内での困難な状況が続いたという。
復職後、H氏の職務権限が以前より制限される形となったと、関係者は証言している。
さらに、実務面でも重大な問題が浮上した。
H氏本人によれば、事務局長を外れていた令和7年度の事業報告書を、わずか数日でゼロから作成するよう命じられたという。
次年度の事業計画案についても、事業の骨子が示されないまま作成を求められ、提出後は「私見が入っている」として退けられた。
修正の具体的な指示がないまま書き直しを繰り返させる、こうした一連の業務命令について、労働実務の専門家からは「過大な要求に該当する可能性がある」との指摘もある。
見えない財務コスト
この内紛が観光協会にもたらした財務的影響は小さくない。
裁判所が命じた賠償金約118万円に加え、令和5年度中に支払われた弁護士費用22万円を合わせると、損害額は約140万円に上る。
協会の令和7年度予算が150万円のマイナスであることを考えれば、これは組織の財政に対する相応の打撃である。
加えて、H氏が降格されていた期間(令和5〜7年度)には、事務局長不在の補填として別の人員が配置され、余分な人件費が生じていた。
不当な降格人事がなければ発生しなかった二重コストだが、裁判所から不法行為を認定された理事らは「経営判断として一定の合理性があった」との立場を変えておらず、個人として責任を表明する動きは確認できていない。
登録DMOとしての実績を支えてきたH氏の専門知識と実務能力は、データ分析から旅行商品造成、インバウンド対応まで多岐にわたる。
その人材が本来の職務から長期間切り離されたことは、組織の事業継続という観点からも、課題を生じさせた可能性がある。


