吉原浩氏~見事な幕引き

師走の声を聞くと慌しくなる昨日7日、飯田建設㈱(博多区)の前代表取締役相談役である吉原浩氏が、退任の挨拶に来られた。

吉原浩氏は高校の先輩でもあり、また飯田産業㈱の副社長時代からの付き合いで、20年以上前まで勤務していた、東京経済㈱の頃からなにかと目をかけていただき、また可愛がっていただいたものである。

2年前に代表取締役社長を退かれ、飯田建設の運営は後継者に任せたものの、厳しい土木建設業界にあって、生き残りは非常に難しいところから、その後の2年間をかけて地場土木建築業界ではトップクラスにランクされる、サンコービルドの傘下に入ることにした。

永年に亘り役員として務めた退職金や、出資した株式などはすべて放棄し、その見返りではないが、取引銀行や大口株主の了承を得て、全社員で新しい会社を発足させた実績は、誠に見事といっていいだろう。

数年前に最愛の奥様に先立たれ、その後には大きな手術も行なったが、79歳となった今でもプールでリハビリを兼ねた運動にいそしむ毎日で、今日は遠方からの挨拶回りを終えて、弊社が最後となったようだ。

今回の事業譲渡が成功したのは、ひとえに吉原浩氏が私利私欲に走らなかったことが要因で、それが周囲を納得させる最大の力となったもので、長い間本当にご苦労様でした。

これからは同級生や友人たちと、大好きな酒や旅行を、大いに楽しんでください。


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小笹団地再生事業

 福岡市中央区にある動物園や植物園一帯は、南公園と呼ばれている市民の憩いの場所で、隣接する小笹団地は県営住宅として、昭和30年代に建設された。
建設当初は時代の先端をいく住宅として、入居倍率も高い人気の住宅だったが、老朽化が進み入居者も高齢化したため、狭くてエレベーターも無い団地の再生事業が計画された。

福岡県住宅供給公社により発注された、第1期工事は既に入札が行われて、㈱西中洲樋口建設が14億6280万円で落札、㈱サンコービルドは14億6600万円で、惜しくも2番手で落札できずに終わり、現在工事は予定通り順調に進んでいる。
今年の9月には第2期工事の募集要項が発表され、それによると、設計・施工一括の性能発注方式で、目下地元建設会社数社が応募し、期日に提出する準備を進めているようだ。
ところが前回と違いこの第2期工事は、建築価格が80%と重視され、提案が20%と低いが、設計施工の旨味が加味された、何か含みがある内容で気になるところだ。
応募するには相応の費用も必要で、参加するグループはチャンピオンを目指し、設計事務所を交えて協議しているが、今回の入札には何か裏がありそうだ。
第1期目の入札から遡って取材を行ってみると、当局のОBが動いた形跡もあり、官製談合の雰囲気が漂い出した。


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