ソワニエ

新鮮な食材に恵まれている福岡では、新しい店が次々にオープンしているが、飲食店の経営は非常に難しく、店を維持するだけでなく、おまけに繁栄させることは、至難のわざと言って良いだろう。
だからというわけではないのだが、福岡市では飲食店や女性向けの店などの紹介をしている、フリーペーパーも数多く発刊されているものの、幾多の飲食店同様に現れては消える宿命のようで、長続きしないのが多いようだ。
そのフリーペーパー全盛の時代、奇数月の20日に福岡地区飲食店情報誌の「ソワニエ」が、1冊500円で発刊されており、久しぶりに買って読んでみると、珍しく食指が動いて、食べに行きたくなる店がいくつも掲載されていた。
食べ物の場合は第一印象が大事で、この本は食欲をそそられる写真から、記事、そして店の場所を確認するまでの流れが実にスムーズで、編集者の腕に感じ入った次第だ。
今回は若い料理人や、経営者の店が特集されているだが、既に訪れて満足した店も紹介されていただけに、担当者もかなり店を厳選し、取材を行っている様子が納得できた。
飲食店を紹介する本の場合、得てして盛り沢山の料理を並べた写真が多いのだが、「ソワニエ」の場合、厳選した料理をごくシンプルな写真で掲載しており、食べに行きたくなる気持ちが抑えられなくなる、などと言ってはほめすぎだろうか。
次号が出るのが待ち遠しいが、それまでに今回掲載された店を何軒訪問できるか、挑戦してみたいものだ。


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