歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編③」

今回開発行為が行なわれた場所の地権者お二人から話を伺った。
一人は80歳は過ぎておられるようにお見受けしたが、
「あの場所は、土採取業者の営業が来て土砂を取りたいと言ってきた。平地になったら梨の栽培を始めたい。土砂の費用はもらってない。」
とのことだった。
ご高齢とは言え、農業に対する意欲は感じられた。
造成費用は全体で約1200万円とされているが、実際は土採取業者に無料で土砂を提供することで造成費を相殺、「Win Win」の取り引きが成立したようだ。

もう一人の地権者(久留米市在住)の方は、電話での取材となった。
「あそこの土地を、バイパスが走るというのはもう随分昔からの話、当時不動産会社の社長(現在は会長)TYさんがまとめて計画している。あの場所を何とかするということで、地権者みんなで集まって印鑑を押して任せている。」
と、TY氏が絵を描いていたことが判った。
計画では梅の木15本を植えることになっているので尋ねたところ、
「それもどうなるか分からない。何年か前に、どっかの差し金で、農地がどうのこうのという話になった。何が目的で何がどうなっているのか自分は分からない。」
と、ご自分で農業を始める気はないらしい。

農地改良の目的で開発行為を行なった場所は、その後農業をすることが前提だが、農業を行う期間の法的縛りはないため、地権者が望めば農地を宅地に転用することは手続き上可能という。
デベロッパーが宅地開発する際によく使う手ということで、近い将来、地権者から宅地への農地転用の申請の書類が提出されることだろう。



ー 続く ー

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九州建設~徳倉建設傘下へ~第三弾

既に福岡県民新聞ネット版で報じているように、明治27年創業で120年余りの業歴を誇るAクラスの地場ゼネコン、九州建設㈱(福岡市博多区博多駅南、代表者得丸正英氏)は、2月24日に名証二部上場の、徳倉建設㈱(名古屋市中区、徳倉正晴氏)が株式を取得し、傘下に入ったことを発表した。

九州建設は業歴も古く技術的にも優れ、また豊富な裏づけ資産が背景にあり、銀行与信が厚かったため、地場デベロッパーから頼られ、分譲マンション受注で売上を伸ばしたものの、大口の不良債権発生が連続、急速に資金繰りが悪化し、メイン銀行から経営指導を受ける結果となった。

その後、代表者はプロパー出身の得丸正英氏に引き継がれて、立て直しに取り掛かり、見事なV字回復を成し遂げると同時に、金融機関の指導でM&Aを検討し始め、今回の契約にいたったようだ。


 

第一ゼネラルサービス

~東京で業績拡大~
 北九州市が発祥での地で、全国各地のタクシ―会社を吸収合併し、保有台数日本一の第一交通産業が経営母体となって発足した会社である。
24時間年中無休で働くタクシーが稼ぎ出す日銭は、金融機関にとって非常に魅力的で、第一ゼネラルサービスはそうした資金を背景に昭和50年4月、事業資金の融資を目的に発足した金融業者だ。
メイン銀行は西日本シティ銀行で、代表取締役吉田邦宏氏も同行の出身、不動産デベロッパーへの融資が多く、設立当初は不良債権の発生もあったようだが、最近はかなり手堅い経営を行っていると言われている。
将来の株式公開を目標に業容を拡大、最近は東京での営業開拓が功を奏しているようで、かなり収益率もアップして業績も向上、今期はさらに利益が見込まれているようだ。
このように企業業績は順調で問題は無いと思われているのだが、最近良く聞かれるのが代表の評判で、今まで聞かれなかった個人の情報が余りにも多方面から入ってくるため、何かあるのではと逆に勘繰りたくもなる。 続きを読む