観光都市福岡~博多港中央ふ頭延伸計画・・後編

完成すれば、まがりなりにも820mの岸壁が姿を現し、大型クルーズ船が2隻同時に着岸可能となり、世界最長の全長361mを誇るオアシス・ザ・シーズも博多港に寄港可能となる。

だが逆に問題も発生する。

今まで、同じ中央ふ頭西岸壁に着岸していた、国際フェリーのカメリアは反対側の東岸壁に移動するのだが、そこに入管施設を設備する計画は立てられていない。

だからカメリアからの外国人観光客は、400m離れた西岸壁にある入管施設まで移動しなければならないことになる。

またこれらの構想は、あくまでも海からの観光客が、今まで以上に増加すると言う前提に立ったものだが、当然ながら減ることもある。

中国人観光客の爆買い現象は下火になっているからだ。

福岡市に求められていることは、普通の外国人観光客訪れやすいように、交通システムのインフラ整備だけでなく、ソフト面の都市整備を充実して、もう一度行ってみたいと観光客に思わせるように、「今の福岡」を魅力的に経験してもらうことが大事なことではないだろうか。


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観光都市福岡~博多港中央ふ頭延伸計画・・前編

高島福岡市長の掲げている政策の1つに「観光産業都市福岡」がある。

これを受けて、マリンメッセ福岡や国際ターミナル、クルーズセンターが立ち並ぶ中央ふ頭と、ベイサイドプレイスのある博多ふ頭、そして2つのふ頭を結ぶコンベンションセンターを含めた、ウォーターフロント地区再整備計画が動き出した。

福岡市を訪れる外国人観光客が利用する交通手段の1つである、大型クルーズ船が着岸する中央埠頭は、今のところ1隻が停泊するだけなら問題は無いのだが、2隻が同日に入港するとなれば中央ふ頭はスペースが無いため、貨物船が利用する少し離れた箱崎ふ頭を利用せざるを得ないのが現状だ。

だがこれでは福岡市のイメージがダウンする。

そこで浮上したのが中央ふ頭の延伸計画で、将来的には現在の中央ふ頭の横幅400mをそのまま、北側の沖合いに330m延ばす計画だが、横幅400m×全長330m×水深10m、という巨大な体積を考慮すると、完成するまでには時間と費用が莫大になることから、急場をしのぐため、横幅を取り合えず計画の5%、20mに抑え、大きな桟橋程度のミニふ頭サイズで、平成30年度までに完成させたい考え。

完成すれば、まがりなりにも820mの岸壁が姿を現し、大型クルーズ船が2隻同時に着岸可能となり、世界最長の全長361mを誇るオアシス・ザ・シーズも博多港に寄港可能となる。

だが逆に問題も発生する。


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