無投票当選・県議補選

福岡県知事選挙に合わせた県議補欠選挙は、2日に告示され福岡西区の田中大士氏(54)、久留米市の中村香月氏(27)、八女市・八女郡の栗原悠次氏(44)の3氏が立候補するも、他に候補者がいなかった為に、無投票で初当選が決まった。

今回は楽な選挙だったが、3氏の任期は現職県議会議員と同じく2023年の4月29日までと決まっており、統一地方選挙での厳しい戦いが予想される。
2年間の在職期間にどれだけの実績が出せるのかが鍵で、他の現職議員以上に真剣に取り組む必要がある。

福岡市西区では、定数3のうち、自民2枠(公認と推薦各1)を守れるかどうかであるが、公明や維新が擁立することも十分考えられる。

久留米市は、定数5のうち今回擁立を見送った公明が候補者を立てるのは確実、また隣接するうきは市と合区になる話も出ており、同じ会派の議員で票を奪い合うことが起こりそうだ。

定数2の八女市・八女郡では、立憲民主党が候補を擁立すると思われ、自民と農政連の2枠を死守できるかが注目される。

地域の声は私が届ける・県議補選(久留米市)

4月2日告示、4月11日投開票の 県議補選(久留米市選挙区)には、現在のところ中村香月氏(28)が立候補する意向を表明している。
20代の女性の挑戦ということで注目を集めているが、香月氏は県議を2期務めた中村誠治氏(国民民主党)の次女だ。
2年前の県議会議員選挙(定数5)には6人が立候補し、誠治氏が落選した。

旧田主丸町を地盤とする誠治氏が議席を失ったことで、同地区の声が届きにくくなったのも事実、そのような中、小川知事の辞任で突然決まった県議補選、各政党が2年後の統一地方選を見据えて候補者擁立を見送っていたところ、父親に代わり香月氏が挑戦する決意を固めた。

香月氏は、久留米市育ち、立命館アジア太平洋大学に進学し、1年間カナダに留学、卒業後は 外資系コンサル大手 アクセンチュアに勤務と異色の経歴、たまたまビジネスがひと段落したところで 独立起業を考えていたところだったという。

父親譲りの根性で、立候補を表明してからは 朝は市内で辻立ち、昼は後援会回りに汗をかく毎日だ。
今回、立憲民主党の推薦を得ているが、地元の声の代弁に政党は関係ない。
風や政党の力に頼りがちな新人とは一線を画す 泥臭い面を持ち、且つ 新しい感覚を兼ね備えた若手政治家として、コロナ後の県政で面白い存在になるに違いない。