古賀先生、地元で久々登壇

26日、県南の某選挙区で農政連が推す県議選立候補予定者の報告会が開催され、後援会名誉顧問を務める自民党元幹事長の古賀誠先生が登壇、83歳とは思えない力強い言葉に聴衆は聴き入ったという。
そして、最後に「日本の国のために、最後の灯(ともしび)まで為政者として働いてみたい」と語ったそうだ。

国会議員を辞めて10年、「為政者」という言葉には驚いたが、昨年11月に公表された令和3年の政治資金収支報告書によると、藤丸敏代議士と共催の政治資金パーティーや日本医師連盟からの寄付などで約3300万円の後援会収入がある。
また、平成27年からは 全国道路利用者会議の会長を務め、道路行政への要望・提言を行う重責を担っておられる。

益々盛んで喜ばしいことだが、経歴が経歴なだけに要望・提言をされる側の 省庁や国会議員にとっては取り扱いに苦慮する存在になっているのでは。
現在、国道3号のバイパス計画が進んでいるが、優先順位の根拠書類が存在しないばかりか コンプライアンス違反の証拠が数多く残っている。

それなのに行政手続きのゴリ押しのため書類づくりを強いられている国や地方自治体の職員からは 「将来刑事裁判になった時が心配」という声が漏れ聞こえてくるほど。

これからは、その知見と経験を活かし、後進を育てることに注力して頂いた方が喜ばれるのではないだろか。

引っ掻き回す長老

かつて閣僚や自民党の要職を務めた人物が、引退後も業界や地元に影響力を保持するのは珍しいことではないが、最近は 森喜朗元会長の騒動から 高齢政治家のマイナスな側面がクローズアップされている。

福岡では、同時期に 古賀誠・元自民党幹事長(80)、山崎拓・元自民党副総裁(84)、太田誠一・元総務庁長官(75)、麻生太郎副総理(80)の4人が活躍し、競って中央から予算を獲得したことで、発展してきたのも事実であり、感謝の思いで一杯である。
4人のうち麻生氏は現役だが、他の3名は既に引退。。。
しかし 楽隠居とはいかない様だ。

古賀氏は全国4000以上の団体から構成される 全国道路利用者会議の会長として君臨し、未だに道路行政への影響力を堅持している。
砂防会館の事務所には、役人や全国から陳情に来る人が後を絶たないと聞いている。
今回の知事選に立候補を検討中の奥田氏に 声を掛けたのも古賀氏という。

山﨑氏は新聞・テレビが大好きで、事あるごとに「ご意見番」として出演している。
選挙前になると体が疼くのか、今回も 病気療養中の小川知事との電話連絡や、奥田氏との面談や地元引き回しなど存在感を誇示している。

太田氏は、地元月刊誌への投稿くらいしかその名前を見ることがなかったが、県知事選と同日に予定されている、福岡市西区の補欠選挙で新人の擁立に積極的に動いているらしい。

長老の意見は大切だ。
しかし、後進に道を譲った以上、「政治への介入」は現職にとって迷惑でしかない。
引っ搔き回すのはほどほどにして、長老は長老らしく、道に迷った時の助言をするくらいに留めていただきたい。