中洲のぼったくりキャバクラ

東京の知人が「最近の歌舞伎町は怖くて歩けない」と言っていた。
歌舞伎町ほどでもないが、福岡の歓楽街、中洲でも 以前とだいぶ雰囲気が違ってきている。

地元ヤクザも高齢化し、県警の暴力団への取り締まりは厳しい。
その代わりに 暴力団には加入していない「半グレ」がガールズバーやホストクラブを経営、若者をターゲットにした巧みな営業システムで、次第にのめり込ませて大金をつぎ込ませているという。

また、ぼったくりの店も 名前をころころ変えながら営業を続けているらしい。
中州2丁目のPビル2Fにあるキャバクラの話。

セット料金1時間4500円で入った2人の客は午前2時頃入店、3時間の滞在で約125万円を請求され、所持していた現金13万円を支払うも、残金を払わせようと店の従業員がATMまで付いてきた。
その顛末は割愛するが、なんとか 残金112万円は支払わなくて済んだそうだ。

皆さんも、くれぐれもご注意を。

どうなる、北九州市

8月24日、工藤会トップ総裁 野村悟総裁(74)に対し、福岡地裁 足立勉裁判長は死刑判決を下した。

市民を襲撃した4つの事件の直接関与が争点であったが、88人の証人尋問や間接的な証拠の積み上げで、組織犯罪の首謀者として認めた判決内容だったが、被告側は到底納得しておらず、今後も高裁・最高裁まで裁判は続くと思われる。

工藤会は最盛時には 組員800人と言われたこともあったが、現在は 200人前後にまで減少した。
それを補っているのが 組織に属さない 元暴や 反グレと呼ばれる者たちで、直接的な関係は結ばず、案件ごとにアウトソーシングの形態をとっており、県警も詳細にはそれらの実態を把握しきれていないという。

これまで裏社会の秩序は、暴力団よって保たれてきたと言えるが、今後は 表社会から はみ出した人達が 合法・非合法を含め 様々な形で 生業を得ていくことが考えられる。
工藤会の姿が見えなくなったとしても、企業はもちろん 個人においても十分用心することだ。

増える元暴アウトロー

先日、福岡経営企画が主催する雑学勉強会において、久留米大学で社会病理学の講師のほか、保護司活動など幅広く活躍されている廣末登氏の講演を拝聴した。

反社(暴力団・半グレ)~グレー属性の実態~という一般市民ではあまり知ることの無い世界の話だけに非常に興味深く、また現在の実態を生々しく聞くことが出来た。

かつて政治家や企業などが暴力団と親密交際をしていた時代もあるが、暴力団排除条例が施行されて以降、全ての関係が即アウトとなり、暴力団離脱者が年々増加している実態は報道等で知っていた。

所属組織の消滅や、子供が出来たなどの理由で暴力団を離脱しても、5年間は賃貸住宅はもちろん携帯電話や銀行口座、クレジットカード、保険などの契約も一切出来ない現状がある。

そうなると一般社会に 入っていくことができず、就職も出来ずに元暴アウトローとして生活している人が数多く存在するという。
結局は 覚醒剤などの薬物や電話特殊詐欺などアンダーグラウンドに舞い戻ってしまうケースが多い様だ。

組織に属さない半グレや元暴アウトローには 絶対的存在の親分がいない。
彼らが増えれば、今後ますます治安の悪化を招くだろう。
暴力団を離脱したいのに社会が受け入れないという厳しい現実、相応の生活ができるようになるための仕組み作りが急務と思われる。

Wikipedia 廣末登氏