IT企業4社が福岡に進出する狙いと戦略

昨年11月8日の博多陥没事故を、僅か1週間で復旧させるという驚異のスピードが、世界の賞賛を集めた福岡市、高島市長は自ら現場の状況と対策をネットやテレビで、連日発信していた。
また先月28日には日本テレビ系、堺正章と上田晋也(くりぃむしちゅー)が司会するバラエティ「世界一受けたい授業」でも、高島市長は講師として登場するなど八面六臂の活躍ぶり。

その高島市長が今度は、IT企業4社が手がける福岡進出の狙いと戦略を紹介する、合同記者会見にゲストとして登場する。

発表するのは、まず自社運営データセンターを活かして、レンタルサーバーやクラウドなどの、インターネットインフラサービスを提供する、東証一部上場のさくらインターネット㈱(大阪市中央区、田中邦裕社長)、モバイルゲームの㈱アカツキ(東京都品川区、塩田元規CEO)、イラスト投稿・交流サイト「pixiv」を軸とした、インターネットサービス運営のピクシブ㈱(東京都渋谷区、伊藤浩樹社長)、そして原始人スタイルの渡辺直美が登場する、スマホ向けフリマアプリ「メルカリ」を企画開発運営している㈱メルカリ(東京都港区、山田進太郎社長)の4社。

これら4社が、新たな事業展開として、福岡に拠点を構え、自社の基盤強化や、学生および起業支援を通じたIT人材育成、アジア展開への足掛かりなど、福岡進出の狙いや今後の戦略を説明する。

そこに、高島市長がゲストとして出席する。

【福岡市における事業展開に関する合同記者発表】
日時:2月14日(火)13時~14時30分 受付開始12時30分
会長:さくらインターネット㈱ 福岡オフィス
読売福岡ビル7階
登壇者:さくらインターネット㈱ 田中邦裕社長
㈱アカツキ     香田哲朗COO
ピクシブ㈱     伊藤浩樹社長
㈱メルカリ     小泉文明取締役
ゲスト:福岡市         高島宗一郎市長


 

三方一両損~博多陥没の場合

名奉行と慕われた大岡越前守に「三方一両損」という逸話があるが、皆さんよくご存知の話しだから詳細は省略。

今回の博多陥没、僅か1週間で道路が復旧したことは世界中で報道され、事故の大きさ以上に賞賛されており、高島市長の株が一段と上がった。

とはいえ、今後問題になってくるのは補償ということになり、事故現場の真前にあり、ニュースでは必ず登場したセブンイレブン博多駅前通店や紙与パーキング、そしてこの立体駐車場に50台余が駐車していたレンタカー会社はもちろん、周辺の企業や店舗などが1週間の休業補償を求めてくるのは必然だ。

今回は高島市長が大岡越前守を演じ、事故責任者の大成建設JV、被害にあった周辺企業や住民、これら三者がお互いに譲り合って補償費の調整を行なえば、うまく行くように思えるのだが。

事故を起したのは確かに大成建設JVだが、短期間での復旧工事で一番点数を稼いだのは高島宗一郎市長で、テレビでの見せ場も多く、福岡市は良い意味で今や世界に名を知られるようになったのだから広告宣伝費と思えば補償費も安く感じられ、一方で師走前の稼ぎ時だった被害者も、希望通りの補償額よりは少なくなったとしても、早く支払われれば気持ちが納まるだろう。

災い転じて福?・・・・大成建設

福岡市の空の玄関、福岡空港は滑走路を増設するため、空港ビルの移転工事が進められているが、当初から本命は、旧空港ビルを建築した大成建設といわれ、実際に落札したのも大成建設だった。

ところが、発注側の思惑とは異なっていたためか、設計変更などで値下げ交渉を迫る一方、水面下では清水建設と綿密な打ち合わせを行い、価格が優先することを理由に、落札した大成建設ははずされ、最終的に清水建設の受注となった。

一方、陥没事故が発生した七隈線延伸工事は、過去の実績から清水建設が本命だといわれていたにもかかわらず、公示価格が低かったため、泥水を被らないよう、清水建設は上手く逃げたようだ。

発注側の福岡市も、コンサルタントと事前に折衝して掘削工法も変更、かなり安い金額で入札を行ったが、如何なる撒き餌に踊らされたのか知らないが、3つのJVの中で、大成建設JVが落札、釣り上げられた。

大成建設にとって福岡は鬼門のようで、困ったときの神頼みではないが、何らかのお払いでもしないことには、さらなる大きなミスが大成建設を襲ってくるかもしれない。 続きを読む

工事関係者の皆様~お疲れ様でした

博多駅前の道路陥没、いわゆる博多陥没の現場写真が世界中に配信され、一躍有名になった福岡市だが、まず現場責任者の措置が早く、人身事故が起きなかったのが、何よりも不幸中の幸いだった。

事故対応の早さでは定評がある高島宗一郎市長も、あれだけの事故を一週間で復旧させたのだから驚きだ。

雨で予定よりは若干遅れたものの、15日午前5時には、現場にいくつかの工事機材が残っていたが、交通規制は解除され、車両通行は可能になっていた。

現場にはカメラを持ったマスコミ関係者が50名余りが押しかけ、通行人を捕まえては取材しており、それ以外はごく普通の博多駅前に戻っていた。

事故以来現場担当者は不眠不休で、復旧工事を行なっていたのは関係者から聞いていたが、本当にご苦労様でした。

竹下氏の陥没失言

アメリカ大統領選挙では、当初は泡沫候補と判断されていたトランプ氏がクリントン氏を破り、誰も予想していなかった大統領の誕生となった。

韓国では朴大統領の辞任を求めてデモが行なわれ、緊迫した空気に包まれているが、それに比べると一強多弱の日本は、次から次に大臣の失言が飛び出しても、平穏無事な毎日が続いており、実に平和なものだ。

博多駅前の道路陥没事故、最近は「博多陥没」といいわれているようだが、自民党の竹下亘国会対策委員長によれば、体格の良い福岡1区選出の井上貴博衆議院議員が近くを歩いたから陥没したと、井上議員主催のパーティで冗談めかして話したようだ。

当然だが、言われた本人はパーティ主催者でもあり、過去においてマスコミの集中砲火を受け、修羅場を経験してきたこともあり、今回は大人の対応だったようで、一回り大きくなって立派に見えてきた。


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