小選挙区の当落予想

桜の影響で、年末頃から1月20日に開会される通常国会の冒頭解散の風が吹き始めたと思われたが、緊迫した世界情勢への対応を優先した判断からか、収まったようだ。

県内に衆議院の小選挙区は11あるが、現状では自民党の先生が圧倒的な強さで全選挙区において議席を確保している。

2区、3区、10区には、比例で復活した野党の先生がいるが、自分たちの弱さを十分に理解しているだけに、自民党の先生方とは違う方法で、常々地元の有権者らに名前を覚えてもらえる努力に励んでいるのが窺える。

県内の自民党の先生方にIRの不祥事が及んでいることはないが、安倍長期政権に歪みや驕りがある事は国民も感じているのも事実。

ある週刊誌の当落予想においては、次回の総選挙で11選挙区全勝は難しく、中には苦戦を強いられるという予想も出ている。

先日の総選挙 ~ 投票 こぼれ話・その1 立会人編

先日の日曜日、衆議院選挙の投票所で立会人だったという方からおもしろい話を聞いた。

立会人曰く。
「台風の影響で、天気も良くなかったし、風も強かったから寒かったでしょうと、言われましたけど、それほどでもなかったですよ。」
「おもしろい経験をしましたので、そっちの方に頭がいって、寒さを感じなかった、といえば大げさでしょうか。」

「わたしは、小選挙区の投票箱の前に座って、投票用紙が箱に投票されるのを確認して、次の比例代表選挙はあちらですと、誘導するのが仕事でした。」
「時間帯によっては、投票される方が次々に来られることもありますが、投票は午前7時から午後8時までですので、比較的ゆっくりしていることもあります。」



「で、眺め回しているそのとき、気付いたんですよ。」
「わたしの前に投票箱があって、その先に小選挙区の立候補者の名前を記載するコーナーがあるんですよ、位置関係はわかりますよね。」

「わたしからは候補者の名前を書いている、有権者の方々の背中が見えるんですよ。」
「小選挙区は、候補者が2人だけでした。」

「なんと言ったらいいのかな。」
「手の動きというか、肘の動き、特に候補者の名前の最後の一筆で、どっちを書いたか、なんとなく察しがつきました。」

「わたしが立ち会った投票所では、本命よりも対立候補が多そうに感じましたもんで、ひょっとしたら逆転かな?、と思っていたんですよね。」
「でもあとの報道を聞いたら、やっぱり本命の勝利でした。」

「新聞で見ると、選挙区内の大まかなエリア内ではすべて、本命が勝っとりましたが、投票所ごとに細かく分けてみると、案外と違うんじゃないかと思いましたねぇ。言い訳するんじゃないですが。」

「これまで投票は欠かさず行っておりましたが、自分が裏方になって、こんなこと、初めて気付きましたんで、今度投票するときは、肘は動かさずに、手首だけで書いてみようかな、な~んて思ったりもしています。」
「アルバイト代は時間給に直したら安かったけど、いい経験をさしてもらいました。」
「あなたもやってみたら?」

都議会1人区・小池圧勝

東京都議会選挙は7月2日の投開票日に向けて、多くの候補者が選挙戦を繰り広げているが、選挙区の中で一人区は、千代田区、中央区、武蔵野市、青梅市、昭島市、小金井市、島嶼部の7つがある。

その勝敗の行方に注目が集まっているが、今や圧倒的な小池旋風が吹き荒れ、かろうじて島嶼部で自民党が当選するようだが、そのほかは総崩れとなりそうだ。

かつて衆議院選挙は中選挙区で、一つの選挙区から複数の議員が当選、バランスの取れた議員構成となっていた時期もある。

ところが小選挙区になってからは一人だけの当選で、それだけに党の公認を得ることが最重要となり、相対的に総理大臣と党本部の力が強大化、その結果が森友学園や加計学園のような、悪しき官邸主導の弊害となって現れている。

表題の写真は世田谷区の候補者ポスター。また下の写真は中央区の候補者ポスター。いずれも記事内容とは関係ありません。

 

自民党の再生

自民党は、中選挙区時代はもちろんのこと、小選挙区になってからも、党内に多くの派閥を擁し、派閥の領袖は自派の拡大を目指して派閥同士が切磋琢磨し成長してきた。

ところが数年前から安倍一強となり、諫言する派閥領袖が不在でおかしくなっていたが、ようやくここにきて自民党の中から自分の意見を述べる人が出てきた。

ただ、批判する人たちが出てきたとはいえ、いずれも過去の人たちであることから、早く現役の元気の良い人が出てくることを切にねがう。

ところで、森友学園に端を発した問題は加計学園問題に波及、安倍総理自身に火がつき、菅官房長官は火消しに追われているが、多くの国民は菅官房長官の発言を信用しなくなったことも事実だ。

加計学園に関しては、当初文部科学省から上がっていた火の手が、農林水産省にも延焼し始めたようで、今後は加計学園が開学した地方自治体関係者から新たな煙が上がることだろう。

さぞかし安倍総理、辞任するなどと見栄を張らなきゃ良かったな、などと今頃、ホゾをかんでいるかもしれない。

福岡県第11区

過去の常識を覆すような勢いは、めまぐるしく世界情勢を変えており、わが国はその中で木の葉のように翻弄され、為替レートと株価の変動を日本経済は一喜一憂しているが、政治の世界では再び解散風が吹き始めている。

福岡県下の衆議院小選挙区は第1区から第11区に分かれており、現時点ではすべて自民党が独占しているが、来年早々にも行なわれる解散総選挙を想定した共産党は早くも公認候補を決定した。

またかつて、一方の雄だった社民党は昔日の党勢が消え、候補者選出にも苦労する有様だが、次回の総選挙ではかろうじて福岡県第11区で候補者が擁立できるようで、社民党福岡県副代表の竹内信昭氏を公認した。

同11区は、自民党の武田良太氏が、ほかの選挙区では見られない、自公連立の強固な地盤を誇っているが、次回の選挙では官僚出身の保守系候補が立候補する準備を進めていることから、野党候補の一本化が成功すれば、三つ巴の激しい選挙戦が予想される。