来年の東京都知事選挙

令和元年も残すところ1ヶ月余りとなった。
安定した政権運営を行ってきた安倍内閣であるが、「桜を見る会」が野党格好の攻撃材料になり、総理も我慢の限界を超えるのが近いように思える。

選挙に必要と言われる「地盤」「看板」「カバン」がなくても、時には候補者が持つ「ツキ」や「運」により、神風が吹いて予想外の勝利をする事だって起こる。

3年前の東京都知事選では、小池百合子候補が乗った魔法の絨毯が見事に大空へ舞い上がった。

都知事就任後は、希望の党の失速や築地の魚市場移転に纏わる問題は未だに燻っていることから、来年の都知事選挙で再選されるのは厳しいと囁かれていた。

そのような矢先、IOC委員会がオリンピックのマラソンと競歩の札幌開催を突然発表、世論が「小池いじめ」と捉えたことから小池都知事に同情が集まっている。

再びツキが回り始めた小池都知事であるが、来年7月5日の選挙においては、中央の幹部の支持は得られても、自民党都連との関係など問題は多く、このまま風が吹くかどうか疑問である。



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東京都知事選は・・・終わった?

投開票日まで1週間を切った東京都知事選挙は、野党統一候補の鳥越俊太郎氏、渡り鳥と呼ばれる女性候補の小池百合子氏、元総務相の肩書きを持ち自公推薦の増田寛也氏の3名が、表面的には激しい三つ巴の戦いを演じている。
しかし野党統一の枠組みが成立して、一歩抜き出るためにエンジン全開で走り出そうとする直前になって、週刊誌2誌がカビの生えた昔の女性問題を報じたため、鳥越候補は即座に弁護士を通じて法的処置に訴えたものの、出鼻を挫かれた格好になった。
また東京都議会のドンである自民党の先生に担がれ、本命と目されて御輿に乗った増田候補は、大臣の経験があると言われながら、地味な東北の県知事出身では華が無く、頼みの綱である安倍総理も応援演説は一度も無く、専らゴルフ三昧の休暇を楽しんでいる。
三つ巴の戦いと言っても、一人は身から出たさびでズッコケ、病み上がりと言われても返す力もなく、残る一人も懸命に知名度の浸透に努めているが、派手なパフォーマンスも出来ずに、見ていて痛々しい有様だ。
消去法で残るのは小池候補だが、早くも自民党都議会のドンが、どの様に料理されるのか関係者の興味を集めている。
こうなると雪崩現象が起きるのは世の常で、野党共闘と言いながら母体となる組織は自主投票の指令が出ており、公明党は女性票が動き始め、各組織は保身に走り始めた。


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