議席獲得なるか・参政党

16日の報道番組で、NHK党の立花孝志党首が途中退席したことが話題になったが、こうしてテレビに招かれ 公平な発言の機会を得られているのは、現職の国会議員が存在するからである。
NHK党は前回(2019年)の参院選全国比例で 98万7885票(得票率 2.0%)を集め、1議席を獲得した。

このように、1議席を取ると取らないでは大きく違う。
国会議員になれば 内閣に対し 公式に質問をする権利が与えられ 回答を得ることがきる。
また、マスコミが公平に扱うことで 国民に主張を届けやすくなり、次の選挙に繋がっていく。

今回、議席を獲得できるかどうか注目が集まっているのが参政党だ。
大手マスコミの世論調査において、投票先政党の選択肢にないのでその実態は分からないが、弊社が4月12日に報じたときと比べ 勢いが加速しているのは事実で、党員サポーターは既に5万8000人を超えたという。


当初は比例区に5人を擁立するとしていたが、賛同する仲間が増え 45選挙区全てに候補者を擁立することになった。
全員素人で勇気も必要、そして立候補には 供託金300万円という資金の壁がある。
それをボランティアで支え、資金については
集まった 3億3267万円の寄付(6月14日現在)を充てることにしている。

17日には事務局長の神谷宗幣氏が来福、九州8選挙区の支部長と共に 天神警固公園と博多駅前で街頭演説に立った。
SNSで のべ1000人以上の支援者が集まり、1時間半 それぞれの主張を熱心に聴き入った。

この勢いについて報道するマスコミはないが、今後台風の目になると予想する専門家もあり、無視できない存在になってきたのは間違いない。

骨太の保守新党

平成以降、長年続いた自民党政治への批判から様々な新党が生まれた。
中には日本新党、民主党など政権を担う政党もあったが、かつての学生運動の様に内紛が起き分裂し、今に至っている。
こうした現状を見るにつけ、もう新党に期待しないという有権者も多いだろうが、(橋下氏&石原氏の)日本維新の会や(結党時の)希望の党が人気を博したように、保守新党への期待は残っていると思われる。

2020年4月に結党した「参政党」をご存知だろうか。
知名度はまだまだであるが、今夏の参院選に 現在 8名を擁立する予定で準備を進めている。
立候補予定者の中には 歯に衣着せぬ論評で知られる 工学博士の 武田邦彦氏(78)をはじめ著名な人物が揃う。

仲間内の利益を優先する既存の政党、経済界に媚を売り国民の事を考えない与党や、知識人やマイノリティにしか配慮せず国民を無視する野党と一線を画す」とし、3つの重点政策「子供の教育」「食と健康・環境保全」「国のまもり」ほか、掲げる政策には保守層や無党派層が共感できそうなものが多い。
また、選挙資金は寄附やクラウドファンディングで集めるとしている点もユニークだ。

3月18日に福岡市天神で行われた参政党主催の勉強会には、定員180名のところに子育て中の母親など若い世代の約230名が参加し関係者を驚かせた。
参院選比例区1議席獲得ラインの 100万票は 今回は厳しいと思われるが、ネットで瞬時に情報が拡散する時代、これからの広報戦略次第で数年内に無党派層の選択肢になる可能性もある。


事務局長を務め 自身も立候補を予定している神谷宗幣氏の演説