那珂川水源の猛毒除草剤、撤去へ

全国46ヵ所の国有林で管理されている 猛毒の245-T系除草剤、福岡市近郊では、那珂川市に隣接する佐賀県吉野ヶ里町に 約900kg が 埋設されている。
昭和46年、セメント等と混合した形で 2メートルの立方体のコンクリート塊にしたとされるが、所管する林野庁には当時の写真や記録は残っていない。

埋設地が 那珂川の上流、五ケ山ダムの南側に位置しており、近年豪雨災害が多発していることから、下流の自治体や水道企業団から共同で、埋設物の安全対策の徹底や埋設除草剤の移設又は無害化処理を要望する文書が、毎年国に提出されていた。

令和3年度 国はようやく重い腰を上げ、46ヵ所のうち岐阜県、高知県、佐賀県、熊本県の4ヵ所の埋設箇所を現地調査、その結果 撤去する方針を固めた。
林野庁は、今後 吉野ヶ里町の埋設地について 撤去に向けた具体的な方法を検討し、令和4年度中の梅雨の時期以降に実施する予定としており、利水関係者からは 安堵の声が上がっている。