違法投資助言会社の黒幕

金融庁は3月18日、証券取引等監視委員会の勧告に基づき、投資助言代理業の㈱トラフィックトレードに対し、法令違反があったとして業務停止命令などの行政処分を下した。

しかし、これは表面上のこと、同社を実質的な業務運営を行っていたのが、金融商品取引業の登録がない㈱アイエフリバース代表者の五十森達哉氏だ。

博多駅前のビル6階にあるアイエフリバースのオフィスには、トラフィックトレード、そして別のもう1つの投資助言会社㈱ディーティーシーが同居していた。

投資助言会社とは、上昇する銘柄を会員向けに助言する会社で、有力な情報が欲しい個人投資家が集っていたが、両社は正当な根拠のない説明を会員に流していた様だ。

五十森氏は自己名義の口座を利用して特定の株式を買い付けた後、両社が会員に対し「買い」を推奨するメールを送信、信じた会員が一斉に購入すると売買が少ない株は一時的に株価が上昇、株価が上昇したところで五十森氏が売り抜けるという方法で、不当に利益を得ていた。

金融庁から処分を受けているが、両社ともに業務を既に停止しているが、五十森氏は何の痛手も受けておらず、まさに逃げ得である。

しかし、金融庁は首謀的立場にいた五十森氏の行為を問題視、今回の処分の中で敢えて実名を公表しており、何らかの動きがあるのではないかと関係者は見ている。



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業務停止命令~訪問販売~㈱リオ~リフォーム工事

中国経済産業局は、外壁や屋根工事のリフォーム工事業者である、訪問販売業の㈱リオ(栗秋省二社長、福岡県北九州市)に対して、平成28年2月20日から平成29年2月19日までの12ヶ月間、新規勧誘と申し込み受付、契約締結を停止するよう命じた。
簡単に言うと、今後1年間、営業するな、ということ。
ひじょうに悪質な勧誘だったのだろう。
しかし、こういった業界に従事したことのある面々は、営業停止命令を受けたところで、会社名を変え、本社所在地を変え、おんなじことをするものだ。
顔と名前をさらすべきだ。

中国経済産業局が発表した事業会社の概要は以下のとおり。
商号:㈱リオ
代表:栗秋 省二
本社:北九州市小倉北区魚町2丁目6-10
支店:山口支店、尾道支店、鳥取支店、豊岡支店、
長崎支店、熊本支店、鹿児島支店
設立:平成23年3月1日
資本金:500万円


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消費者庁~ゴールドスターに業務停止命令

振り込め詐欺など特殊詐欺の面々は、年金データ流出のようなマスコミで話題になった事例をすぐさま詐欺の話術に取り入れ、もっともらしく聞こえるだけでなく、被害者が正確なことを判断出来ないことにつけ込んでいるが、訪問販売業者の中にも真似をする輩がいるのだろうか。
消費者庁は、㈱ゴールドスター(東京都港区)が、貨幣ではない、ただ単に金が含まれているメダルにしか過ぎない「英国ロイヤルベビー記念コイン」や「remittance coin」を、あたかも国が発行した貨幣の様に説明し販売していたとして、8月26日から1年間の業務停止命令を下した。
大英帝国王室の次(チャールズ)の次(ウィリアム)の次(ジョージ)の後継者の妹、プリンセスシャーロットがつい先だって生まれたが、仮に話術の中で出て来たとしたら、いい迷惑だ。

◆行政処分の概要
社名:㈱ゴールドスター(旧商号は㈱千笑)
代表:木戸雄介
本社:東京都港区海岸2丁目1-23
設立:平成18年9月19日
資本金:9900万円
業務停止命令期間:平成27年8月26日~平成28年8月25日

また次の人物も㈱ゴールドスターと関係があるとして注意情報を喚起した。
氏名:若山 学
サザンクロス・マーケティング㈱ 代表取締役
㈱MJギャランティー 代表取締役、
㈱MJC 元代表取締役
住所:東京都世田谷区用賀4丁目5-15 プラグインガーデン3F



 

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業務停止命令~高齢者を狙った健康食品販売

消費者庁は4月9日、「高血圧や糖尿病の治療や症状改善に効果がある」とうそを言い、なおかつ断られても高齢者宅に何度も電話をかけ、高額な健康食品を販売、中には認知症の自宅をたびたび訪問し販売していた、東京都内の3業者に対して、3ヶ月間の業務停止命令を下した。
しかしながら、この3つの事業者は去年6月、消費者庁から3ヶ月間の業務停止命令を受けていたた、「I&Oファシリティーズ㈱」の関係者だった。

◆社名:あるける株式会社
  代表:真栄田 義親・まえだよしちか
  本社:東京都墨田区錦糸1丁目8-12
  設立:平成26年3月18日
  資本金:500万円
  取扱商品:健康食品「つくし」

◆社名:リトリーブ株式会社
  代表:土屋成幸・つちやしげゆき
  本社:東京都江東区住吉1丁目17-20
  設立:平成26年4月17日
  資本金:500万円
  取扱商品:健康食品「六花・りっか」

◆社名:「咲良・さくら」
  代表者:松島弘典・まつしまひろのり
  契約書上本社:東京都江戸川区上篠崎3丁目11-3-105
  営業拠点本社:東京都江東区住吉1丁目17-20
  創業:平成26年6月
  取扱商品:健康食品「華・はな」

◆行政処分内容
◎業務停止命令
  平成27年4月10日から同年7月9日までの3ヶ月間
◎指示
  「上記の3事業者は、電話勧誘販売により健康食品「つくし」や「六花」、「華」を購入したものに対し、「営業員がこれらの健康食品を摂取することで、あたかも病気の治療または病状の改善ができるかのように告げていたことがあるが、それぞれの健康食品にはそのような効能はない。」旨を、平成27年5月9日までに通知し、同日までにその通知結果について消費者庁長官まで報告すること。

◆社名:I&Oファシリティーズ株式会社
  代表:飯田 孝・いいだたかし
  本社:東京都江東区住吉2丁目7-11
  設立:平成14年5月1日
  資本金:300万円
  取扱商品:健康食品「神薙・かんなぎ」
◆行政処分内容
  業務停止期間:平成26年6月11日から同年9月10日まで3ヶ月間

おそらく、今回摘発された3事業者の残党が、別途に組織を立ち上げ、中身が同じで商品名とパッケージだけを変えた健康食品を、性懲りもなく高齢者に販売していくものと推察される。
ちなみに発表によれば、原価1万8000円の健康食品を8万8000円で販売、昨年3月から今年1月までの間、高齢者をターゲットに、3社であわせて1億1000万円を売り上げていたようだ。
こうしたことを考えると、行政処分だけではダメだろう。
高額の罰金を科すのはもちろんのこと、実刑も下さないことには、同じ様なことが増えこそすれ、減ることはないだろう。
振り込め詐欺などのような特殊詐欺に加担している犯罪者たちは、高齢者が貯め込んでいる死に金のタンス預金を、社会に還流させて景気を活性化させていると言い訳しながら、罪の意識から逃れようとしているヤカラもいるそうな。
言語道断。 続きを読む