年越し蕎麦 ~ 「古式生そば ひさや」

若いときは、大晦日になると、運蕎麦と言って、母が作る温かい蕎麦を食べていたが、いつのころからか、土居町の「古式生そば ひさや」の蕎麦を、年末には食するようになった。

そして年が明けた1月10日には、東公園の「十日恵比須」にお参りし、帰りに「ひさや」に寄って、温かい蕎麦を食べて帰るのが年末年始のしきたりで、生活の一部となっており、ずっと変わらぬ行事だと思っていた。

だが今年から変えなくてはならなくなった。

蕎麦一筋65年の人生に打ち込んできた二代目主、田中五郎さんが12月初めに緊急入院、10日に亡くなられたからだ。

㈱東京経済が発刊した「会社画報」九州版、昭和57年1月1日号に、「古式生そば ひさや」の記事を掲載しているが、「伝統の味をまもる」の見出しと店内の写真が昔のままで、懐かしい。