破産を申し立てられた㈱リッツ~資産はこうして食い散らされた~その2

今年3月7日、不動産業の㈱リッツ(福岡市博多区住吉2-16-36 代表者田中充氏)が、第三者破産を申し立てられて倒産した。

南関町のメガソーラー建設用地、約6万坪がどうなったか、前回の記事はコチラからご覧いただくとして、今回は、現預金がどうなったか、見てみよう。

平成28年6月期決算時点では、
現預金として7218万2720円が計上されていた。

ところが、保全命令が出された際に残っていたのは、
現金、751万0114円
預金、8万9414円
合計、759万9528円
だったという。

運営統括者である坂口大揮氏によれば、各種経費の支払いに費消したとのことだが、帳簿や通帳に資金の流れが記載された形跡はないという。

また同期決算では、㈲朝露への短期貸付金7400万円が計上されている。
㈲朝露の吉村洋光社長は、故オーナー経営者の親戚だが、実質管理者は坂口大揮氏で、糸島市志摩馬場の農地を所有していた。
この農地は、平成28年5月24日に100万円で売却された。
だがこの不動産にも、2ヶ月前の3月18日に、1億5000万円の商談申込書が提出されていた模様。

しかし100万円で売却されたわけだから、貸付金7400万円は㈱リッツに対して返済不能ということだ。

おかしなことに、100万円で買った会社は直ちに宮崎県の農事法人に転売したが、この農事法人の理事は、次回の東京町田での不動産売買にも顔を出す人物だけに、関係者は坂口大揮氏と裏でつながっていると疑っているようだ。

短期貸付金としてはこのほかに、行武吉江氏がそれぞれ別法人で経営するフィリピンパブ3店舗へのものが、あわせて500万円ある。
行武吉江氏によれば、回収できるかどうか不明とのことだが、理由は語らず。

また親子は、亡くなった前オーナー経営者が生存していた頃の、平成23年1月30日に、H女史から1億円を借り入れ、平成29年1月23日に、このうちの7500万円を返済した、とコメントしている。

だが読者の皆さん、またか、と思われるだろうが、決算上にそうした項目は見当たらないし、銀行口座、通帳に記録は残っていない。

亡くなった前オーナー経営者を、親子で欺いていた、などということにもなりかねないが、そこまでは問わない。
しかしながら、どのくらいの資金が私的に流用されたのだろうか。

破産申し立てられた㈱リッツ~資産はこうして喰い散らされた~その1

今年3月7日、不動産業の㈱リッツ(福岡市博多区住吉2-16-36 代表者田中允氏)が、第三者破産を申し立てられ倒産した。

これはオーナー経営者が2年前に亡くなった後、後妻の行武吉江氏と、連れ子の坂口大揮氏が、事業を継承するのは法律上の代表者である田中充氏ではなく、自分たち・吉江親子だとして、会社の資産を勝手に処分したことが原因。

第三者破産が申し立てられたのは、これ以上の資産処分を避けるためで、また既に処分された資産がどの程度にのぼるのか確定するため、福岡地方裁判所は破産宣告の前に、㈱リッツが所有する財産の保全命令を出した。

取材してみると、失われた資産はそのほとんどが、いかにも怪しげな方法で処分されており、また売買代金も既存の通帳には記録が残っていず、新たにこしらえた口座を使っているのか、それとも現金で取引したのか、どこかに消えたようだ。

まずメガソーラー建設用地がどうなったか見てみよう。
物件は以下の不動産。

所在:熊本県玉名郡南関町大字関東1494番地
地目:山林
面積:20万2914㎡
坪数に直すと、約6万1489坪

関係者によれば、この物件は、破産した㈱リッツが平成28年4月に地主から購入、経産省や九電とのもろもろの関係書類を整えて太陽光発電所用地として取りまとめ、翌5月に2億円で転売したとされている。
ただし、㈱リッツは短期間での売買でもあり、中間省略で不動産登記簿に名前は出てこない。

ところがこの売買で、摩訶不思議なことが起きたという。
3月18日付けで東京の企業が7億5000万円、また4月18日には福岡市内の企業が5億円で買いたいという商談申込書を提出しているのだ。
吉江親子は、この両社を排除して半値以下の2億円で売却した。
だから少なくとも3億円以上の損害を㈱リッツに与えた、というのが関係者の言い分。

おまけに、関係者が把握している㈱リッツの金融機関の口座で、この2億円の入金記載は確認されていないという。
もっとひどいことに、実際の売却価格は2億円ではなく、6億5000万円だという情報もあり、横領の疑いが限りなくクロい、と関係者は見ている。

次回は、現預金の流れを見てみることにしよう。
ビックリする。

悪あがきのリッツ

先日、福岡県民新聞編集部宛にタレコミ文書が届いた。
どうやら㈱リッツ(福岡市博多区住吉2-16-36 代表者田中充氏)関係者のようだ。

㈱リッツは、債権者から第三者破産を申し立てられ、3月7日に破産が確定しており、6月8日の債権者集会に向けて債権を確定するための調査が進行中。
中身は?というと、債権者10人の大半が関係する企業に対するもので、この企業が行なっていた事業の不備を批判するものだったが、文書の日付は約1年前の平成28年2月、おまけに書かれている事柄は既に解決済みの話。

どこから見てもこの文書、㈱リッツの関係者が流した様子がアリアリ。
㈱リッツの資産を勝手に処分したことが、これで正当化できると思ったのだろうか。

不動産業のリッツ~破産確定

債権者から第三者破産を申し立てられ、2月9日に保全命令が下されていた不動産業の㈱リッツ(福岡市博多区住吉2-16-36代表者田中允氏)は、3月7日に破産が確定した。
3月15日に破産手続開始決定の通知となり、債権者集会は6月8日が予定されている。

田中允代表は連絡が取れない状態で、陰のオーナと目されている先代の妻の行武吉江氏と、吉江氏の実子の坂口大揮氏には、リッツの所有不動産を勝手に売買したとして、損害賠償請求が提訴されるものと予想されている。
このため田中允氏、行武吉江氏、坂口大揮氏の今後の対応と、吉江氏が代表を勤める飲食店の㈲ハートプロダクションや、リッツの本店ビルがどうなるのか、注目が集まっている。