福岡市東区・傾斜マンション③

住民との直接協議に応じなくなったJR九州側

JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションは、平成28年、過去にドアを交換した5戸のうちの2戸が再びドアの開閉が困難になったことから、住民側が自主的に水平レベルの調査を行ったところ、最大高低差が98㎜あることが判明、さらに、住民側が専門家に依頼して杭の長さの調査を行い、杭が届いていないことも確認された。

このため住民側は原因究明を要請し、JR九州側が調査を行うことになった。

その結果、最大高低差104㎜の傾斜が確認されるも、同30年1月にJR九州側は住民側に「原因は分からない。今後調査は行わない」と回答、それ以降は直接住民側との協議の場を設けることはなくなった。

困った住民側は同年4月裁判所に調停を申し立てるも、双方の主張を述べただけで裁判所は和解案を示さないまま不成立に終わっている。(④へ続く)



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武家の商法

資格業の最たるものは弁護士で、士がつく仕事を士業と呼び、別称サムライ業とも言われている。
ところが司法制度改革で弁護士人口が増えた結果、若い弁護士がターゲットにしたのは、消費者金融の過払金請求で、かなりの金を手にした弁護士事務所が増えたのも事実で、その結果金蔓である消費者金融は姿を消した。
弁護士事務所の中には過払金問題に特化して、数十人の弁護士を抱え年商100億を越える事務所も現れ、話題になっていたのも事実であったが、内部告発などから業務停止や、裁判沙汰になっている事務所もある。
弁護士は法に携わる職業だけに、弁護士職務基本規定に縛られており、それに違反するとかなり厳しい処分もあり、ついに弁護士が被告人席に座る時代となった。

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京阪電鉄不動産~福岡で初めてのマンション開発

京阪電鉄は文字通り、京都と大阪を結び、滋賀にも路線網を持つ私鉄。
そのグループ会社である京阪電鉄不動産が福岡で初めて分譲マンションを開発することになったが、はっきりいって、福岡では馴染みがないため、西日本鉄道との共同開発物件となる。
ただ近年の西鉄は、リスク分散のためか、共同開発物件が増えていることも確かで、どっちがどっちを巻き込んだのか定かではない。
いずれにしても、分譲マンションが開発される場所は旧・九大六本松キャンパスの南側にあった元・九州電力六本松アパートで、まだ旧建物の解体工事が進行中。
ところで、旧・九大六本松キャンパス跡地にはご存知のように、北側にMJR六本松が建築中で、南側には裁判所が移転してくる計画。
当初、穴吹工務店と西日本鉄道が事業主だったが、京阪電鉄不動産を共同事業者に加えたことで、穴吹工務店は建築に回ったのだろう。

【物件概要】
建築主:西日本鉄道、京阪電鉄不動産
物件名:六本松4丁目計画
住所:福岡市中央区六本松4丁目4-20
総戸数:52戸・9階建
着工予定:平成28年9月
設計:穴吹工務店


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