新会頭に礒山誠二氏

 福岡商工会議所の末吉紀雄会頭は体調不良で5月半ばから、美空ひばりと同じ福岡市中央区の病院に入院していたが、病気が長期化した事で正式に辞任が発表された。
末吉会頭が入院中は、会頭の指名で就任していた5人の副会頭の中から榎本副会頭が代理を務め、残りの4人が補佐して商工会議所は運営され、何ら問題は生じていなかった。
任期半ばでの会議所会頭交代だけに、5人の副会頭からの昇格が一番順当な人事と言われていたが、副会頭の出身母体での役職が問題となっていた。
既に地元紙が報じた礒山誠二副会頭は、西日本シティ銀行においては副頭取で、今年の人事で谷川頭取が誕生したばかりであり、また前頭取である久保田会長の影響も根強く残っている。
仮に礒山誠二商工会議所会頭が誕生すれば、谷川頭取は上下で挟まれる結果となり、存在感が一層薄くなるのは必至、一方で本人も会頭就任を固辞しており、難しいのではと思われていた。
しかし西日本シティ銀行の九州における立ち位置は、肥後銀行と鹿児島銀行の合併で第3位に後退しており、谷川頭取が大所高所から判断した模様で、地元経済界の為との錦の御旗を打ち立て、会頭就任を了承したようだ。
礒山誠二会頭が正式に誕生すれば、4人の副会頭も協力し一致団結で、福岡商工会議所が地元経済界をリードして行く事だろうが、今回の人事で一番株をあげたのは、西日本シティ銀行の谷川頭取だとの評判もある。