驕り ~ 総務大臣・新藤義孝だったとき・・・

東京都議会選挙で自民党が大敗したのは、安倍総理の驕りが原因で、尻馬に乗った閣僚たちの放言が、支持者を都民ファーストに追いやったといっていいだろう。

こうした愚かで調子者の閣僚は過去にも当然ながら存在し、4年前に総務大臣だった新藤義孝議員が、愛知県知事に「(俺の言うことに)したがわないのか」「どうなってもいいのか」などと脅されたことを記者会見で暴露、それが7月4日の毎日新聞夕刊で報じられていた。。

新藤議員の愚かさは余りにも情けないことだけに、埼玉4区の豊田真由子女史同様、埼玉2区に蹴り込んでおいて、気になるのが、なぜ4年前のことを今暴露したのかということだ。

よほど悔しかっただろうことはよく理解できるが、暴露が何故今なのか。

先日地元紙に掲載された日本獣医師会会長のインタビュー記事でも、「関係者は加計になるんだなとわかっていた」と述べていたが、政権末期には何が飛び出すかわからない。



写真は新藤義孝議員。

頑張った共産党

過去の選挙では、反自民票が民進党や共産党に流れていたが、今回の東京都議選では正直言って、ブームに乗った都民ファーストが反自民票の受け皿になると予想、民進党や共産党は議席を減らすと判断していた。

ところがフタを明けてみると、都民ファーストの大躍進と民進党の低落振りは想定内だったが、自民党の落ち込み振りが予想をはるかに上回り、共産党の19議席に繋がったものと推察される。

共産党はぶれない政党として、認識が広がっていることから支持者も増加しており、一般の有権者が市議会議員に気軽に相談できる雰囲気になっているのも確かで、安倍総理が続投し内閣改造でも行なうようであれば、共産党は党勢を拡大するチャンスとなる。

わが国はどこに進むのか?

東京都議会議員選挙期間中の日曜日は25日だけで、安倍総理は結局街頭演説には出なかったが、翌日26日になってからようやく文京区の小学校体育館で開かれた、自民党支援者を集めた集会に出席したものの、おそらく今後も選挙期間中、総理が街頭演説に立つことはないだろう。

自民党は何とか40議席は確保できそうだが、仮にこれを割り込むようであれば、安倍総理の責任問題が必ず浮上する。

また民進党も二桁の議席が一桁になれば、党執行部の責任問題が湧き上がることは必定で、応援団の基盤である労働組合とも溝ができているといわれているだけに、現執行部のままでは第二の民社党になり下がる危険性は高まるはず。

そして公明党は、国会で自民党と連立を掲げて甘い汁を吸い、東京都議会では都民ファーストと組み、自民党と対立する構図で選挙を行なっているが、末端の学会員にはどういう説明をしているのだろうか。

表題の写真は、大田区の候補者掲示板

都議会1人区・小池圧勝

東京都議会選挙は7月2日の投開票日に向けて、多くの候補者が選挙戦を繰り広げているが、選挙区の中で一人区は、千代田区、中央区、武蔵野市、青梅市、昭島市、小金井市、島嶼部の7つがある。

その勝敗の行方に注目が集まっているが、今や圧倒的な小池旋風が吹き荒れ、かろうじて島嶼部で自民党が当選するようだが、そのほかは総崩れとなりそうだ。

かつて衆議院選挙は中選挙区で、一つの選挙区から複数の議員が当選、バランスの取れた議員構成となっていた時期もある。

ところが小選挙区になってからは一人だけの当選で、それだけに党の公認を得ることが最重要となり、相対的に総理大臣と党本部の力が強大化、その結果が森友学園や加計学園のような、悪しき官邸主導の弊害となって現れている。

表題の写真は世田谷区の候補者ポスター。また下の写真は中央区の候補者ポスター。いずれも記事内容とは関係ありません。

 

東京都議会と安倍総理支持率

安倍内閣の支持率は下がっているのだろう。
先日、自民党が行なった世論調査の数字は誰かが握りつぶし、結果が公表されないため、かなり数字が悪いのだろうと、自民党の先生方の間では噂になっている。

一方、民進党は労働組合と蜜月の仲と思っていたら、東京都議会での連合の組織内候補は、全員が都民ファーストの会へ移籍しており、民進党候補は浮き足立っている。

国会を延長すれば東京都議会選挙に影響するため、蓮舫代表は責任問題になることを恐れ、あれほど攻めていた加計学園問題も、某審議官の首を切るだけに留め、トカゲの尻尾切りで幕を下ろすようだ。

国民も民進党には期待していず、また安倍総理は解散に追い込まれずに国会を乗り切るかもしれない。
だが、自民党の支持率は下がらないものの、安倍総理の支持率は次第に下がることが予想され、政権を投げ出すことを期待している人の笑顔が目に浮かぶ。