大きな病院

156万人を数える福岡市は、大学病院をはじめ、名前の知られた大病院が多数あり、救急医療にしても万全の体制がしかれ、安心して生活できる都市だ。

当然、病院によっては高額報酬を手にする医師もいるが、長時間勤務を余儀なくされるケースも多く見られ、医師自体に健康が心配されることや、看護師のハードな労働状況もよく聞く話だ。

こうした中、福岡でも指折りの大病院では、循環器手術の、ある種の実績が欲しかったのか、ほかの病院では余り行なわれない手術を実行し患者が死亡したようで、残された遺族が医療事故の裁判に持ち込むかどうか、検討しているようだ。

さてどうなるのだろう。

東京慈恵会医科大

 昔からサービス業の世界で、必要なのだが余りお世話にはなりたくない職業として、医者、坊主、警察官が挙げられている。
この3つの職業は、日頃から自らを律する厳しい姿勢が求められているのだが、小旅行などで一旦勤務地を離れると、解放感から日頃のタガが外れ、アルコールでも入ろうものなら、予想もしない態度に出て、周囲のヒンシュクを買うはめになるケースをよく聞く。
その中の1つ医者の世界で、慈恵会医科大と言えば「神の手」を持つ凄腕のドクターがいて、その技術は高く評価され多くの患者が列をなすほどで、数ある大学病院からも羨ましがられている。
そんな神の手も、驕る油断からか医療ミスが発生し、患者の遺族から数千万円の訴訟問題に発展している最中、医局の旅行で羽目を外した宴会写真が、外部に流失して週刊誌で報じられ、問題となっているようだ。
神の手を持つ医師が事実上のオーナーとして、東京銀座にクリニックを開業し、勤務する大学病院から患者の紹介を受けるという、医療業界では常識とされていることも、人のやっかみから大学で問題になりだした。
爽やかなノーベル賞の受賞が報じられる一方で、神の手を持つ医師の行為がスキャンダルとして、マスコミが取り上げており、大学のイメージは大きくダウンしている。
おまけに今度は付属病院の医師が、女性の患者からセクハラで880万円の損害賠償を求められ、泥沼化した慈恵会医大の信用の回復は、非常に難しくなったと言っていいだろう。


続きを読む