保守分裂の県議選

県議選も残すところあと3日、選挙カーのトーンが上がってきた気がする。
今回の特徴として、前回より保守分裂の選挙区が多くなった点が挙げられる。
自民公認 vs 無所属、自民公認 vs 自民公認、自民推薦 vs 自民推薦など、それぞれの選挙区によって事情は異なるが、地域を二分する戦いが繰り広げられている。

太宰府市・筑紫野市長選と同じ構図

今回から 定数2となった太宰府市選挙区には3人が立候補、3期目を目指す現職の渡辺美穂氏(61・立憲社民推薦)が頭一つ抜け出し、新人で元市議の宮原伸一氏(57・自民公認/公明・農政推薦)、平川裕紀子氏(48・無所属)が追いかける展開となっている。

草の根運動を展開する平川氏には政党推薦はないが楠田大蔵市長が支援、選挙前から陣営に原田義昭元衆院議員のスタッフが入り巻き返しを図る。
一方の宮原氏は5区の総支部が支援、同じ構図の1月の筑紫野市長選で苦杯をなめたが、ここで負けると次の衆院選に影響が出てくることが予想されるため、総力を結集して臨んでいる。




春日市・怪文書出回る

定数2の春日市選挙区には3人が立候補、新人の室屋美香氏(50・立憲公認)、4期目を目指す 中牟田伸二氏(65・自民公認/農政推薦)、同じく4期目を目指す 松尾嘉三氏(54・自民公認/農政推薦)の3人が激しく争っている。

井上市長は室屋氏(立憲)とバーター?(2023年3月9日)

その春日市では市長選挙(4月16日告示)を控えているが、県議選の期間中にも拘わらず、市長の市政報告会に室屋候補と中牟田候補が揃って出席するという珍事が起きている。
井上市長にとっては与野党から支持を受けているアピールになるかもしれないが、候補者の2人は内心複雑だろう。
得をするのは井上市長だけという話だ。

そう言えば1ヵ月ほど前、松尾氏を貶める内容の怪文書が自治会長などの市民、近隣の議員の送られてきた。
また、更に詳しい分厚い資料が弊社にも届いたが、別段驚くほどの内容でもなかった。
怪文書にしては手が込んでいることから、興信所を使い費用を掛けたことが窺えるが、誰が指示したか、この構図から自ずから見えて来る気がする。

原田義昭氏にエール ~ジェイコスメ被害者の救済を~

公認争いで注目された福岡5区、事前の世論調査で不利ということが分かっていた 原田義昭氏が最後まで譲らず、その結果 立憲民主党の堤かなめ氏に漁夫の利を与えることになった。
党本部が1年以上に亘り問題を先送りし、曖昧な対応を続けてきたことが主因だが、置かれている戦況を原田氏自身が見誤ったことも大きな原因で、大将としては失格である。
早い段階で 栗原渉氏に道を譲っていれば、自民が議席を失うことはなかったし 支持者からは労いの言葉と盛大な拍手で 見送られたことは言うまでもない。


原田氏は、任期直前に永年在職25年で表彰され、国会の席で代表して「政治、行政に関わる立場の人間の真価が問われている」と謝辞の中で述べた。
そう言えば、最近出版した著書のタイトルも、「政治こそ最高の道徳たれ!」だ。

そう、原田氏におかれては、 残りの人生、人間の真価、最高の道徳の範を示して頂けるものと確信している。

原田氏にはまずもって、マルチ商法のジェイコスメの被害者救済に取り組んで頂きたい。
マルチ被害を所管する衆議院消費者問題特別委員会の委員長という要職にありながら、同社の顧問弁護士を務め、同社代表の菅原氏とは懇意にしパーティ等に頻繁に出席するなど、広告塔に利用されたことは紛れもない事実だ。

老後の為に貯えた なけなしの金をつぎ込んで泣いている、数多くの高齢者がいる。
文句が言いたくてもどこに言えばいいか分からない、訴えたくてもお金がない、どうしたらいいか分からない、そのような方が殆どである。

また、こうした詐欺被害の集団訴訟を呼びかける弁護士法人は存在するも、訴訟手数料でひと儲けを企む輩も多く、真に被害者の身になって戦ってくれるか不明だ。


ここは是非 原田氏に、全国の被害者の声を受け止め、同社の資産を差し押さえて、1円でも多く 依頼者にお金が戻るように動いて頂きたい。

選挙前、筑紫野市の原田氏の事務所に 福岡市内に住むジェイコスメの被害女性が 救済を求めて陳情に行ったという話を聞いた。
その時、原田氏は真摯に応対し、「よし分かった」と二つ返事で解決に向けて協力する約束を交わし、その女性は非常に感銘を受けたという。

原田氏には、こうした被害者の救済をライフワークとしてご尽力頂けると信じ、エールを贈りたい。
政治を引退し 今後ポスターを目にしなくなることは寂しい限りであるが、人間の真価、最高の道徳の範を示す国際弁護士として、巨悪をぶった切るようなご活躍を心より願っている。

衆院選・福岡の結果

短期決戦となった衆院選が終わった。
戦前の予想通り、福岡1・3・4・6・7・8・11区は自民候補が無難に勝利したが、注目を集めた2・5・9・10の接戦区は深夜までもつれる結果となった。

2区は自民鬼木誠氏が立憲稲富修二氏の追撃を振り切り、稲富氏も前回に引き続き 比例復活枠に滑り込んだ。
5区は立憲新人の堤かなめ氏が勝利、原田義昭氏が 新人に公認を譲らなかったことが結果的に自民党にとって裏目に出た。
今回、他にも 地方の声を無視して公認候補が敗れた選挙区があり、党本部も 公認の決め方について見直す必要があるだろう。

9区は無所属の緒方林太郎氏が自民三原朝彦氏を破った。
民進党元職だが 連合の支援も受けず、共産候補もいる中での勝利は見事だった。
10区は野党共闘の立憲城井崇氏が接戦で自民重鎮の山本幸三氏をかわした。
北九州市の自民現職2人が敗れたことで、地元支持者からは中央へのパイプが絶たれたとして落胆の声が聞こえてきた。

九州比例ブロックでは、予想に反して 公明党が1議席伸ばして4議席に、国民民主が1議席を獲得、維新は獲得した2枠に4区阿部弘樹氏と1区山本剛正氏が入り、また 比例単独に回った共産現職(10区)田村貴昭氏も 当選した



 

福岡5区

選挙直前で与野党の候補者が一本化された福岡5区は、マスコミ各社の世論調査では互角の戦いとなっている。

自民党 原田義昭氏は、演説会場に栗原渉氏も参加させ一枚岩をアピール、しかし、原田氏は5区内の県議2名を刑事告訴し、わざわざ記者会見まで開きマスコミに説明、こうした後始末をしないままの選挙戦突入で 栗原氏を支持した地方議員との溝は相当深い。
期日前投票で、投票用紙に「栗原渉」「原田義昭ガンバレ」(いずれも無効票)と書いた議員もいる様だ。

一方、立憲民主党 堤かなめ氏は勢い付いているものの、「ジェンダー平等はいいが、5区の市町村のために何をしてくれるかが伝わらない」という有権者も多い。
応援に辻本清美氏や蓮舫氏など知名度のある女性議員が入っているが、栗原氏の保守票を取り込もうと思ったら逆効果と心配する声も聞く。

残り5日間、互いに負けられない闘い、必死のラストスパートとなる。

一夜明けて

10月15日の夕刻、福岡5区の公認が原田義昭代議士に決まった。
明けて16日には、出馬を辞退した栗原渉氏の地元朝倉市で、原田氏が集会を開催するも、参加者は 100名前後だったとの報告が寄せられた。
マスコミが行った支持率調査の全てで、3番手だった原田氏だけに当然と言えよう。

全国数ヵ所において、公認問題で揺れた選挙区があった。
地元の意向と事前の支持率調査の結果「勝てる候補」ということで決定したかと思われたが、福岡5区に関しては 共通項がないダブルスタンダードだった。

5区の支援者から地方議員に寄せられた声は、栗原氏に対する同情の声と 党本部の批判が圧倒的だったという。
さて、これがどう投票行動につながるか。

早くも立憲民主党の堤かなめ氏の当選が囁かれており、前回 小選挙区全 11区で勝利した自民党に黄色信号が点滅している。

河村建夫元官房長官の英断

自民党甘利幹事長から 出馬見送りを打診されていた 山口3区の河村建夫元官房長官(78)が、それを受け入れ 引退する意向を固めたという。

さすが、元官房長官だけあって英断を下されたと思う。
エゴを貫いて 足元から反発されるようでは、何のために政治を行っているのか分からない。
おかげで同区では 保守分裂を回避できた。

そして 同様に 公認が保留になっている福岡5区は、明日15日までに 決定するという。
現職の原田義昭元環境相(77)も全く同じ状況だ。

昨日、共産党の立候補予定者が出馬を取り止め、立憲民主党の堤かなめ氏(60)の支援に回ることを発表した。
このまま保守分裂で選挙に突入すれば、共倒れの可能性は高い。

元官房長官と年齢も近い 元環境大臣にも 英断があるかに注目が集まっている。

福岡5区の公認問題

衆議院選告示まであと11日と迫っているが、自民党福岡県連は4・5・6区の公認候補について党本部に対応を委ねるとしている。
各区の支部から異論が出ていたり、そもそも協議の場が設けられていないことが原因だ。

党本部一任となると現職公認になる可能性が高いが、選挙区によってそれぞれ事情が異なっている。
自民が行った事前の支持率調査では、4区と6区は現職の支持率が高く、他にライバルとなる者もいないので、党本部はすんなり現職公認を決めるだろう。

問題は5区だ。
先の総裁選で、現職の原田義昭氏は敗れた河野氏を支持したが、仲良しの甘利氏が幹事長に就任し安堵した模様で、発注したポスターにも「自民党公認」と記載しているという。

しかし同調査では、現職の原田氏が約20ポイント、対する県議の栗原渉氏は34ポイントとリードしている上、支援する団体数や地方議員の数でも栗原氏が圧倒している。
支える地方議員が一致協力していない選挙となると、野党にもチャンスが出てくる。立憲民主党の堤かなめ氏は、同調査で24ポイントだったが、直前に共産党候補が下りると見られており、そうなれば野党共闘で 逆転勝利することも考えられる。

現状では栗原氏優勢だが、野党共闘で 栗原氏・原田氏共倒れもある。
いずれにしても、原田氏にとっては 公認が出ても 厳しい選挙となりそうだ。

5区に限って言えば、自民にとって最善の策は、「原田氏を単独比例に回して、栗原氏公認」、そうすれば 5区から2人の議員を出せるのだが…。
さて、党本部がこの状況をどう判断するのか注目したい。

原田義昭代議士とマルチの密接な関係

8月5日から8回に分けて、「原田義昭代議士とマルチの密接な関係」という記事を掲載しました。まとめて読みたいというご要望にお応えして、その後の続編を加えて再掲致します。

 

■ 年利23%の現金還元

小泉純一郎元総理が、融資詐欺で代表らが逮捕された㈱テクノシステムの広告塔だったとの報道があったが、詐欺師が政治家や芸能人に近づき利用する例は枚挙に暇がない。
知らずに協力してしまい、被害が大きくなってから気がついて 後悔しても後の祭り。
芸能人はギャラが出て呼ばれるのだから仕方がないとしても、政治家の場合は余程慎重に行動しないと、道義的責任を問われることになる。

福岡5区の自民党現職で 前環境大臣の原田義昭氏(76)であるが、詐欺的なマルチ商法で全国に被害が広がっている化粧品会社と密接な関係だったことから、批判の声が上がっている。

平成26年設立の ㈱ジェイコスメ・ジャパン(東京都 代表者 菅原淳司氏)は、化粧品販売のマルチ商法で急成長した会社だ。



会員は、1口10万8000円で化粧品を購入すると、1pt=1円換算で、入金日の翌々月から毎月 4000pt を10か月間 付与され、10ヶ月目に 10万pt が付与される。
貯まったポイントは商品と交換することができるが、最大の特徴は 3%~5% の手数料を支払えば ポイントを現金化(返戻金と称している)が可能ということである。(但し、契約書等には表記していない。)
年利換算すると 厳密には約23%であるが、「1年で利回り4割、銀行預金より有利」と評判になり 瞬く間に広がった。

また、香港に本社を置くグループ会社 JCOSME HOLDINGS LIMITED.H.Kが発行するJGBコインという仮想通貨を 会員向けに販売するなどして売上を急伸させ、報道によると これまで会員数5万人、化粧品で300億円、仮想通貨で400億円以上を集めたという。

代表の菅原氏は、芸能人を使った派手なパーティを開催するなど、会員を増やすための宣伝費は惜しみなく使う戦略の中で、原田義昭代議士に近づいていった様だ。

㈱ジェイコスメ・ジャパン 菅原淳司代表


■ ジェイコスメ・ジャパンとは

ジェイコスメ代表の菅原淳司氏は、昭和42年生まれ、北海道 旭川東高校から早稲田大学法学部に進学、ノエビア化粧品会社で基礎を学び、マルチ商法の外資系化粧品会社でノウハウを習得、平成23年に化粧品販売を目的にジェイ・シックスの屋号で創業、同25年から香港・タイ・台湾・シンガポールに現地法人を設立した。
今回問題になっている 「ジェイコスメ・ジャパン」はグループ会社として同26年2月に設立している。

菅原氏は、新製品の発表、事業計画の発表、成績優秀者の表彰等を行うワールドコンベンションや、パーティ、懇親会、国内外の旅行など お金に糸目を付けない豪華な催しで富裕層の心を掴むのに成功してきた。
1年に1回 東京品川のホテルで開催されるコンベンションには、辺見マリ、山本リンダ、酒井法子、千葉真一、錦野旦などが出演し 場を盛り上げたという。

平成28年には、東京のホテルにおいて、フランス大使館後援で フランス人デザイナー、エイメリック フランソワのファッションショーを開催、同29年には 韓国で ミス・コリア本選のメインスポンサー、同年 空手の最大派閥である 新極真会の全国大会のメインスポンサーを務めている。

そして、同年(2017年)6月4日に品川で開催されたコンベンションに登場し、来賓挨拶をしたのが 福岡5区選出の原田義昭代議士だった。

来賓挨拶をする原田義昭代議士


■ 1人 最高2億円の被害

10万8000円で商品を購入して 1年後に金利が約23%付いて現金が戻ってくる仕組みは、冷静に考えれば おかしいと思いそうだ。
しかし、いざ自分が当事者で、周りの友人知人が実際に利益を得ているのを見て、しかも現職大臣が太鼓判を押し、熱気の中で言葉巧みに勧誘されたと想像すると、入会していたかもしれない。

ジェイコスメが右肩上がりで会員数を増やしていた平成29年(2017年)頃までは、会員が美味しい思いをしていたのも事実だ。
当初は半信半疑で始めるも 実際に利益が出たことで、次回は 家中の現金を集め、家族も説得して、数倍の額の商品を購入した会員が多い。

しかし、平成30年(2018年) を境に ジェイコスメの資金繰りが悪化し始め、翌令和元年(2019年)には返戻金の支払いが滞り始め、9月になると完全にストップしたという。

詐欺に詳しい専門家は、ジェイコスメの返戻金のカラクリは、「高配当」を謳い文句にお金を集める「ポンジスキーム」と呼ばれる手法と指摘する。
返戻金の原資は運用益ではなく、会員が再び商品を購入する代金によるもので まさに​自転車操業、会員が急増している間は支払いができるが、いずれ行き詰ることは明らかだ。

被害額は人によって様々だが、取材した中で多かったのが 50万~ 2000万円、最も多い方で 約2億円というご婦人がおられた。

現在も ジェイコスメからの支払いは完全にストップしたままだ。
しかし、会社は閉鎖しておらず FAXのみで顧客対応を続けているように装っている。

そして昨年から、損害賠償を求める集団訴訟が全国各地で起こされていることが判った。


原田義昭代議士の事務所で語り合う 菅原代表と原田氏


■ ジェイコスメを訴えた裁判

現在 全国でジェイコスメ(菅原淳司氏)を相手取って30件を超える裁判が行われているという。
そのうち4件の裁判の詳細が判った。

1つは令和2年(2020年)6月、個人が1億0130万円の貸金の返還を求めたものだ。
年40%の運用益があるという虚偽の説明によりジェイコスメの商品代金として同額を支払うも、運用益及び元金も返還されなかったことから、菅原氏と令和2年2月末までに支払う金銭貸借契約を締結したが、期限までに返済されなかった。

あとの3件は 集団訴訟で いずれも同月に提訴されている。
訴額(原告人数)はそれぞれ、約1億5000万円(22名)、3600万円(3名)、2000万円(12名)で、いずれも元金の返還を求めたものである。

原告の弁護士はそれぞれ異なるが、被告 ジェイコスメ側の弁護士は 同一の弁護士が担当している。
被告側の 主張は次の通りだ。

・当初は 1ポイント=1円 としていたが、その額は 経済の状況などで変動することがあると 契約書に書かれている。
・今回、経済の状況、ポイントを巡る規制の強化、会社の債務の増加、他社への会員移動に伴う会員数の減少による経営状況の悪化により、1ポイント=0円とし、返戻制度(ポイントの現金化)を停止した。
・返戻制度、会員サービスとして ポイントを買い取っていたが、サービスなので中止しても問題はない。

確かに、出資法違反に抵触しないように契約書類等には 「現金化」ができることは一切書かれていないが、 勧誘の際に口頭で説明され 公然の秘密だった。
菅原氏はマルチ商法の会社を渡り歩いて 経験を重ねただけあって、訴訟リスクを避けるための法的知識を身につけていた様だ。

各裁判でジェイコスメが和解案を提示しているが、とても妥協できる条件ではない。
判決が出るまでまだ時間がかかりそうだが、各裁判所がどのような判決を下すか注視していきたい。


平成31年1月13日、ジェイコスメ新年会で 環境大臣として来賓挨拶


■ 消費者問題に関する委員長

さて、本題の原田義昭代議士とジェイコスメの密接な関係についてである。

原田氏と菅原氏の関係がいつからかははっきりしないが、平成29年(2017年)1月16日の 原田氏のブログには、菅原淳司氏のことを「友人」と紹介していることから、少なくともその前の年、平成28年(2016年)には 知り合ったものと思われる。

大阪で開催されたその日のパーティに出席するため、雪が降る中 福岡から新幹線「のぞみ」で往復したと書かれており、親密ぶりが窺える。

被害者の一人は、「ジェイコスメと言えば原田代議士、毎回参加していた。環境大臣の時は、福島の原発の視察に行った後 作業服で会場に駆けつけた。パフォーマンスもいいところ、福島の人に失礼ですよ。その後 キムタクのお母さんらと一緒にダンスを踊っていました。」と話す。

原田氏のブログ

実は、原田氏は 平成28年(2016年) 9月26日に 、マルチ商法被害など消費者問題を所管する 衆議院「消費者問題に関する特別委員​会」の 委員長に就任、衆議院が解散する 同29年(2017年)9月28日まで約1年間務めている。
その頃は ジェイコスメの売上が拡大し、被害者予備軍が急増している時期、菅原氏が消費者問題を所管する委員長に 便宜を図ってもらうために近づいていったということは容易に想像できる。

詐欺師が政治家を利用しようと近づくのは世の常、政治家の方がしっかりと見極めをしていかなければならない。
消費者の利益を擁護するはずの特別委員会、その委員長であれば 尚の事、相手がどのような商売をやっているかどうか、事前に調査した上で パーティに出席するべきだったと思われる。


衆議院ホームページ 会議録より


■ ジェイコスメの顧問弁護士

「消費者問題に関する特別委員会」の原田義昭委員長のジェイコスメ応援はまだ続く。

雑誌「財界にっぽん」の平成29年(2017年)6月号に、菅原淳司氏との対談記事が掲載される。
原田氏は 台湾の李登輝氏の「我是不是我的我(私は私のためにあるのではない。公のために働くように生まれてきた)」という言葉を紹介し、「私も公徳心を大切にしていきたい」と述べ、菅原氏も「ビジネスにおいても、社長は会社のためじゃなくて『公』、つまりお客様をどう満足させるかを考えてビジネスをするということに尽きと思う」と応じている。

お金を払って政治家との対談記事を掲載することで、信頼の度合いを高める思惑があったことは明らかだ。

そして極めつけは、あろうことか 原田氏が ジェイコスメの顧問弁護士を務めていたというのである。
このことは昨年2月、週刊誌が特集記事で、「ジェイコスメから月々50万円の顧問料が支払われている」と報じていた。
平成29年(2017年)9月24日に品川で開催された コンベンションでは、ジェイコスメの今後の事業計画のプレゼンが行われているが、その中で 原田氏は顧問弁護士、衆議院消費者問題に関する特別委員長として紹介されている。

原田氏が、同30年12月1日まで顧問弁護士を務めていたことが ある裁判の中で確認されており、マルチ商法被害を所管する特別委員会の委員長が、マルチ被害を広げた会社の顧問弁護士とあっては 世も末である。


ジェイコスメのコンベンションで示された資料


■ 選挙時に400万円の寄附

前述のように、平成29年(2017年)当時、原田氏は マルチ被害を所管する 衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長を務めていたが、9月28日に衆議院が解散され 10月10日公示で総選挙に突入した。

驚くべきは、平成29年(2017年)分の政治資金収支報告である。
10月11日付で ジェイコスメ・ジャパンから 400万円を 自民党福岡5区の支部で寄附を受けていた。

400万円、寄附として 決して小さい金額ではない。
被害に苦しんでいる多くの会員から集めた金が原資、前述の週刊誌は「詐欺の上前を撥ねた格好の原田前環境大臣」と表現している。

今回 損害賠償を求める裁判を起こしている原告の男性は
「2017年9月、品川であったコンベンションで 原田氏が挨拶をしたのを覚えています。消費者問題の委員長ということで、自民党のお墨付きみたいな印象を受けました。」と語った。

また、地元福岡に住む原告の女性は 「令和元年(2019年)6月に 品川のパーティに行った時、原田環境大臣が挨拶で『ジェイコスメはいい会社です。宜しくお願いします。』と言った。それで信用した。直接会って金返せと言いたい。」と述べた。

平成29年分 政治資金収支報告書


自身の言葉で被害者に説明を

原田氏は、結果としてジェイコスメの広告塔として いいように利用されたが、それは無償というわけではない。

平成28年(2016年)9月、衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長に就任、ジェイコスメの顧問弁護士を務め 月々50万円の顧問料を得ていたという。

同29年(2017年)には 同委員長と顧問弁護士の 肩書で ジェイコスメのパーティやコンベンションに来賓として挨拶、乾杯の音頭を取ったり、経営者向け雑誌で菅原氏と対談記事が掲載されるなどして、ジェイコスメの信用度アップに貢献した。

同年の解散総選挙に合わせて ジェイコスメ菅原氏から400万円の寄附を受けている。
その後、同30年(2018年)9月に環境大臣に就任後も 同社のパーティやコンベンションに来賓として毎回出席を続け、令和元年(2019年)6月のパーティに出席したことが確認されている。

その僅か3カ月後の9月には、 ジェイコスメから会員への支払いが完全にストップ、経営破たんが表面化している。

一連の流れを見ると、法的な責任はともかくも、政治家として道義的責任は免れようもない。
詐欺まがいのマルチ商法の弁護士としての顧問料や政治献金を得て、結果的に被害者を増やすことに加担してしまったことは事実である。

原田氏におかれては、被害者に対し 自身の言葉で事の経緯とその責任について説明し、謝罪する必要があるだろう。
国民を守る政治家として、原田氏がどのような対応をするか注視していきたい。


■ フライデーに抗議の原田氏

原田義昭代議士が 8月13日、自身のFacebookで 「週刊誌の『誹謗中傷と選挙妨害』に厳しく抗議する」という記事を書いている。

原田義昭氏のFacebook記事はこちら

フライデー(講談社)が  8/20・27号で 「原田義昭衆議院議員に”投資詐欺”被害者の怒りが爆発」と報じた内容に対してだ。

現在、その記事は フライデーデジタルでも読むことができる。
集めたカネは400億円超…麻生派現役議員に被害者が怒りの告発!

Facebook で原田氏は、ジェイコスメが破綻したこと、複数の出資者との間で債務不履行・損害の発生等の事件を引き起こしていること、自身が同社と親交を持ち顧問弁護士を務めていたことを認めている。
この点については、「およそ政治家、議員たるもの、企業などの招きのあった会合、催しには喜んで出かけて、その企業への祝辞などを述べることは極く普通であって、私は同社を含めて東京、福岡を中心に何十の企業と関わりを持つ。」と説明している。

また、「それら企業がその後に起こす刑事民事の法的問題に対して、『宣伝塔』になったとして責任を問われることは絶対にない、何らの因果関係がないからである。」と述べている。
更に、記事の内容が「原田氏がジェイコスメの『宣伝塔』となり出資の際の動機となったとして賠償責任があるかの印象づけをしている。選挙妨害のニュアンスが色濃い。」として批判し、法的措置も辞さないとしている。

残念なのは、その文面から 老後資金を失った方、友人関係や親子関係がずたずたになった多くの人々への配慮が微塵も感じられないことだ。
法律の専門家の立場から、「因果関係がないから『宣伝塔』になっても責任がない」と言われるならその通りかもしれない。

だが 取材の中で、福岡県在住の方が「原田大臣がパーティでジェイコスメを良く言ってたので信用した」という証言があったのも事実である。
自身が顧問弁護士を務めていた企業が原因で、生きる希望を失った人たちがいる。
原田氏にとってそれは、取るに足らない出来事なのだろうか。

政治信条より勝ち馬に乗ること

衆院選を控える中の総裁選挙、それぞれの政治家の先生方が何をもって総裁を選ぶのかが注目されている。
福岡5区の原田義昭先生は河野太郎氏の支持を表明しており、これまで原田氏を評価してきた保守層、特に日本会議系から批判の声が上がっている様だ。

原田先生は、自身のFacebookで 河野氏を支持する理由を述べてはいるが、苦しい言い訳にしか聞こえない。

原田先生 Facebook 

普段は「反中共」「尖閣列島防御」など威勢の良い言説で 保守層から評価されてきたが、河野氏とは政治信条が全く異なっている。
確かに同じ麻生派所属ではあるが、今回は派閥の拘束はなく、自身が目指す日本の姿に最も近い総裁を選ぶチャンス、原田先生にとってみれば 今回の4候補の中で 最も近いのは 高市早苗氏だろう。

櫻井よしこ氏は、「河野支持に3回生以下の衆院議員が群がっている。自身の政治基盤に自信が持てず、党の顔に人気者を据えて自らの足らざるところを補ってもらおうとの思惑が透けてみえる。」と河野氏を支持している若手議員を厳しく批判している。

原田先生は7回生の大ベテランだが3回生らと変わらない。
党公認を確実にするために 勝ち馬に乗ろうとしていると思われても仕方がないだろう。



 

マスコミも呆れる原田先生

空気を読めないというはこういうことか。

福岡5区の自民現職、原田義昭議員が、10日午後に記者会見を行うとの連絡が、地元テレビ局及び新聞各社に入った。
折しも中央では同じ麻生派所属の河野太郎大臣が、総裁選出馬会見を行おうとする直前、何らかの政局に関する発言、或いは自身の進退かと各社が関心を持ったのは言うまでもない。

そこで原田氏は2点について 報告したという。

1点目は、5区内の自民党県議が4月、「自民党福岡県連5区支部」という実在しない組織名の肩書を用いて文書を配布したとして、二人を福岡地検に刑事告訴しているというもの。
しかし、文書の内容に誤りは無かったということで、記載ミスとして片付けられる程度の話の様だ。
それ以前に、同じ支部内の県議を訴えるという醜態を晒し、支部長の資質を問われるものだ。

2点目は、原田氏の名誉を棄損し 選挙妨害に当たる出所不明の怪文書が出回っているため、刑事告訴したというもの。

「女性の会」という団体が、マルチ商法で全国に被害者を出しているジェイコスメと原田氏について、昨年2月の週刊誌が報じた記事をコピーして、「反社会的詐欺師の片棒を担ぐ原田氏は国会議員に相応しくない」とした内容である。

しかし、記者から「週刊誌に書かれている顧問弁護士を務めていた事と 400万円の寄付を受けたのは事実か」という質問があり、原田氏は「事実だがそれと告訴は別の議論」と答えた。
また、「道義的責任があるのでは」と問われ、「私が広告塔として損害を与えたということは認めないし、責任はない」と ジェイコスメ被害者が聞いたら怒り出すような回答をしている。

約40分間の独演会に 出席者はほとほと呆れ、翌日ニュースにしたマスコミは無かったという。
10月1日に喜寿を迎える原田先生だが、周囲にアドバイスをしてくれる人はいないのだろうか。
何だか可哀そうになってきた。

ホラふき大臣

次期総選挙に向けて、各地で自民党の公認争いが続いているが、長崎4区は 福岡5区と 全く同じ構図となっている。

長崎4区では、現職の北村誠吾衆院議員(74)について、複数の支部から交代を求める声が上がり、瀬川光之県議(59)が自民党長崎県連に同区の新たな支部長として選任するよう求めている。

失言で有名な北村氏、2020年9月17日の地方創生大臣引き継ぎ式で、自身の47都道府県の視察達成に触れ、「47回って相当ほら吹いてきましたから。後の始末をよろしくお願いします」と述べた時は 誰もがぶっ飛んだ。
その後、地元で十分な説明をしないまま、総選挙前の8月になって 支援者に陳謝し選挙への協力を求めるなど、対応の悪さが際立っている。

一方の福岡5区、北村氏は失言だけで済んでいるが、マルチ商法の顧問弁護士を務めた上に400万円の寄付を受けている原田義昭前環境大臣の場合は、数多くの消費者に実害が出ているだけに深刻だ。(詳細は下記の特集記事に記載)

北村氏74歳、原田氏は10月1日で77歳、大臣も経験し そろそろ後進に譲ってはという声が多いが、ご本人たちに聞こえているのだろうか。

【 特集記事 】
原田義昭代議士とマルチの密接な関係(8月5日~26日)



 

 

 

フライデー「ジェイコスメ記事」に抗議の原田代議士

原田義昭代議士が 8月13日、自身のFacebookで 「週刊誌の『誹謗中傷と選挙妨害』に厳しく抗議する」という記事を書いている。

原田義昭氏のFacebook記事はこちら

フライデー(講談社)が  8/20・27号で 「原田義昭衆議院議員に”投資詐欺”被害者の怒りが爆発」と報じた内容に対してだ。

現在、その記事は フライデーデジタルでも読むことができる。
集めたカネは400億円超…麻生派現役議員に被害者が怒りの告発!

Facebook で原田氏は、ジェイコスメが破綻したこと、複数の出資者との間で債務不履行・損害の発生等の事件を引き起こしていること、自身が同社と親交を持ち顧問弁護士を務めていたことを認めている。
この点については、「およそ政治家、議員たるもの、企業などの招きのあった会合、催しには喜んで出かけて、その企業への祝辞などを述べることは極く普通であって、私は同社を含めて東京、福岡を中心に何十の企業と関わりを持つ。」と説明している。

また、「それら企業がその後に起こす刑事民事の法的問題に対して、『宣伝塔』になったとして責任を問われることは絶対にない、何らの因果関係がないからである。」と述べている。
更に、記事の内容が「原田氏がジェイコスメの『宣伝塔』となり出資の際の動機となったとして賠償責任があるかの印象づけをしている。選挙妨害のニュアンスが色濃い。」として批判し、法的措置も辞さないとしている。

残念なのは、その文面から 老後資金を失った方、友人関係や親子関係がずたずたになった多くの人々への配慮が微塵も感じられないことだ。
法律の専門家の立場から、「因果関係がないから『宣伝塔』になっても責任がない」と言われるならその通りかもしれない。

だが 取材の中で、福岡県在住の方が「原田大臣がパーティでジェイコスメを良く言ってたので信用した」という証言があったのも事実である。
自身が顧問弁護士を務めていた企業が原因で、生きる希望を失った人たちがいる。
原田氏にとってそれは、取るに足らない出来事なのだろうか。

ジェイコスメに利用された千葉真一さん

俳優の千葉真一さんが19日、肺炎で亡くなった。
千葉さんと言えば大胆なアクション、キイハンターをはじめ 数々の映画・ドラマに興奮した方も多いだろう。
世界的アクションスター、その知名度に目をつけたのがジェイコスメ菅原社長である。

ジェイコスメのパーティには、原田義昭代議士と共に 千葉さんも必ず出席していた。
菅原社長に紹介され 壇上に上がり、自身の名前を冠したグループ会社のサプリ、「皇帝水素 水素 サプリ ジェイシックス 40cap×5箱 水素 千葉真一」という商品の宣伝をしていたという。

千葉さんの顔が印刷されたサプリの箱(下写真)、まさにジェイコスメの広告塔として利用されたのだが、ご自身も同社の商品に投資して 2019年に現金の支払いが滞り破綻した後はたいへんお怒りになっていたという話を聞いた。

取材の中で 最近 頻繁に千葉さんの名前を伺っていた矢先の訃報、心からご冥福をお祈り致します。



 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑧ ■ 自身の言葉で被害者に説明を

原田氏は、結果としてジェイコスメの広告塔として いいように利用されたが、それは無償というわけではない。

平成28年(2016年)9月、衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長に就任、ジェイコスメの顧問弁護士を務め 月々50万円の顧問料を得ていたという。
同29年(2017年)には 同委員長と顧問弁護士の 肩書で ジェイコスメのパーティやコンベンションに来賓として挨拶、乾杯の音頭を取ったり、経営者向け雑誌で菅原氏と対談記事が掲載されるなどして、ジェイコスメの信用度アップに貢献した。

同年の解散総選挙に合わせて ジェイコスメ菅原氏から400万円の寄附を受けている。
その後、同30年(2018年)9月に環境大臣に就任後も 同社のパーティやコンベンションに来賓として毎回出席を続け、令和元年(2019年)6月のパーティに出席したことが確認されている。

その僅か3カ月後の9月には、 ジェイコスメから会員への支払いが完全にストップ、経営破たんが表面化している。

一連の流れを見ると、法的な責任はともかくも、政治家として道義的責任は免れようもない。
詐欺まがいのマルチ商法の弁護士としての顧問料や政治献金を得て、結果的に被害者を増やすことに加担してしまったことは事実である。

原田氏におかれては、被害者に対し 自身の言葉で事の経緯とその責任について説明し、謝罪する必要があるだろう。
国民を守る政治家として、原田氏がどのような対応をするか注視していきたい。

ー 了 ー



 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑦ ■ 選挙時に400万円の寄附

前述のように、平成29年(2017年)当時、原田氏は マルチ被害を所管する 衆議院消費者問題に関する特別委員会の委員長を務めていたが、9月28日に衆議院が解散され 10月10日公示で総選挙に突入した。

驚くべきは、平成29年(2017年)分の政治資金収支報告である。
10月11日付で ジェイコスメ・ジャパンから 400万円を 自民党福岡5区の支部で寄附を受けていた。

400万円、寄附として 決して小さい金額ではない。
被害に苦しんでいる多くの会員から集めた金が原資、前述の週刊誌は「詐欺の上前を撥ねた格好の原田前環境大臣」と表現している。

今回 損害賠償を求める裁判を起こしている原告の男性は
「2017年9月、品川であったコンベンションで 原田氏が挨拶をしたのを覚えています。消費者問題の委員長ということで、自民党のお墨付きみたいな印象を受けました。」と語った。

また、地元福岡に住む原告の女性は 「令和元年(2019年)6月に 品川のパーティに行った時、原田環境大臣が挨拶で『ジェイコスメはいい会社です。宜しくお願いします。』と言った。それで信用した。直接会って金返せと言いたい。」と述べた。

ー 続 く ー

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑥ ■ ジェイコスメの顧問弁護士

「消費者問題に関する特別委員会」の原田義昭委員長のジェイコスメ応援はまだ続く。

雑誌「財界にっぽん」の平成29年(2017年)6月号に、菅原淳司氏との対談記事が掲載される。
原田氏は 台湾の李登輝氏の「我是不是我的我(私は私のためにあるのではない。公のために働くように生まれてきた)」という言葉を紹介し、「私も公徳心を大切にしていきたい」と述べ、菅原氏も「ビジネスにおいても、社長は会社のためじゃなくて『公』、つまりお客様をどう満足させるかを考えてビジネスをするということに尽きと思う」と応じている。

お金を払って政治家との対談記事を掲載することで、信頼の度合いを高める思惑があったことは明らかだ。



そして極めつけは、あろうことか 原田氏が ジェイコスメの顧問弁護士を務めていたというのである。
このことは昨年2月、週刊誌が特集記事で、「ジェイコスメから月々50万円の顧問料が支払われている」と報じていた。
平成29年(2017年)9月24日に品川で開催された コンベンションでは、ジェイコスメの今後の事業計画のプレゼンが行われているが、その中で 原田氏は顧問弁護士、衆議院消費者問題に関する特別委員長として紹介されている。

原田氏が、同30年12月1日まで顧問弁護士を務めていたことが ある裁判の中で確認されており、マルチ商法被害を所管する特別委員会の委員長が、マルチ被害を広げた会社の顧問弁護士とあっては 世も末である。

ー 続 く ー


ジェイコスメのコンベンションで示された資料

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ⑤ ■ 消費者問題に関する委員長

さて、本題の原田義昭代議士とジェイコスメの密接な関係についてである。

原田氏と菅原氏の関係がいつからかははっきりしないが、平成29年(2017年)1月16日の 原田氏のブログには、菅原淳司氏のことを「友人」と紹介していることから、少なくともその前の年、平成28年(2016年)には 知り合ったものと思われる。

大阪で開催されたその日のパーティに出席するため、雪が降る中 福岡から新幹線「のぞみ」で往復したと書かれており、親密ぶりが窺える。

被害者の一人は、「ジェイコスメと言えば原田代議士、毎回参加していた。環境大臣の時は、福島の原発の視察に行った後 作業服で会場に駆けつけた。パフォーマンスもいいところ、福島の人に失礼ですよ。その後 キムタクのお母さんらと一緒にダンスを踊っていました。」と話す。


原田氏のブログ

実は、原田氏は 平成28年(2016年) 9月26日に 、マルチ商法被害など消費者問題を所管する 衆議院「消費者問題に関する特別委員​会」の 委員長に就任、衆議院が解散する 同29年(2017年)9月28日まで約1年間務めている。
その頃は ジェイコスメの売上が拡大し、被害者予備軍が急増している時期、菅原氏が消費者問題を所管する委員長に 便宜を図ってもらうために近づいていったということは容易に想像できる。

詐欺師が政治家を利用しようと近づくのは世の常、政治家の方がしっかりと見極めをしていかなければならない。
消費者の利益を擁護するはずの特別委員会、その委員長であれば 尚の事、相手がどのような商売をやっているかどうか、事前に調査した上で パーティに出席するべきだったと思われる。

ー 続 く ー

衆議院ホームページ 会議録より

 

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ④ ■ ジェイコスメを訴えた裁判

現在 全国でジェイコスメ(菅原淳司氏)を相手取って30件を超える裁判が行われているという。
そのうち4件の裁判の詳細が判った。

1つは令和2年(2020年)6月、個人が1億0130万円の貸金の返還を求めたものだ。
年40%の運用益があるという虚偽の説明によりジェイコスメの商品代金として同額を支払うも、運用益及び元金も返還されなかったことから、菅原氏と令和2年2月末までに支払う金銭貸借契約を締結したが、期限までに返済されなかった。

あとの3件は 集団訴訟で いずれも同月に提訴されている。
訴額(原告人数)はそれぞれ、約1億5000万円(22名)、3600万円(3名)、2000万円(12名)で、いずれも元金の返還を求めたものである。

原告の弁護士はそれぞれ異なるが、被告 ジェイコスメ側の弁護士は 同一の弁護士が担当している。
被告側の 主張は次の通りだ。

・当初は 1ポイント=1円 としていたが、その額は 経済の状況などで変動することがあると 契約書に書かれている。
・今回、経済の状況、ポイントを巡る規制の強化、会社の債務の増加、他社への会員移動に伴う会員数の減少による経営状況の悪化により、1ポイント=0円とし、返戻制度(ポイントの現金化)を停止した。
・返戻制度、会員サービスとして ポイントを買い取っていたが、サービスなので中止しても問題はない。

確かに、出資法違反に抵触しないように契約書類等には 「現金化」ができることは一切書かれていないが、 勧誘の際に口頭で説明され 公然の秘密だった。
菅原氏はマルチ商法の会社を渡り歩いて 経験を重ねただけあって、訴訟リスクを避けるための法的知識を身につけていた様だ。

各裁判でジェイコスメが和解案を提示しているが、とても妥協できる条件ではない。
判決が出るまでまだ時間がかかりそうだが、各裁判所がどのような判決を下すか注視していきたい。

ー 続 く ー


平成31年(2019年)1月13日、ジェイコスメの新年会に環境大臣として来賓挨拶

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ③ ■ 1人 最高2億円の被害

10万8000円で商品を購入して 1年後に金利が約23%付いて現金が戻ってくる仕組みは、冷静に考えれば おかしいと思いそうだ。
しかし、いざ自分が当事者で、周りの友人知人が実際に利益を得ているのを見て、しかも現職大臣が太鼓判を押し、熱気の中で言葉巧みに勧誘されたと想像すると、入会していたかもしれない。

ジェイコスメが右肩上がりで会員数を増やしていた平成29年(2017年)頃までは、会員が美味しい思いをしていたのも事実だ。
当初は半信半疑で始めるも 実際に利益が出たことで、次回は 家中の現金を集め、家族も説得して、数倍の額の商品を購入した会員が多い。

しかし、平成30年(2018年) を境に ジェイコスメの資金繰りが悪化し始め、翌令和元年(2019年)には返戻金の支払いが滞り始め、9月になると完全にストップしたという。

詐欺に詳しい専門家は、ジェイコスメの返戻金のカラクリは、「高配当」を謳い文句にお金を集める「ポンジスキーム」と呼ばれる手法と指摘する。
返戻金の原資は運用益ではなく、会員が再び商品を購入する代金によるもので まさに​自転車操業、会員が急増している間は支払いができるが、いずれ行き詰ることは明らかだ。

被害額は人によって様々だが、取材した中で多かったのが 50万~ 2000万円、最も多い方で 約2億円というご婦人がおられた。

現在も ジェイコスメからの支払いは完全にストップしたままだ。
しかし、会社は閉鎖しておらず FAXのみで顧客対応を続けているように装っている。

そして昨年から、損害賠償を求める集団訴訟が全国各地で起こされていることが判った。

ー 続 く ー

原田義昭代議士の事務所で語り合う 菅原代表と原田氏

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ② ■ ジェイコスメ・ジャパンとは

ジェイコスメ代表の菅原淳司氏は、昭和42年生まれ、北海道 旭川東高校から早稲田大学法学部に進学、ノエビア化粧品会社で基礎を学び、マルチ商法の外資系化粧品会社でノウハウを習得、平成23年に化粧品販売を目的にジェイ・シックスの屋号で創業、同25年から香港・タイ・台湾・シンガポールに現地法人を設立した。
今回問題になっている 「ジェイコスメ・ジャパン」はグループ会社として同26年2月に設立している。

菅原氏は、新製品の発表、事業計画の発表、成績優秀者の表彰等を行うワールドコンベンションや、パーティ、懇親会、国内外の旅行など お金に糸目を付けない豪華な催しで富裕層の心を掴むのに成功してきた。
1年に1回 東京品川のホテルで開催されるコンベンションには、辺見マリ、山本リンダ、酒井法子、千葉真一、錦野旦などが出演し 場を盛り上げたという。

平成28年には、東京のホテルにおいて、フランス大使館後援で フランス人デザイナー、エイメリック フランソワのファッションショーを開催、同29年には 韓国で ミス・コリア本選のメインスポンサー、同年 空手の最大派閥である 新極真会の全国大会のメインスポンサーを務めている。

そして、同年(2017年)6月4日に品川で開催されたコンベンションに登場し、来賓挨拶をしたのが 福岡5区選出の原田義昭代議士だった。

ー 続 く ー

来賓挨拶をする原田義昭代議士

原田義昭代議士とマルチの密接な関係 ① ■ 年利23%の現金還元

小泉純一郎元総理が、融資詐欺で代表らが逮捕された㈱テクノシステムの広告塔だったとの報道があったが、詐欺師が政治家や芸能人に近づき利用する例は枚挙に暇がない。
知らずに協力してしまい、被害が大きくなってから気がついて 後悔しても後の祭り。
芸能人はギャラが出て呼ばれるのだから仕方がないとしても、政治家の場合は余程慎重に行動しないと、道義的責任を問われることになる。

福岡5区の自民党現職で 前環境大臣の原田義昭氏(76)であるが、詐欺的なマルチ商法で全国に被害が広がっている化粧品会社と密接な関係だったことから、批判の声が上がっている。

平成26年設立の ㈱ジェイコスメ・ジャパン(東京都 代表者 菅原淳司氏)は、化粧品販売のマルチ商法で急成長した会社だ。



会員は、1口10万8000円で化粧品を購入すると、1pt=1円換算で、入金日の翌々月から毎月 4000pt を10か月間 付与され、10ヶ月目に 10万pt が付与される。
貯まったポイントは商品と交換することができるが、最大の特徴は 3%~5% の手数料を支払えば ポイントを現金化(返戻金と称している)が可能ということである。(但し、契約書等には表記していない。)
年利換算すると 厳密には約23%であるが、「1年で利回り4割、銀行預金より有利」と評判になり 瞬く間に広がった。

また、香港に本社を置くグループ会社 JCOSME HOLDINGS LIMITED.H.Kが発行するJGBコインという仮想通貨を 会員向けに販売するなどして売上を急伸させ、報道によると これまで会員数5万人、化粧品で300億円、仮想通貨で400億円以上を集めたという。

代表の菅原氏は、芸能人を使った派手なパーティを開催するなど、会員を増やすための宣伝費は惜しみなく使う戦略の中で、原田義昭代議士に近づいていった様だ。

ー 続 く ー


㈱ジェイコスメ・ジャパン 菅原淳司代表

福岡5区立憲、堤かなめ氏

福岡5区 立憲民主党の立候補予定者は、これまで2人続けて辞退しているが、3人目の堤かなめ氏に期待が集まっている。

2019年12月、大分県出身の女性(36)が総支部長に就任していたが、コロナ禍で配偶者の事業が厳しくなるという理由で 2020年6月に辞退、その翌月の 7月に、カナダと日本で薬局を経営しているエリート男性(41)が総支部長に就任したが、2021年2月、スキャンダルが表面化する前に 僅か半年で辞退することとなった。

二人は5区に縁もゆかりもない 「落下傘」で、地域に思い入れがないことも大きな要因で、党本部の人選の在り方にも問題があったと思われる。

その後、2ヵ月程空席が続いたが、4月になって 福岡県議会議員 3期目の 堤かなめ氏(博多区選出)が 総支部長に就任することとなった。
「2度あることは3度ある」という諺があるが、今度こそ大丈夫な様だ。
堤氏は、幼少時代を太宰府市~大野城市で過ごした筑紫っ子だ。

女性議員の比率を増やしたい 枝野幸男代表も、4月17日の堤氏の出馬会見に同席した上、7月18日の事務所開きにも出席するほどの力の入れ様だ。
5区は保守分裂が濃厚になり、共産党との野党共闘が実現すれば 最低でも比例復活が見えてくる。

立憲民主党の今後を占う選挙区として、興味を持って見守って行きたい。


立憲民主党 ホームページより

原田氏への期待は低く・福岡5区

最近 福岡5区内で 原田義昭前環境相のポスターが増え、本番前にアクセルを踏んでいる様子が窺える。
7月16日の原田氏のFacebookでは、林裕二朝倉市長、田頭喜久己筑前町長及び福岡県農林関係者の 農水大臣への陳情に同行したことを報告、「地元の課題、要請を如何に政府の政策に現実に反映させるか(現場対応)が絶対的に必要となる。地元のためにも必ずやお役に立てるものと確信しています。」と綴った。

地元首長と連携している点を強調したかったと思われるが、当の首長らは原田氏に対しての期待は非常に低くなっている様だ。
翌17日には、栗原渉氏の 朝倉地区事務所開きが開催され、帰福した 林市長、田頭町長、それに渋谷博昭東峰村長が駆け付け、林氏が挨拶に立ち栗原氏を激励した。

8期も務めた国会議員、今さら「お役に立てるものと確信」はないだろう。
それなら何故 地元5区内の県農政連はじめ農林水産関連の団体、ほか各種団体の支持が得られなかったのか…。

原田氏については、全国で被害が広がっているマルチ商法の広告塔として大活躍したことが分かっており、東京から記者が来福し取材中という話だ。



 

栗原渉氏を支援する団体と地方議員(福岡5区)

全国数カ所で、次期衆議院選挙に向けての公認争いが勃発する一方で、中には潔く後進に道を譲るベテラン議員もおられる。

福岡5区では、現職の原田義昭議員(76)には 公認を譲る気持ちはなさそうだが、選挙区内の 団体や地方議員らの支援はどれだけあるのだろう。

反対に 立候補を予定している栗原渉県議には続々と支援の輪が広がっている様だ。
6月現在の推薦団体と、支援する地方議員の名前が分かる資料が手元に届いたが、あまりの数の多さに驚いてしまった。

原田議員に関しては、マルチ商法で全国に被害が広がり 複数の裁判沙汰になっている ジェイコスメ(菅原淳司氏)との関係が取り沙汰されており、週刊誌が動き出している様だ。



相次ぐ「次世代へのバトンタッチ」・衆院選

自民党のベテラン議員の 次期衆議院選不出馬が続いている。

5月26日に、宮腰光寛元1億総活躍兼沖縄北方担当相(70歳8期、富山2区)が、保守分裂を回避して即断即決で不出馬を決めていた。

6月19日は、塩崎恭久元官房長官(70歳8期、衆院愛媛1区)が不出馬を表明、「重要な政策課題が一定程度、形ができ政治活動に一区切りついた」と言及するとともに、「次世代へのバトンタッチ」等の理由を挙げた。

そして昨日24日、冨岡勉元文部科学副大臣(72歳4期、比例九州)が 長崎1区からの立候補を見送ることを表明した。

3名共に 70歳台前半にして まだ早過ぎるという声もあるが、世代交代を図りたいという理由は共通している。

一方で、公認争いで注目されている選挙区では、原田義昭前環境大臣(76歳8期、福岡5区)や河村健夫元文部科学大臣(78歳10期、山口3区)のように、椅子にしがみつこうとしている政治家もいる。

自民党は 野党に比べ人材は豊富、その割に上が つかえており、若手に不満が燻っているのも事実だ。
80歳手前、そろそろ後進に譲って、やる気のある若手の後方支援をしようという気に ならないのだろうか。



 

脇が甘いで済まされない 原田義昭議員

週刊新潮 及び デイリー新潮が、「インチキ『太陽光発電会社』の広告塔だった政治家」という見出しで、太陽光発電関連会社「テクノシステム」の社長、生田尚之容疑者と政治家との親密な付き合いを報じている。

生田容疑者は、小泉純一郎元総理との対談や麻生大臣のパーティー券購入や小池知事への政治献金もあったという。
他人を信用させるのに 大物政治家と写った写真を顧客に見せるのは、ジャパンライフ流の詐欺の常套手段である。

福岡5区の原田義昭代議士も 環境大臣を務めたことで、生田氏の格好のターゲットにされ、広告塔に使われた様だ。

脇の甘さでは以前から定評のある原田氏だが、別件で 全国で被害が広がっているマルチ商法の化粧品会社「ジェイコスメ・ジャパン」の広告塔だったことも判っている。
こちらの方は、顧問弁護士まで務めていたとされており、脇が甘いでは済まない関係性ということだ。

ジェイコスメ被害と原田氏については、全国の被害者からも情報が寄せられており これからも報じていきたい。


デイリー新潮のウェブサイトより

 

潔い男の引き際・富山2区

5月25日、富山県の自民党県議の上田英俊氏(56歳、6期目)が、次期衆院選富山2区から出馬する意向を表明、激震が走った。
前日には、現職で元1億総活躍兼沖縄北方担当相の宮腰光寛氏(70歳、8期目)が 9選出馬を目指して 結束を確認したばかりだった。

保守分裂選挙となるかと思いきや、その後の対応が早かった。
翌26日、宮腰氏が記者会見し、次期衆院選には出馬せず政界を引退することを発表したのだ。

「今回は出馬し、次回は世代交代を考えていた」ところまでは 福岡5区の原田義昭氏と同じだが、分裂選挙は避けなければならないということを優先し、上田氏が立候補を表明したことで、「決断を下すのであれば、いつまでもぐずぐずしている訳にはいかない」と述べたという。

即断・即決・即実行、潔い男の引き際として、地元関係者は歓迎している様だ。

公認を決めるのは地方から・自民党

組織というものは、敵が強い時は一つにまとまるが、弱いと脆くなると言われる。
体たらくの野党を尻目に、自民党の地方組織が各地で揺れている。

徳島では、1区現職の後藤田正純氏を公認しないよう、県連が党本部に申し入れた。
また、高知県連は、前回衆院選で比例復活した山本有二氏ではなく、前高知県知事の尾﨑正直氏を擁立する方針を党本部に伝えている。

そして、福岡5区では 現職の原田義昭氏が出馬予定だが、自民県連や農政連など 多くの団体が 次期衆院選で 県議の栗原渉氏支持を表明している。

本来、小選挙区の代表は 地域のために働く人物になってほしいというのが 地域有権者の願いだ。
ある国会議員の場合、地域行事には小まめに顔は出すが、地元自治体の将来展望についての話は一度も聞いたことがない と地元県議が話す。

自民党の国会議員は現職優先、党本部が決めるとされている。
組織の規律を保つための一つの手法だろうが、「国会に行く代表者は 選挙ごとに 地方組織で決める」というのも 自然な考えだ。
地方組織が これまでの実績等で審査して、基準に満たない場合は公認願いを出さないという仕組みがあってもいいのでは。

自民党のことだが、日本の将来がかかっているので ついつい ボヤいてしまった。



 

立憲から有力女性候補・福岡5区

保守分裂で注目されている福岡5区だが、4月6日の立憲民主党 常任幹事会において、堤かなめ県議(博多区選出)の衆院小選挙区総支部長が承認された。
1年で2人の新人候補が辞退した5区、党本部としては ベテランの現職県議擁立で3度めの正直としたいところだ。
これで福岡5区の立候補予定者は 立憲の堤氏、自民現職の原田義昭氏、自民で前県議会議長の栗原渉氏、共産で前筑紫野市議の古賀新悟氏の4人となった。

保守分裂のまま解散総選挙となった場合、前回 希望の党の楠田大蔵氏が 96675票を獲得しており、堤氏にも十分勝機はある。
女性候補というのも追い風だ。
但し、5区では知名度が低いため、勝利を引き寄せるには 共産との野党共闘が絶対条件となるだろう。


第48回衆議院議員総選挙 福岡県第5区
(投票日:平成29年10月22日)

一方の自民、支持拡大中の栗原氏は、区内7支部のうち福岡市南区、那珂川市、春日市、大野城市、甘木朝倉の5支部から、そして 170団体40企業から推薦を得ており、3月26日には福岡県農政連から推薦状が交付され、近く県医師会からも出されるという。
更に、大野城市長や那珂川市長からも「為書き」が贈られていたが、支部推薦が出ていない筑紫野市の藤田陽三市長からも届けられ、足場を固めている。



現職の原田氏は、最近 小泉環境大臣との2連ポスターを貼り出した。
支持者には、「自民党の公認は自分に出る」と支持者に電話掛けを行い、県農政連の推薦が栗原氏に出たことについては、「推薦決定の手続きが非民主的で透明性もない」という文書を配布しているという。
党本部が「次期衆院選は原田氏公認、原田氏の後継に栗原氏」という調停案を出したのが昨年12月、しかし 栗原陣営の勢いは継続しており、原田氏にとって「公認」だけは何としても死守したいところだ。

4月4日には、山口泰明自由民主党選挙対策委員長が来福し、県連幹部から現況の説明を受け、党本部に持ち帰った。
4ヶ月前とは地図が全く塗り替わっているのも事実、9割近くの保守系の地方議員や団体が栗原氏支援を表明する中、現職を公認し保守分裂で共倒れになることも考えられ、党本部としても判断に悩むところだろう。

最短で4月末に解散、5月11日公示、23日投開票という週刊誌報道もある。
コロナ第4波で先行き不透明だが、両陣営は本番さながらの戦闘モードに入ってきた。

栗原氏支持が定数の過半数超え・福岡5区

3月13日、春日市のクローバープラザにおいて、次期衆院選に福岡5区で出馬の意向を示している、栗原渉前県議会議長を支援する「くりはら渉さんを支援する議員団の会」が開催された。

自民党所属の議員を中心に、公明党所属や保守系議員らが参加、議員団の会の会長に就いた加地邦雄県議(南区選出)は、あと1期で引退を表明した現職を「鞘を捨てた小次郎」に例え、一致団結して栗原氏を支えていく決意を述べた。

現職との関係が近い市議らが多い筑紫野市・太宰府市を除き、栗原氏の地盤の朝倉市・筑前町・東峰村をはじめ、大野城市・春日市・那珂川市の保守系議員は全員が参加、福岡市南区の市議は5区(4小学校区)を地盤にしている議員で、いつ選挙があっても戦える体制づくりが着実に進んでいる様だ。

これで、5区内で栗原氏支援を明確にした市町村議員数は 82名となり、議員定数の過半数を超えたことになる。



立憲、女性県議を擁立か・福岡5区

福岡5区の自民党公認問題は、党本部から現職優先という方針が伝えられ、現職の原田義昭氏(76)は一息ついた模様、栗原渉県議(55)は原田氏に後継指名されるも無所属で挑戦する覚悟と聞く。

一方の立憲民主党であるが、立候補予定者が2人続けて途中辞退という何とも情けない人選を露呈、勝算があるだけに今度こそ失敗のないよう、中堅の女性県議(福岡市)で調整を進めているところだ。

しかし、福岡5区は福岡市南区の一部から東峰村まで、面積で福岡2区の約10倍と広範囲に渡り、活動していくには相当な気力と体力を要する選挙区だ。

現在、太宰府市長を務める楠田大蔵氏が浪人時代、冬の寒い日にあっても軽のワンボックスカー「大蔵号」を運転しながら、狭い路地で街宣活動を行っていた。

地元の有権者はその姿や声を覚えており、生半可な気持ちで手を挙げてきた挑戦者は、厳しい目が向けられることは必定、そんなに甘い世界ではない。



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福岡5区・原田義昭代議士

福岡県内には11の衆議院小選挙区があり、その全てに自民党の現職議員が在籍、日頃から常在戦場の気持ちで地元住民の意見を聞き、反映させる為に政治活動に励んでいる。

福岡5区選出で、前環境大臣の原田義昭代議士の場合、地元対策でなくてはならないのが夫人の活動で、支援者の間では本人以上に評判が高い。

7月31日、原田代議士の政経パーティーが福岡市内のホテルで開催された。
福岡でも急速にコロナが拡大しており、その影響もあって地元地方議員の姿は見えなかったが、地元からは多数の支援者が駆けつけ、当初予定していた350の椅子はあっと言う間に無くなり、慌てて50席が急遽用意され、盛況のうちに予定を若干オーバーして無事終了した。



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官邸詣で

平成から令和になって一躍脚光を浴びたのが、太宰府市の小さな坂本八幡宮で、今や休日ともなれば観光客が押し寄せ、当然一帯に点在している太宰府天満宮や、都府楼の政庁跡、観世音寺などに加え、九州国立博物館と歩いて廻れる距離に、纏まってあるのも魅力の一つになっている。

太宰府市で俄かにマスコミの露出度が高くなったのが、市長1期目の楠田大蔵氏で、喜んでカメラに収まっているのだが、人間の欲には際限が無いと言われており、今度は地元出身の環境大臣原田義昭氏を窓口に、東京の首相官邸にお礼参りに行く、情報が飛び込んで来た。

長年に亘って福岡5区で、原田義昭大臣のライバルだった楠田大蔵氏だけに、国会議員から方向転換し市長に就任し、余りの変わり身の早さに周囲が戸惑っている。

しかし国会議員の希望は捨てておらず、チャンスがあれば国会議員への出馬は諦めていないので、周囲も対応に苦慮している噂が伝わって来た。



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自民党福岡県連会長人事

今や全国の注目を集めた福岡県知事選挙も終わり、県民党で立候補した現職小川洋氏が、午後8時の締め切りと同時にマスコミが、一斉に「当確」を発表し、自民党の公認候補に約95万票の大差をつけ当選したので、後始末が大変な状況になっている。

副総理である麻生太郎氏が、今回の知事選挙敗北の責任を取って、自民党福岡県連の最高顧問を辞任し、最近起こる自民党不祥事の発端に登場している参議院議員の大家敏志氏は、自民党福岡県連の選対本部長を、辞任する事を発表した。

当然会長の蔵内勇夫氏も辞任を表明するが、今回これだけの大騒動の原因となった麻生太郎副総理が、麻生派で福岡5区選出の原田義昭氏を、再び県連の会長職に動き始めた情報があり、実に懲りない人達で言葉も出ない。

先の福岡知事選挙で、最終個人演説会を行った六本松の応援演説で、最初にマイクを握った原田義昭氏が、武内和久候補の名が出ずに、「武内某(なにがし)」とマイクを通して発言し、参加者の失笑を買った方を会長候補に推す真意を疑いたくなる。



 

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太宰府市民の選択

4月1日に菅官房長官より、新元号「令和」が発表され、由来が明らかになると同時に、多くの国民から早くも聖地の称号が送られているのが、福岡県の太宰府市だ。

既に太宰府市には、県内はもちろん、県外から訪れる人でにぎわっており、地元民からは嬉しい悲鳴が上がっている様だ。

現在の太宰府市長は、野党を渡り歩いてきた楠田大蔵市長で、長年に亘って福岡5区で原田義昭環境大臣と戦い、負けた事で政治の道を諦めかけたところに、突如として太宰府市の話が持ち上がり、市長になった人物である。

太宰府市を選挙区とする県会議員の現職は、国民民主党・県政県議団会派に所属する当選1回のわたなべ美穂候補で、前回も非常に激戦で当選しており、今回の選挙にも2期目を目指し、地域の為に頑張っている。

一方で自民党新人は41歳の若さを誇る西島だいご候補で、自民党公認と福岡県農政連推薦を受けている。

西島候補は国会議員秘書の経験もあり、中央省庁とのパイプもしっかり持っており、今から更に発展する可能性が高い太宰府市には必要な人物と思う。

二者択一で選択するのは太宰府市の有権者で、少子高齢化が進む地方都市で、太宰府市民が何を望んでいるのかを的確に把握し、実行力を持ち発揮できる議員に投票するのは市民だ。



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原田義昭政経セミナー

10月17日に福岡市内のホテルで、福岡5区選出の衆議院議員原田義昭氏主催の、「原田義昭君と日本を語る会」の政経セミナーが行なわれ、永田町では解散風も吹き始めたので、情報収集を兼ねて出席した。

政治家のパーティーには、比較的出席する方と自負しているが、胸に赤いバラの花を付けた、およそ60名の来賓者数は壮観で、それとなく観察すると選挙区内の首長や、地方議員の先生方と推察された。

福岡5区を頭に描くと、那珂川町、春日市、大野城市、筑紫野市、太宰府市、筑前町、朝倉市、東峰村と次々に名前が浮び、改めてその広さに驚くとともに、地域をカバーする原田事務所の秘書の方々は、日頃の訪問が大変だろうと改めて思い知らされた。

総選挙になれば、対立する民進党候補は、過去に何度か戦った相手かもしれないが、今度は野党共闘が成立し一本化する可能性があり、また若い候補になるだろうから、福岡県内11選挙区の中でも注目の区となることだろう。

来賓の挨拶の中にもあったが、年明けにも解散して総選挙があり、新しい総理大臣の下で組閣が始まれば、今度こそ多くの有権者が期待している、原田大臣誕生がかなうかもしれないだけに、最後まで気を抜かずに頑張って欲しいものだ。


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真夏の怪談話 福岡市長選めぐる「幽霊」

11月に行われる福岡市長選挙では現在、民主党県連内において吉田宏市長の推薦をめぐってごたごたが続いている。一方、自民党など野党保守系会派はと言えば、数々の名前が現れては消える泡の様で、いまだに候補者が決まらず苦慮している。

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