保守分裂の県議選

県議選も残すところあと3日、選挙カーのトーンが上がってきた気がする。
今回の特徴として、前回より保守分裂の選挙区が多くなった点が挙げられる。
自民公認 vs 無所属、自民公認 vs 自民公認、自民推薦 vs 自民推薦など、それぞれの選挙区によって事情は異なるが、地域を二分する戦いが繰り広げられている。

太宰府市・筑紫野市長選と同じ構図

今回から 定数2となった太宰府市選挙区には3人が立候補、3期目を目指す現職の渡辺美穂氏(61・立憲社民推薦)が頭一つ抜け出し、新人で元市議の宮原伸一氏(57・自民公認/公明・農政推薦)、平川裕紀子氏(48・無所属)が追いかける展開となっている。

草の根運動を展開する平川氏には政党推薦はないが楠田大蔵市長が支援、選挙前から陣営に原田義昭元衆院議員のスタッフが入り巻き返しを図る。
一方の宮原氏は5区の総支部が支援、同じ構図の1月の筑紫野市長選で苦杯をなめたが、ここで負けると次の衆院選に影響が出てくることが予想されるため、総力を結集して臨んでいる。




春日市・怪文書出回る

定数2の春日市選挙区には3人が立候補、新人の室屋美香氏(50・立憲公認)、4期目を目指す 中牟田伸二氏(65・自民公認/農政推薦)、同じく4期目を目指す 松尾嘉三氏(54・自民公認/農政推薦)の3人が激しく争っている。

井上市長は室屋氏(立憲)とバーター?(2023年3月9日)

その春日市では市長選挙(4月16日告示)を控えているが、県議選の期間中にも拘わらず、市長の市政報告会に室屋候補と中牟田候補が揃って出席するという珍事が起きている。
井上市長にとっては与野党から支持を受けているアピールになるかもしれないが、候補者の2人は内心複雑だろう。
得をするのは井上市長だけという話だ。

そう言えば1ヵ月ほど前、松尾氏を貶める内容の怪文書が自治会長などの市民、近隣の議員の送られてきた。
また、更に詳しい分厚い資料が弊社にも届いたが、別段驚くほどの内容でもなかった。
怪文書にしては手が込んでいることから、興信所を使い費用を掛けたことが窺えるが、誰が指示したか、この構図から自ずから見えて来る気がする。

栗原氏支持が定数の過半数超え・福岡5区

3月13日、春日市のクローバープラザにおいて、次期衆院選に福岡5区で出馬の意向を示している、栗原渉前県議会議長を支援する「くりはら渉さんを支援する議員団の会」が開催された。

自民党所属の議員を中心に、公明党所属や保守系議員らが参加、議員団の会の会長に就いた加地邦雄県議(南区選出)は、あと1期で引退を表明した現職を「鞘を捨てた小次郎」に例え、一致団結して栗原氏を支えていく決意を述べた。

現職との関係が近い市議らが多い筑紫野市・太宰府市を除き、栗原氏の地盤の朝倉市・筑前町・東峰村をはじめ、大野城市・春日市・那珂川市の保守系議員は全員が参加、福岡市南区の市議は5区(4小学校区)を地盤にしている議員で、いつ選挙があっても戦える体制づくりが着実に進んでいる様だ。

これで、5区内で栗原氏支援を明確にした市町村議員数は 82名となり、議員定数の過半数を超えたことになる。



くりはら渉 筑紫後援会発足式

12月19日午後、大野城市まどかぴあで前県議会議長、栗原渉県議の後援会発足式が開催された。
既に甘木・朝倉後援会は組織されているが、栗原氏の国政挑戦表明を受けて、票田となる有権者45万人の筑紫地区(筑紫野市・太宰府市・大野城市・春日市・那珂川市)における戦う体制づくりのため、新たに立ち上がった。
後援会会長にはナガノ電気㈱(本社 福岡市博多区)代表の長野正治氏が、副会長には筑紫地区から4名がそれぞれ就任した。

発起人代表の井上順吾県議(大野城市選出)の挨拶の後、自民党県連常任相談役の蔵内勇夫県議が登壇し、「党本部は一つの見解を出し、ボールをこちらに投げたが、これからも県連として一本化できるよう努めていく」「栗原氏を自民党の国会議員として押し上げていきたい」と述べた。

また、筑紫地区市長会の代表として、武末茂喜那珂川市長が登壇し、「自身の後援会を挙げて、栗原氏を応援していきたい」と、かなり踏み込んだ応援のメッセージを送った。

その後、栗原氏が登壇し、「課題は現場にある。現場を知り課題解決と地域経済の発展に取り組み、しっかりした社会を創って次の世代に残していきたい。」と力強く決意を述べた。

現職の原田義昭氏が、次の次は栗原氏を後継にすると明言した様だが、既に5区内の保守系の市町村議員88名が栗原氏支持を表明しており、流れは栗原氏に傾きつつあるようだ。


地方議員によるガンバローコール

人手不足と留学生

少子高齢化が進み、中小零細企業での人手不足が慢性化しているが、そこに目をつけたのが、海外からの留学生の受け入れに積極的な一部の学校法人である。

東京福祉大学が9倍もの定員超過で留学生を在籍させ、所在不明となっている学生も多いという報道には驚いた。

福岡都市圏でも留学生の受け入れに積極的な大学があるが、第二の東京福祉大学になるのではと噂されているのが日本経済大学(太宰府市)だ。

同大学の前身は第一経済大学で、学校法人都築学園が経営、1991年には定員の12倍に当たる5900人余りを水増しして入学させていたことが判明したことがあり、文科省担当者にもその記憶が残っているのではなかろうか。



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官邸詣で

平成から令和になって一躍脚光を浴びたのが、太宰府市の小さな坂本八幡宮で、今や休日ともなれば観光客が押し寄せ、当然一帯に点在している太宰府天満宮や、都府楼の政庁跡、観世音寺などに加え、九州国立博物館と歩いて廻れる距離に、纏まってあるのも魅力の一つになっている。

太宰府市で俄かにマスコミの露出度が高くなったのが、市長1期目の楠田大蔵氏で、喜んでカメラに収まっているのだが、人間の欲には際限が無いと言われており、今度は地元出身の環境大臣原田義昭氏を窓口に、東京の首相官邸にお礼参りに行く、情報が飛び込んで来た。

長年に亘って福岡5区で、原田義昭大臣のライバルだった楠田大蔵氏だけに、国会議員から方向転換し市長に就任し、余りの変わり身の早さに周囲が戸惑っている。

しかし国会議員の希望は捨てておらず、チャンスがあれば国会議員への出馬は諦めていないので、周囲も対応に苦慮している噂が伝わって来た。



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注目を集める、都府楼の杜

あと数日で年号が「平成」から「令和」に変わるが、改元による日本で一番の恩恵を受けているのが太宰府市でなかろうか。

730年(天平2年)に、歌人の大伴旅人が、万葉集の「梅花の歌」を詠んだ事が、「令和」の典拠となっており、大伴旅人の邸宅跡とされる坂本八幡宮には、新元号の発表後から瞬く間に観光客が増えている。

太宰府市に本社がある、ナガタ建設㈱では10数年前に都府楼駅近くに土地を取得、開発計画に基づいて造成工事を行い、「全56区画」が完成したので、「太宰府・都府楼の杜」と命名して、販売を始めた。

ところが新年号「令和」が決まると、開発分譲地の直ぐそばに坂本八幡宮があり、一躍脚光を浴びる住宅地になっている。

販売会社にも問い合わせが増え始め、新天皇が即位する5月になれば、更に注目を集める分譲宅地になりそうだ。



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太宰府市民の選択

4月1日に菅官房長官より、新元号「令和」が発表され、由来が明らかになると同時に、多くの国民から早くも聖地の称号が送られているのが、福岡県の太宰府市だ。

既に太宰府市には、県内はもちろん、県外から訪れる人でにぎわっており、地元民からは嬉しい悲鳴が上がっている様だ。

現在の太宰府市長は、野党を渡り歩いてきた楠田大蔵市長で、長年に亘って福岡5区で原田義昭環境大臣と戦い、負けた事で政治の道を諦めかけたところに、突如として太宰府市の話が持ち上がり、市長になった人物である。

太宰府市を選挙区とする県会議員の現職は、国民民主党・県政県議団会派に所属する当選1回のわたなべ美穂候補で、前回も非常に激戦で当選しており、今回の選挙にも2期目を目指し、地域の為に頑張っている。

一方で自民党新人は41歳の若さを誇る西島だいご候補で、自民党公認と福岡県農政連推薦を受けている。

西島候補は国会議員秘書の経験もあり、中央省庁とのパイプもしっかり持っており、今から更に発展する可能性が高い太宰府市には必要な人物と思う。

二者択一で選択するのは太宰府市の有権者で、少子高齢化が進む地方都市で、太宰府市民が何を望んでいるのかを的確に把握し、実行力を持ち発揮できる議員に投票するのは市民だ。



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太宰府市は変貌するか?

福岡市には海の玄関である博多港があり、加えて空の玄関である福岡空港もあって、連日海外から大勢の外国人が訪れているが、多くの観光客は貸し切りバスで、観光地である太宰府市を訪れているようだ。

太宰府天満宮は学問の神様として、多くの受験生が参拝しており、西鉄太宰府駅から参道までは門前町として発展し、今日に至っている。

しかし最近は海外の観光客で溢れており、中国語や韓国語が飛び交い、日本とは思えぬ環境になり、嘆いている日本人観光客の声も聞かれる。

更に平成17年10月には九州国立博物館もオープンし、国宝や重要文化財が展示され、更には様々な特別展も開催されている事から、日本全国はもちろん、海外からの来館者も増えている。

今後は国や県・政令都市と連携し、増加傾向にある観光客がもっと楽しめる様に、太宰府市が大きく変わらないと更なる発展は望めない。

今回の統一地方選挙では、実行力に期待する為に、誰を選べば太宰府市が飛躍するかは、太宰府市民の貴重な一票で決まる。



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太宰府市

天神様と呼ばれる菅原道真公を、お祭りしている太宰府天満宮の門前町から発達し、今では九州国立博物館も開設されて、国内外の観光客で連日にぎわっているのが、人口7万人を越える太宰府市だ。

都府楼跡地や観世音寺をはじめ、多くの史跡や観光地の中に住宅地が開発され、太宰府市民の歴史や文化に対する知識は高く、それだけに政治への関心もあって、政争が繰り返されて来た市と言われ、今なお続いていると言って良いだろう。

4月7日投開票の県議会選挙にも、無所属の現職議員と、自民党公認の新人2人が出馬し、激しい選挙戦を繰り広げている。

しかし太宰府市独自での予算では自治体の運営は厳しく、国や県からの補助金が大事な財源となっている面がある。

しかしながら平成26年の与党県議の時代と、平成30年の野党県議になってからの、県からの予算推移を見ると、かなり減額されているのが一目瞭然で理解できる。

道路関係の予算においては、4億2000万円が4200万円と10分の1という割合、余りの額の違いに驚くばかりで、各地の選挙戦でも利用できる数字が明確だ。(決算額とは異なります)



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太宰府市・渡辺美穂県議

国会議員だった父親を持つ渡辺美穂氏は、太宰府市議会議員を3期連続のトップ当選で飾り、その勢いを持って4年前に県議会選挙に挑戦し、初陣ながら接戦を制して見事に初当選を果たしている。

今回も無所属で出馬しているが、会派は国民民主党・県政県議団に所属し、選挙区内44ヶ所で「わたなべ美穂を囲む会」を起ち上げるなどして、積極的に開催しているようだ。

しかし選挙運動に当たっては労組の支援が強く出ており、従来から太宰府市民は文化意識が高くプライドもあり、2期目の挑戦に際して地元からは、若干不満の声も聞かれる有様で、最後まで目が離せない候補者と言われている。



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株式会社シーユーロジテック事務所移転

DM発送代行を行っている、㈱シーユーロジテック(大野城市御笠川3-5-10 代表取締役 牛原朱美氏)が、従来の事務所が手狭になったので、3月5日付けで下記に移転する。

新住所  〒818-0132  太宰府市国分1丁目12-20
電話番号 092-408-3777
FAX  092-404-0877
(営業は平日のみ)



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1月の首長選挙

今年は福岡県内19の地方自治体で、首長選挙が予定されているが、中でも1月21日に久留米市で、翌週の1月28日が糸島市と太宰府市の市長選挙が行なわれ、同時に糸島市は市議会議員の選挙も行なわれる。
太宰府市と糸島市の市長選挙は、自民党福岡県連が推薦した候補者が、自民党市議団と共に有利な選挙戦を、繰り広げている情報が伝わって来た。
しかし今年最初に行なわれる久留米市の市長選挙は、どの政党も推薦を出していないが、自民党と久留米商工会議所を筆頭に、企業や団体のトップは元民進党参議院議員の大久保勉氏を担ぎ、強力な布陣で選挙戦を行なって、対立候補の宮原信孝氏を追っている。
今回の選挙で面白いのは上層部は大久保氏で、特に公明党を支持している学会の女性運動員は、過去の経緯から反大久保氏で、宮原信孝氏の応援を行なっており、大半の下部組織は草の根運動に徹しているのが凄い。

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無駄な選挙 ~ 太宰府市

菅原道真は学問の神様として、今なお多くの国民の崇敬を集めており、太宰府天満宮の門前町は参詣客で賑わい、最近では海外からの観光客でも溢れており、境内や参道は外国語が飛び交って、天満宮もだいぶ様変わりしてきた。

その天満宮がある太宰府市の市民は、市役所改革を考えて今の市長を選んだのだろうが、行政と議会の間にいつの間にかミゾができて、市長の不信任案が議会で可決され、市長は議会を解散して市民に信を問う市議会議員選挙が先日26日告示されたが、立候補者のほとんどが反市長を表明しているだけに、来年1月には再び不信任案が可決されることになるだろう。

次に待っているのは市長選挙で、元代議士や現教育長の立候補が取り沙汰されているが、今度こそ長続きする市長を選んでほしいものだ。

最近の首長選挙はテレビなどで露出が多く、知名度の高い人物が当選するケースが多いが、有権者は候補者をしっかり見極めて投票することだ。

太宰府市民は市議会議員と市長選挙に、どれだけ無駄な税金が使われたのか、よく反省して一票を投じてほしい。

太宰府市議会議員選挙 ~ 12月3日投開票 ~ 引続き 太宰府市長選挙!!

太宰府市議会から不信任を突きつけられた芦刈茂太宰府市長が、逆に市議会を解散したため、市議会議員選挙が11月26日告示、12月3日投開票の日程で行われる。

定数18議席に対し、現在21人の立候補が予定されているが、地元市民の選挙に関する意識は非常に低く、「何で選挙なのか」との声があちらこちらで出てきているのも事実だ。

その背景には、立候補予定の21人全員が現市長を支持していないことにあり、今のままでは選挙後に再び市長不信任が可決され、市長は失職するはずで、市議会議員選挙を行う必然性が見当たらないためだ。

したがって市民の関心は既に「次の市長選」に移っており、失職した芦刈市長が再度立候補することを前提に、対抗馬が誰になるのかに絞られており、下馬評に挙がっている現教育長や、先の総選挙で落選した元代議士などの名前が話題になっている。

今回の選挙騒動は太宰府市民にとって迷惑なことではあるが、2年半前に芦刈市長を選んだのも市民であり、混乱を招いた原因の一端であることも事実。

来年1月に実施される糸島市長選挙も、場合によっては太宰府市と同じ道を歩みかねないことも予想され、市民の意識が問われる選挙になるかもしれない。