㈱協和製作所 ~ 指名停止・福岡市 [2018年1月8日06:30更新]

福岡市は下記の通り、競争入札参加停止措置を行なった。

【対象業者】
商号:㈱協和製作所
本社:佐賀市高木瀬西6丁目9-1
代表:藤井 道博
登録:工事(鋼構造物、機械)
内容:平成29年12月12日から平成30年4月11日まで4ヶ月間

【事件の概要】
件名:西区元浜3丁目地内 沖田上井堰改良工事
工期:平成27年11月7日から平成28年2月14日まで
金額:216万円(税込み)
発注:農林水産局農林部農業施設課

【事故および契約違反(事故報告)の経緯】
佐賀労働基準監督署に対し、労働災害の発生場所や発生状況を偽った労働者死傷病報告書を提出したとして、同社および同社代表取締役が佐賀地方検察庁へ送致されたもの。
また本市発注工事において労働災害が発生したにも関わらず、本市監督員へ当該労働災害の通用および事故発生報告書の提出がなく、本市は事故発生を知らされていなかった。

【事故内容】
発生日時:平成28年2月4日(木)15時00分ころ
発生場所:西区元浜3丁目地内
発生状況:接続鉄板(60kg)の取付作業で、人力作業で持ち上げた際に手を滑らせて右足甲部に落とした。
被害状況:作業員負傷(右足中指・くすり指・小指骨折)

●その他
簡単に言うと、福岡市が発注した工事でケガ人が出たにもかかわらず、福岡市に連絡しなかったばかりか、本社がある佐賀の労働基準監督所にも偽りの報告書を提出したとして、書類送検されたもの。
工事金額が216万円だったため、経営規模の小さな会社が、穏便に済ませられるように報告書を偽ったのかと思ったのだが、念のために売上を見てみたら驚いた。
平成28年9月期の売上は16億9494万円、経常利益▲886万円だが、同22年9月期には、売上25億円、経常利益1億7600万円を挙げたこともある、水門や橋梁などのメーカー、おそらく佐賀ではトップクラスではないのか。
おまけに、九州地方整備局からはほぼ毎年、優良施工業者としての表彰を九州一円の河川事務所所長から受けている。
ちなみに、元請工事比率85%のうち、ほとんどが官庁工事。

ところで官庁の指名停止は、各官庁担当者が他の自治体などの指名停止を知ったときに措置が下される。
官公庁では年度末から新年度にかけて、工事が多く発注される時期にだけに、大変だ。
大口得意先の1つであろう、九州地方整備局の動向が気にかかる。