カテゴリーアーカイブ: その他政治経済

ダブル党首選後の政局

自民党の岸田総裁と立憲民主党の泉代表の任期満了に伴う党首選挙、立憲民主党の代表選は9月7日告示、同23日投開票、自民党の総裁選は9月12日告示、同27日投開票となり、与野党第一党の新党首が同じ週に決まる。

ダブル党首選後は、新内閣の支持率が高いうちに解散総選挙が行われる可能性が高いとみられている。

9月27日に新総裁が決まった後は、先ず9月30日の週に開催される臨時国会で総理大臣指名選挙が行われる。

この後、組閣および自民党役員人事と続き、所信表明演説とそれに対する代表質問といった新内閣発足後の動きが続くが、新総理は並行して経済対策の編成を閣僚に指示する見込みだ。

秋の経済対策については岸田首相が6月に予告をしており、先日も水産業に対する支援を盛り込むと表明、総選挙を行う可能性が高いことから大盤振る舞いの内容になるであろう。

その場合、補正予算の編成が不可欠となるが、審議を行うと早期の解散総選挙が難しくなるため予算の概要を示し、その信を問う形での解散となるだろう。

制約条件となる主な外交日程は、米国大統領選(11月5日)、APEC首脳会議・ペルー(11月10~16日)、G20首脳会議・ブラジル(11月18~19日)が挙げられる。

そのため年内に解散総選挙を断行する場合は、10月15日告示・27日(先負)投開票、11月12日告示・24日(先負)投開票、11月19日告示・12月1日(大安)投開票、この日程のどれかで行われる可能性が高い。

今回の総裁選は候補者が乱立し、選挙期間も長いことから誰がキングメーカーになるかを含め一筋縄ではいかないだろう。

究極の権力闘争である総裁選を経て、勢いをつけ解散総選挙に臨めるか、全ての国会議員は自身の選挙を見据え蠢いている。



 

続きを読む

立憲民主党代表選スタート

秋の政局の皮切りとなる立憲民主党の代表選挙が7日に告示を迎えた。

テレビニュースなどではまだ始まってさえいない自民党総裁選が先に報じられるケースが多く、やはり埋没感は否めない。

8日には九州ブロックの街頭演説会、候補者討論会が福岡市で開催。

討論会では「20年後を見据えた国家ビジョン」をテーマとして論戦が繰り広げられた。12日に告示される自民党総裁選までに少しでも注目を集めたいところだ。

当初は現職代表である泉健太現代表や女性候補らの推薦人集めが難航し、枝野幸男前代表、野田佳彦元総理の見慣れた顔の一騎打ちになるかと思われたが、告示前日に泉が、当日に1期生の吉田はるみが滑りこみ、4人での勝負となった。

吉田の推薦人リストが興味深い。

吉田は若手や女性議員を中心に擁立運動が行われたが、20人に届かず、最後の椅子を争った江田憲司と一本化を行った。

そのため江田本人をはじめ複数の江田陣営の議員が含まれているのは当然として、なぜか野田陣営の議員が複数入っている。

これは代表選全体の注目度を上げるために野田陣営が吉田に推薦人を貸したと解釈できるが、同時に決選投票を見据えた策略でもある。

今回は小沢一郎と組んだ野田佳彦が本命視されているが1回目の投票で過半数を取るのは難しいとみられており、決選投票となることが見込まれる。

そして既に野田の右派色を嫌う他陣営では下位連合を組み、決選投票に残った陣営に投票を集中させる調整が進んでいた。

そのため野田陣営は下位連合を分断するために吉田陣営に恩を売ったと考えられる。

若手を中心に清新さを求める層が吉田につく可能性はあり、それが最後野田に集まれば盤石ということだ。

しかし吉田は江田との一本化にあたり消費税の5%時限減税、食料品の消費税0%といった政策合意を結んでいる。

吉田としてはこれを反故にして野田につけるか、はたまた消費税を巡る遺恨を乗り越えて小沢と組んだ野田が減税を受け入れる目はあるのか。

争いは長丁場の論戦を経て23日の臨時党大会で決着をみる。



続きを読む

自民党総裁選挙・2

9月12日告示・27日に投開票が行われる自民党総裁選挙、不出馬を表明した岸田総理はダンマリを決め込むが、何もしない訳もなく動きが気になるところ。

当選4回の小林鷹之氏(49)は、大臣経験者であるとは言え知名度が低かったが、1番手で名乗りを上げたことが功を奏し、「コバホーク」などと異名を付けられ一躍時の人となった。

しかし、今回は「裏金問題」で麻生派を除く派閥が解消されており、拘束力が弱まったからなのか次々に立候補者が表れ、現時点では石破茂氏を筆頭に12名が名乗りを上げ、マスコミの記者は連日取材に追われる日が続いている。

大方の予想では、1回目の投票で過半数の獲得は誰も難しく、1位と2位の決選投票で決まる見通しだ。

こうなると自民党議員が持つ1票が大きな役割を果たすため、元派閥の領袖など実力者がキングメーカーを目指す動きもある中、決選投票に残れない候補者も一定数の議員票をまとめ、新内閣で自身のポストを狙う者など、水面下での暗躍を想像するのも非常に頭の体操になって楽しい。

岸田内閣でも副総裁の肩書で支えて来た麻生太郎氏は、長くNO2の位置を確保しているものの、仮に小泉進次郎氏が総裁に当選すれば、かなり状況は変わることが予想される。

日本の総理を決める自民党総裁選挙は、選挙区の国会議員候補を決めることとは訳が違い、候補者の義理や人情、面子はもちろん、これまでのしがらみや政治家としての歩みなど全てが重んじられる。

麻生太郎氏はキングメーカーだけに、過去に嘘を言ったり、裏切ったりする行為は皆無、第3の人物が浮上する可能性も考えられ、益々面白くなって来た。

続きを読む

青山議員を黙殺か?

自民党総裁選のメディア報道についてネットで囁かれているのが、殆どのテレビ局が青山繁晴参院議員の総裁選出馬の意向を全く報じないことである。
青山氏は自身の動画チャンネルで、10ヵ月も前から総裁選に出馬することを繰り返し表明してきた。

例えば日本テレビ、8月21日のニュース番組で「名前が挙がる11人」を紹介したが、青山氏の名前はここにない。
11人の中に、現時点で推薦人が集まるかどうか分からない議員も複数いるので、それが基準ではないことは分かる。
また、青山氏が参院議員だからという理由は、2012年に参院議員だった林芳正氏が立候補しており、それも成り立たない。

現在、内閣官房長官を務める林氏は、総理総裁になることを目指して参議院から衆議院に鞍替えをした。
しかし、青山氏は参院議員だからこそ自民党総裁に相応しいと持論を述べる。
その理由として、参議院には解散がないので党利党略で解散時期を決めないこと、そして、衆院議員は地元選挙区の利益を優先しがちだが、参院議員(全国比例)は常に日本全体のことを考えられることを挙げている。

青山氏は知名度が高く、自民党の党員獲得数で3年連続1位となっている。
推薦人の引き剝がしにあっていることを吐露しているが、立候補できれば党員投票で上位に食い込む可能性がある。
そういう意味においても、名前が挙がっておかしくはないはずだが。



続きを読む

自民党・総裁選挙

総裁選不出馬を表明した岸田総理であるが、任期中、内閣支持率は超低空飛行を続け自民党の支持者離れが進んだ。
その原因に「政治と金」の問題があったのはもちろんだが、行き過ぎたアメリカ追従に嫌気がさした人も少なくないだろう。

実質賃金下落に歯止めを掛けるよりステルス増税を進め、巻き上げた金でアメリカから旧式のミサイル購入、多額のウクライナ支援、更には無駄な新型コロナウイルスワクチン購入を進め、米国の軍需産業や製薬会社に利益を与えた。
また、3年前に掲げた「新しい資本主義」は所得格差の是正と思っていたら、蓋を開けてみれば「投資で所得倍増」、国民の貯蓄を投資に回し米国株を買ってアメリカ経済の下支えをさせられた様にも感じる。

ところで、9月の自民党総裁選に向け現在10人前後の名前が取り沙汰されているが、マスコミはもちろん国民の関心度は非常に高まっている。
自民党が次期衆院選に勝つことだけを考えれば、若手筆頭である小泉進次郎元環境相(43)が最適かもしれない。しかし、激動の世界情勢の中で我が国の舵取りを任せるには少々荷が重いだろう。
総選挙を睨んでのワンポイントリリーフならぎりぎり構わないが。

これから総裁候補の政策が発表される。
・国益を最優先し米国追従の政治から脱却。
・国際金融資本を利するだけのグローバル化に歯止め。
・国民の人権を制限する緊急事態条項に反対。

こうした政策を打ち出せる候補がいたら応援したいが、一長一短の候補者たち、中々いないのが実情だ。
いずれにしても日本の今後を左右する総裁選挙、関心を持って見守りたい。



続きを読む

~食文化が大きく変わる~

山口県といえばふぐが有名だが、鯨肉も多く取り扱っている。

中高年以上であれば学校給食で鯨肉を食べていた思い出もあり、食べたいと思うことはあっても実際に価格を見てみるとかなりの高額、諦めた方も多いのではなかろうか。

昔は鯨の鍋をハリハリ鍋として福岡でも食されていたが、最近は日本人全般が鯨肉離れになっている。

そうなると現在の若者にとって鯨肉は「?」の存在、一度も食べたことがない若年層がほとんど、これでは鯨肉の未来は厳しいと見ざるを得ない。

大正8年に創業し105年の業歴を持つ、山口県下関市に本社を持つマル幸商事だが、7月19日に山口地裁下関支部に破産手続きの開始決定を受けたことが判明、負債総額は約10億円に上ると見られる。

同社は鯨肉を中心にふぐや冷凍魚、すり身などの水産加工品の製造・販売も手掛けていたが、やはり本業である鯨肉の漁獲量の減少から仕入れ価格の高騰が続き、売上が減少したことで財務面は後退し債務超過に陥っていたが、遂に資金繰りは行き詰まり今回の事態となった。

食文化において最近は、固いモノは食べなくなり、箸の代わりにスプーンやフォークを多用する若者が増えている時代になった。

気候変動の影響で、今や北海道が日本一の米どころ、様々な野菜や果物に影響が出ているほか、烏賊など魚介類においても地域における漁獲量が加速度的に変化している。

数年後には、日本国内で夏場は40℃を超す猛暑日が当たり前になるかもしれず、この気候変動によって農家や漁業はもちろん、屋外での仕事など全てのライフワークに影響を及ぼし始めている。



続きを読む

どうなる維新?PART2

弊社の6月24日配信の「どうなる維新?」で報じた日本維新の会の迷走であるが、新たな展開があった。

その火元は維新が静観を決め込んでいるはずの東京都知事選挙である。

維新は存在感を示すべく独自候補を立てたいところではあったが、静岡県知事選翌日に立候補を表明した蓮舫氏と現職小池氏のメディアジャックを背景に擁立は難航。

一部報道では第三の候補者として台頭してきた石丸伸二候補に推薦を打診したものの拒否されたという。

6月12日には馬場代表が、「総合的に判断して」独自候補の擁立を断念し、「静観」すると表明した。

しかしながら都知事選という国政選挙に準ずる大型選挙に参加しないということは、自治体議員にとって受け入れ難いことは想像に容れ易い。

東京維新の会に所属する地方議員の一部は独自に石丸陣営の応援に加わっていたようだ。

そんな中、6月17日に開かれた東京維新の会緊急全体会議で代表の柳ケ瀬裕文代表が改めて「静観」を指示。

この「静観」というのは、「所属議員はいかなる陣営にも関わってならない」というものだという。

このような指示に対して維新所属の稗島(ひえしま)進世田谷区議らが反発、6月19日に任意の候補者を支援することを許容するよう求める要望書を提出したが、翌20日には音喜多俊幹事長より拒否する旨の回答があった。

選挙戦も始まり、これで落ち着いたかと思われた矢先、同28日にひえしま世田谷区議が記者会見および自身のXアカウントで離党届を提出したことを表明した。

同氏が公開した会見要旨によれば、候補者の政策や街頭演説を吟味し石丸伸二候補を支援することを決意したが、党の方針に反することからけじめをつけるための離党であるという。

一地方議員とはいえ、先の区議選で堂々のトップ当選を果たした2期目の生え抜きの離党は衝撃的である。

19日の要望書には他の自治体議員も名を連ねていたという情報もある。
維新三度目の分裂のプロローグとなるかもしれない。



 

続きを読む

長崎県で何かが起こる?

九州全体で線状降水帯の発生の恐れも出ている中、長崎県知事の周辺が俄かに騒がしくなっており、何かが起こるのではと憶測が広がっている。

昨年末から始まった自民党の裏金問題、その一連の流れの中で長崎3区選出の谷川弥一前衆議院議員は過去5年間で4000万円を超える裏金が発覚、1月24日に衆議院議員を辞職した。

谷川前衆院議員は、五島市出身で昭和46年に谷川建設を設立、社長・会長を経て長崎県議会議員を5期務め議長も経験、その後に長崎3区から衆議院に出馬し7期連続当選もされている、いわば県内では政治の重鎮だ。

引退を余儀なくされたことで、余生は悠々自適のはずなのだが、ここに来て谷川氏や長崎県内の国会議員、そして現在1期目の大石賢吾長崎県知事の周辺や複数の県議会議員の間が非常に慌ただしくなっている。

令和4年2月20日に行われた長崎県知事選挙、4期目を狙う中村法道氏(当時71歳)は立憲県連や国民県連の推薦を得て出馬、その対抗馬として自民県連が推薦したのが大石賢吾氏(当時39歳)だった。

だが、実際には自民党の国会議員を始め県議会議員も現職の中村氏を応援、保守分裂どころか県政会を二分する激しい選挙となったのは言うまでもない。

結果は、大石氏が23万9415票、中村氏が23万8874票、僅か541票差で大石氏が勝利した。

選挙後には市民団体が大石陣営の400万円の資金に関して選挙違反を告発、しかし捜査当局の動きは鈍くお蔵入りかとも思われていたのも事実。

ところが、告発から1年半以上が経過した今年4月頃から、先ほど述べた谷川氏を始め県議会議員や秘書、関係者などが長崎地検に呼び出され事情を聞かれている模様。

全ては重鎮だった谷川氏が失脚したことから、長崎地検も動き始めた様だが、単なる選挙違反だけではないとの噂もある。

長崎県内における単なる選挙違反なのか、もしくはこれまでの補助金事業や手を挙げていたIR誘致などに関することなのか、関係者は戦々恐々の状況下にある。

ここに来て自民党に関する汚職事件などが再び火を噴くと、7月7日前であれば東京都知事選挙に、8日以降となっても自民党総裁選に大きな影響を及ぼすことが考えられ、関係者は情報収集に走っている。


続きを読む

どうなる維新?

日本維新の会が揺れている。

昨年の統一地方選挙で躍進し、野党第一党に向けて順調に党勢を拡大するかに見えたが、昨年後半から大阪万博に関し多額の費用が掛かる木造リングへの疑問や海外パビリオンの建設の遅れが露呈した。

また、その後もパワハラなどを理由とした地方議員の相次ぐ離党により支持率は下落トレンドに転じたように思う。

今年に入り国民民主党から分裂した教育無償化を実現する会と統一会派を結成し、野党内での存在感を高めると思われたが、4月の衆参補選では自民党が不在の長崎3区、東京15区に公認候補を出すも、いずれも立憲に完敗し野党第一党への道は厳しいものとなった。

さらに、東京15区で自陣営の公選法違反の可能性について注意喚起したことを巡り、代表選に出馬経験もある足立康史衆議院議員と党執行部の間で内紛が発生、直近では政治資金改革を巡り馬場代表と岸田総理が合意し衆院で自民の穴だらけの法案に賛成するも、参院では反対に転じるなど迷走している。

維新は過去に二度の分裂を経験しているが、1度目は平成26年にみんなの党との合流を巡り橋下徹派と石原慎太郎派(次世代の党を結党)に分裂。

その後、日本維新の会は結いの党と合流し維新の党となったが、この党も橋下氏や松井一郎氏の離党などをきっかけに内紛状態に突入し、同27年冬に2度目の分裂となった。

このような分裂と合流の歴史を繰り返す維新は、衆院選の成績も同24年・54議席、同26年・41議席、同29年・11議席、 令和3年・41議席と乱高下している。

選挙を重ねる中で、国政では熊本県副知事を経験した小野泰輔衆議院議員、福岡政界では県組織代表を務める若きエース天野浩市議、民間感覚に秀でた塩生好紀県議などホープはいるものの、いかんせん人材にムラがありすぎる。

野党第一党を目指すのであれば先ずは内紛を繰り返す歴史に終止符を打った上での、世代交代が必然となるが、目下のところそれは難しいように見える。

続きを読む

自由民主党福岡県連年次大会

6月8日(土曜日)の午前10時から、博多区のホテルにて「自由民主党福岡県連年次大会」が開催、国歌斉唱に続き能登半島地震を思い黙とうから始まった。

原口剣生県連会長の挨拶では、来年は自由民主党が結党して70年を迎える節目の年、政治資金パーティー券問題で支持率が下がり選挙でも連敗中だけに、危機感を募らせていた。

また、来年が選挙となる参議院議員選挙では現在、参議院幹事長を務めている松山政司氏を候補として党本部に申請する旨も発表された。

その後は麻生太郎副総裁が中央情勢報告を行い、「国民に政治不信が生まれる事態となった」、「自民党には逆風が吹いている。皆さんも肌で感じておられると思う」と一連の問題などを謝罪すると同時に、「自民党は変えなければならないものは変え、そして正すべきものは正す。住んで良かった、生まれて良かったと思われる国を作り続けなければならない」と語った。

今年はセキュリティの問題もあり、年次大会への参加方法も一部変更されたため出席者は約700名前後に止まり空席も見受けられた。

昨年末から続く政治資金問題、岸田総理のガバナンスの効かない状況に、自民党員・党友の気持ちは大きく離れている。
6月の解散・総選挙はなくなったが9月の総裁選まで3ヵ月、早急に手立てを打たねば取返しの付かない事態にもなりかねない。

政治の世界では岸田総理の迷走により先が全く読めない状況であるが、地方に住む一般市民においては更に見通せない経済状況に一層の不安感が募っており、自民党の先生方においては日本のため、また地元のためにも、早急な対応でもって政治・経済を牽引して頂きたいと思う。



続きを読む

LGBT法はアメリカに言われたから?

昨春のLGBT理解増進法案審議中に、エマニュエル駐日アメリカ大使が都内のデモに参加するなどしながら法案成立を積極的に呼びかけていた。
自民党内からも根強い反対意見が出て紛糾するも昨年6月16日に国会で可決、保守層の怒りは頂点に達し、百田尚樹氏らが日本保守党を立ち上げるきっかけとなった。

同党の党員数は6万人を超えたと言われている一方で、自民党の昨年末の党員数が前年と比較して3万3千人減った。
先日、自民の保守系国会議員と直接話す機会があったので本音を聞いてみた。




<質問> LGBT法はアメリカに言われたからか?

<回答> 実は、LGBT理解増進法は安倍総理がやり始めたことだ。
それを作らないと野党が「差別禁止法」を要求してくるので、かわすために安倍総理が理解増進法にOKを出した。
だから、「安倍さんが命をかけて止めたLGBT法を岸田が作った」という指摘は間違っている。

そもそも案としてあったので、アメリカに言われたから作ったとは考えていない。
アメリカに言われてやった政策は今まで山ほどあり、殆どが水面下で言われてやっているが、口が裂けてもアメリカに言われたからやったとは政府は言わない。

アメリカの大使が頻繁にSNSで発信していたのは事実だが、それでも日本政府がやらないと決めたのならやらないし、むしろ、本当にアメリカに言われてやったのなら、あんなふうにあからさまにではなく、こっそりやるだろう。

だから、逆にアメリカに言われたのではない。
誰に言われたかというと、自分は友党を疑っている。




なるほど、アメリカに言われたからではないということは分かったが、国会議員が「殆どの政策がアメリカに言われてやっている」と認めたことがショック。
日本は独立国か。

続きを読む

玄海町・幕開け

5月21日の夜、佐賀県北部の小さな玄海町で起きた軽自動車のボヤ騒ぎをテレビや新聞などが一斉に報じた。

火の気のない駐車場での発火であったが、所有者である玄海町の脇山伸太郎町長は、「車は年式が古く電気系統の不具合の可能性から出火したのではないか」と、事件が大きく発展しないように、放火などに関しては否定的なコメントを発表、翌日には東京で全国原子力発電所所在市町村協議会が予定されていた。

「核のゴミ」の第一段階「文献調査」の受け入れ表明から時間の経過が短いだけに、警告を意味する嫌がらせの放火の可能性も視野に、佐賀県警も慎重な捜査を行っている様だ。

また、久留米市に本拠を置く道仁会の前田一家は、佐賀県に活動拠点があり、これまでも組織の拡大を図り、他の組織とは大きな争いも聞かれない中、27日に発足する道仁会の新体制で幹事長ポスト就任の情報も流れている。

今回、突然発表された原発調査受け入れも、事前に根回しが出来ていたと思われるほど、実にスピーディーかつスムーズに進行し、何らかの力が働いたのではと疑惑を持たれるほどで、暴力団組織が関与している可能性も十分に考えられる。

現在、唐津市には系統の違う複数の暴力団が活動していることを県警も把握しているだけに、町長の釈明通り電気系統から発火した偶然の事件とは想像しないだろう。拳銃を使用した発砲事件であれば、即暴力団と断定されるが、現時点では放火か原因不明の発火か発表はされていない。

しかし、町長が自宅に滞在している状況の中、所有の自家用車が左ハンドルの運転席付近を中心に放火されたとなれば、脅しの意味は十分に伝えられるはずである。

年老いた暴力団の影も見え隠れしており、玄海町や唐津市では今後、様々な事件の幕開けになるかもしれない。



続きを読む

大手メディアと 製薬&軍需は同一株主

東京15区の選挙妨害で問題となった「つばさの党」の代表 黒川敦彦氏ら3人が逮捕された。
他陣営への妨害行為は許されるものではなく、再発防止策が必要なことは言うまでもない。

黒川氏と言えば、かつてNHK党の幹事長を務めていた人物だ。
2022年の参院選告示後、6月26日のNHK「日曜討論」に同党代表として出演し、「安倍元総理が統一教会の集会に参加」、「自民党は米公文書でCIAから資金援助を受けていた」、「自民公明は外国勢力の利益のための政治を行なっているので」などと発言、最後には「安倍のせいだ~♪おじいちゃんの代からCIA♪」と振りを付けて歌い出し顰蹙をかった。

そのわずか2週間後、安倍元総理が銃撃を受けて死亡、犯人の動機が統一教会への恨みとメディアがこぞって報じたことから、ネット上では黒川氏の発言が注目されるようになった。

黒川氏が発信していた「国際金融資本により世界は支配されている」という趣旨の過去動画の再生数も増え一部で関心も高まっていったが、そうした考えは根拠のない「陰謀論」としてメディアは取り上げてこなかった。

ところが最近、トランプ元大統領が大統領選の公約として「ディープ・ステート(闇の政府)の解体する」と言い出したことで、日本の一部メディアも否定的ではあるが取り上げ始めた。
国際金融資本による世界支配があるのか、本当に闇の政府が存在するのかは別にして、元金融マンで動画配信を続けている大西つねき氏が、興味深い指摘をしているので紹介したい。

大西氏によると、アメリカの大手メディアの主要株主に共通の機関投資家がいて、それらはYahoo Financeで公開されており誰でも確認できるという。
下図は 米国版Yahoo Financeで公開されている The Walt Dizney Company(ウォルトディズニー)の株主構成だ。
同社は、アメリカのABCニュースを運営しているが、Vanguard Group、Blackrock、State Streetという金融界ではBig3と呼ばれる機関投資家が株式保有数の1~3位を占めている。

→ Yahoo Finance ( The Walt Disney Company )



 

同様に、NBCニュースを運営するComcast、CBSニュースを運営するParamount Grobal、そして日本でも知られているCNNニュースの運営をするWarner Bros.の主要株主に、同じBig3がいることが確認できた。(下図)
また、かつてタッカー・カールソンが所属していたFox Newsを配信するFox Corporationでさえ、株主の上位にVanguardとBlacklockがいる。

メディアが社主や株主の意向に沿った特定の情報が配信するのは当然のこと、アメリカの大手メディアが同じ株主で構成されているということは、報道が同一の方向で流され、容易に世論形成ができることを意味する。

 



 

次に、新型コロナワクチンで利益を得たファイザー社とモデルナ社の株主構成を見ると、Big3がしっかり上位に入っている。

また、ウクライナ戦争で潤っている軍需産業の ボーイング社とローキード社、ここにもこの3社がいるのだ。

 



 

Big3が製薬大手と軍需産業大手の利益を追求する株主でありながら、メディアによる世論形成が可能な立場にいるのは事実のようだ。
実際にBig3がその力を行使しているかは分からないが、メディアが新型コロナウイルスでは恐怖を煽り、ウクライナ戦争ではロシアに正義はないと一方的に報じ、結果として製薬大手と軍需産業大手が莫大な利益を出している。

検索すると、日経新聞やNewsweekが過去に Big3について報じている記事もある。

資産運用3巨人、GAFA株価も左右 世界市場の1割(日本経済新聞)

これが米大企業のほとんどを所有し牛耳るビッグ・スリー(Newsweek)

自身のこれまでの無知を恥じると同時に、マスメディアが同じ方向で報じている時こそ疑ってかかる必要があると思った。

続きを読む

佐賀県600人大会

歴代の自民党政権において、岸田総理ほど保守系の支持層の期待を裏切った総理はいないだろう。
その象徴がエマニュエル駐日大使に言われるがまま推し進めたLGBT法である。
堪忍袋の緒が切れた百田尚樹氏らが自民党に見切りをつけ日本保守党を結成、初の国政選挙となった東京15区補選では公認候補の飯山陽氏が健闘を見せ、自民に愛想を尽かした党員が一定数いることを証明した。

一方、自民党や保守系党員の「一縷の望み」が高市早苗経済安全保障担当大臣だ。
ノンフィクション作家の門田隆将氏や政治ジャーナリストの山口敬之氏らが「日本を救える唯一の政治家」と太鼓判を押す。

昨年12月には、九州の経済界の有志が企画した「高市早苗さんと歩む福岡県民の会1000人大会」を開催、会場に人が入りきれないほどの盛況ぶりだった。
4月15日には大阪で2000人を集め、今後も大分(5月11日)、高知(5月12日)、広島(6月2日)、佐賀(6月16日)、東京(7月27日)、札幌(8月4日)と予定されている。

次の総理候補としては4・5番手と言われているが、保守系の支持はかなり熱く逆転の可能性も考えられる。
逆に高市氏が総理にならなければ、自民党に見切りをつける党員が更に増えるかもしれない。

福岡からは6月16日の佐賀県唐津市の会場が近い。
下記のサイトから事前申し込みが必要となっている。

高市早苗さんと歩む九州の会「佐賀県600人大会」

続きを読む

新聞販売店の廃業・倒産

今から約30年前、結婚して新築アパートに引っ越すと、直ぐに新聞販売店の方がドアをノック、「地元紙だから朝刊だけでも購読してくれ」とお願いされた。

嫁は自分の一存では決められないと話すと、「是非、ご検討ください。これは取り敢えずのプレゼント」とプロ野球観戦のチケットを2枚、その上で契約してくれれば自転車か電子レンジをプレゼントする旨を伝えて帰っていった。

その夜、嫁から「電子レンジはまだ買っていない。欲しい。」との言葉。
当然、毎朝の朝刊は欲しいところで、直ぐに契約し電子レンジをゲットした。
その後も契約更新や引っ越しの際には、新聞がきれいに入る整理袋はもちろん、プロ野球チケットやサーカスチケット、自転車、フライパンなどを頂いた。

30年前のデータは不明だが、20年前の2004年では一般紙やスポーツ紙を合わせて5302万部が発行されていたが、2023年では2859万部、約半分にまで減少している。

各地域には代々家族経営の新聞販売店も多かったが、後継者不在の中で配達員を雇い、新聞社の支援もあって経営を続けられて来たが、今やそれも限りなく薄く、整理袋さえ作っていない新聞社もあるとか。

未明の時間帯でもあり人件費の高騰、バイクのガソリン代も負担増の中、購読者の減少はもちろん、スマホの発達で折り込みチラシが激減、これでは経営は困難を極めるのは当然だろう。

最近は1社だけの取り扱いをする専業店ではなく、他紙も扱う合売店にシフトしているようだが、今も年間200万部程度の減少が続いており、新聞販売店の廃業倒産は今後も続くものと思われる。

既に配達困難地域も出て来ており、大手新聞社はネットに注力するのも大事だが、長年に亘り支え続けてくれた新聞販売店が生き残れるための、何らかの手立てを講じてあげるのも新聞社そのものが生き残るための務めではなかろうか。

続きを読む

蠢く自民党

大型連休の始まりと重なった衆議院3補欠選挙、自民党は東京15区と長崎3区は候補者を立てず不戦敗の戦略も、大手新聞などは島根を含め「自民党全敗」と大きく紙面を賑わした。

確かに保守大国島根で敗れたことは大きな痛手と思われるが、自民党内部からは「負けて良かった」の声も聞かれる。
当初から立憲民主党がリードしていた中、岸田総理は2度の島根入り、候補者を持ち上げて応援していたが、やはり票は動かず完敗の結果に終わっている。

ではなぜ「負けて良かった」という言葉なのか。
現在、岸田総理と自民党幹部の間には大きな溝が出来ており、総理のために粉骨砕身で動く議員は居ない。その様な中で万が一にも候補者を擁立した島根県で勝利ともなれば、岸田総理は一人で舞い上がり6月に解散総選挙に打って出る可能性があったからだ。

今回の補欠選挙では、大型連休初日であったこともあるが、やはり従来からの自民党支持層の多くが選挙に行かなかったための低投票率、一部がお灸を据えるため立憲民主に投票した結果と関係者はみている。

だが、6月解散総選挙となれば時間も無い中、相応の投票率の中で支持率回復は至難の業、自公で60議席、最大で80議席を失う可能性さえあり、自民党の中では「岸田総理では戦えない」とベクトルは一致している。

派閥の解散、政倫審出席と、何をするか予測が付かない岸田総理、総理大臣だけが持つ伝家の宝刀を行使したい気持ちがあるのは間違いないだろう。
故に依然として6月に解散に打って出る可能性も残るが、自民党大敗を招いたA級戦犯として歴史に名を残す可能性さえあり、先送りされる公算が高い。

自民党内部からは、今の自民党支持率を急激に回復させるには、「国民の要望が一番高く、自民党内で一番嫌われている男」が良いとの案も出始めており、絶対に無いと言われた石破氏待望論も一部からは聞かれる。

魑魅魍魎が蠢き一寸先は闇の政治の世界、誰に光が当たるかは依然として五里霧中だ。



 

大川の駅構想

「家具のまち」として知られる大川市、近年は量販店の勢いに押され、人口も毎年約500人ずつ減少(3月末で3万1450人)するなど衰退傾向は否めない状況だ。
こうした中、有明沿岸道路を活用し、近隣から人を呼び込む拠点づくりとなる「大川の駅」構想が、今年度ようやく事業化に漕ぎ着けた。

大野島IC北側約5haに、飲食や産直・物販、木工クラフト振興、環有明海の魅力発信、眺望・アクセスといった機能を兼ね備えた施設を造る計画で、「道の駅」と「川の駅」の機能を併せ持つ。



事業費は約60億円、市の負担は6割程度となるが、好調なふるさと納税等の基金で賄える額とされる。
今年度に地盤改良及び盛土の工事に取り掛かり、並行して12月までにDBO方式で業者選考を行い、令和10年3月中の開業を目指している。



一方で、計画に反対する団体が署名活動を始めている。
配布されている文書(下図)には 【大川市の将来を考える会】とあり、有志として56名の氏名が書かれ、元県議や現職の市議4人の名前が含まれている。
「大野島に開業予定の100億を大幅に超える『大川の駅』(道の駅・川の駅)計画の見直し・撤回を求め」とあり、署名を求める内容となっている。

市によると、100億円に根拠はなく令和2年に市民参加で整備推進協議会が設立されて以降プロセスはHPで公表されているほか、市議会でも手続きを踏んで進められており、批判は当たらないという。

同文書は発行元が不明で怪文書の類に当たるとの指摘や、名前の記載がある人から「賛同していないのに無断で名前を使われた」という苦情が寄せられており、関与していると思われる現職市議の責任を問う声も上がっている。
地元関係者の間では、「大川の駅」構想が政争の具に使われているに過ぎないとの見方が多い様だ。

北九州の社福で大量退職

北九州市を中心に介護事業を展開する社会福祉法人で、半年間のうちに40人以上の職員が退職したという。
待遇面が改善されないことや管理職によるハラスメントなどが原因で退職に至った様だ。

退職した方から興味深い話を聞いた。
昨年末、高齢男性の施設利用者に30代の女性介護士が養子縁組を持ち掛け、利用者にその介護士名義で車を購入させる事件があったという。
介護士は養子になるため配偶者と既に離婚していたという信じ難い話で、事実なら財産目当てで事件性もある。

幸い利用者の親族がこれに気づき、車代の一部は返金され介護士は退職したとのことだが、社福が警察に被害届けを出した形跡はなく、不祥事が表面化するのを避けた様だ。
この問題の責任者でもあり職員大量退職の原因をつくった管理職が一度降格するも、1ヵ月で管理職に復帰するという人事が行われ、職員の間で不満が高まっている。

この法人の実質オーナーも、例によって異業種の会社を経営し地元では知られた存在である。
令和の時代、職員の待遇面の悪さや不祥事を隠蔽すると思わぬしっぺ返しがある。

平成9年、高齢者を社会全体で支え合っていく仕組みづくりを目的に介護保険法が成立したが、そこで大挙して参入してきたのが政治家や異業種の経営者だ。
政治家の親戚や建設業のオーナーが社会福祉法人を設立し、介護事業をスタートさせた。

誰が運営しても利用者と従業員の満足度が高ければ構わないが、営利優先でサービスが悪いケースや、稀に入所者への暴力や虐待などガバナンスが利いていない社福もあるので要注意だ。
営利優先で介護に対する思いが希薄な経営者らは意識を変える必要があるが、できるかどうかはオーナー次第である。



 

「政務三役も対象者に!」それはその通り

れいわ新選組の山本太郎代表ほど国会質疑に賛否の多い国会議員はいないだろう。
関西弁で資料を矢継ぎ早に示しながら、閣僚や官僚を理詰めで追い込んでいく。
能登半島地震に対する政府の対応の遅さを指摘する質疑は見事だった。

参議院・環境委員会(2024年4月23日)

一方で、人の足を踏みつけるような表現、国会の場に相応しくない下品な言葉を多用する点は、聞いていて気持ちのいいものではない。
批判覚悟で注目を集める意図が見え隠れし、もう少しマイルドなら支持者も増えるような気がするが、余計なお世話だろう。

さて、今国会でセキュリティー・クリアランス(適正評価)法の審議が行われているが、4月18日の内閣委員会において、もっともと思える山本氏の指摘があった。

防衛や外交などの経済安全保障上重要な情報について、政府が取り扱う資格者を認定する制度で、現在は主に公務員が資格を保有するが、今後は民間の研究者などにも対象が広がるとしている。
民間において、人工知能や宇宙関連産業で軍事転用可能な技術が増えたことで情報漏えいのリスクが高まっており、その対策が必要なことは言うまでもない。

適正評価は、①特定有害活動及びテロリズムとの関係、②犯罪及び懲戒の経歴、③情報の取扱いに係る非違の経歴、④薬物の濫用及び影響、⑤精神疾患、⑥飲酒についての節度、⑦信用状態その他の経済的な状況、以上の7つに関する事項について実施されるという。

山本氏が問題視したのが、身体検査を受ける対象者に、大臣・副大臣・政務官、いわゆる政務三役が含まれていないことである。
過去に政務三役が不祥事を起こした経産省を例に列挙、小渕大臣、宮澤大臣、菅原大臣、山際大臣、西村大臣らが起こしてきたことを読み上げた。

参議院・内閣委員会(2024年4月18日)

例によって鼻につく喋り方ではあるが、言っていることは正しい。
政治家こそがお金や女性に弱くて一番危ないので、真っ先に身体検査が必要である。

今回の裏金問題では、国会議員が国民に増税や厳格な納税を課しておきながら、自分たちは裏金を作っても逃げ道を確保していたことに 国民が怒っている。
法律を作る国会議員が 自らに特権を与えてはいけない。

高市早苗経済安全保障担当大臣におかれては、対象者の中に政務三役も含めることを是非とも検討して頂きたい。



 

福岡出身41歳、都内の首長選に挑戦

東京都内の首長選挙で、小池都知事が支援する候補が敗れたというニュースがあった。
記事を読み進めていくうちに、立候者の中に見覚えのある名前を見つけた。

同姓同名、まさか。
ネットで検索したところ、彼を紹介する記事と写真を見つけ確信した。

彼の中学時代に関わりがあった、
笑顔が愛らしくて物静かな少年、高校入学後は音信不通となり、あれから26年も経つ。
当時の印象からは選挙に挑戦するタイプとは思えない。
それが議員ではなく、首長選挙に挑戦したとは本当に驚きだった。

選挙管理委員会に彼の選挙事務所の電話番号を尋ねたが、事務所の届出はなく連絡先も非公表とのことだった。
ダメもとでこちらの電話番号を先方に伝えてくれるようお願いしたところ、夕刻になって本人が電話を掛けてきてくれた。(選管に感謝!)

話す口調はあの頃のまま、一気に懐かしさが込み上げてくる。
高校入学後からご両親のことまで積もる話をした後、なぜ選挙に、それも首長選挙に立候補したのか尋ねた。

「義憤に駆られて。今行動を起こさないと後悔すると思いました」との答えが返ってきた。
結果は最下位で敗れたが、学ぶことが多くあったという。

電話口からこれで終わりではなさそうな雰囲気を感じた。
次の挑戦を見守っていきたい。

JV構成に批判集まる

先月、嘉麻市の「国道322号嘉麻バイパス大隈トンネル」の工事現場で起工式が行われたというニュースが報じられた。
ひときわ目を引いたのが、東急建設㈱・㈱サカヒラ・九特興業㈱JVという施工業者である。

県のホームページによると、入札は昨年4月、予定価格27億3813万円で行われ JV3者が参加、東急JVが 25億1908万円(落札率92.0%)で落札している。
他の2者は、奥村組・新井組・才田組JVと青木あすなろ・森本・岡本土木JV、たまたま両者とも書類不備で無効となった。
奥村組や青木あすなろほどの企業が、書類不備というミスを犯すはずもなく、自ら辞退したとも考えられる。

それよりも地元業者が批判しているのが、東急とのJVに 「サカヒラ」と「九特興業」が入っている点である。
なぜなら、九特興業の全株式をサカヒラのオーナー一族が所有し、両社の住所も同じで実質同一企業と見られているからだ。
仕様書ではJVの資本比率は5:3:2とされていたがこのケースでは5:5、つまり 25億円の半分を同一オーナーが手に入れることになる。

県の入札要綱では、株主まで調査をすることになっていないため 規定上は何ら問題はない。
しかし、今回のケースでは 関わる地場業者が限られ、二次三次の下請けを含めた業者の育成が広がらず、行政がJVを5:3:2にした目的に沿わないとの指摘がある。
こうした制度の盲点を突いた技を使う業者はごく稀だが、まかり通ると模倣する業者も出てくるので、国や県は防止策を講じた方がよいのでは。

また、中堅ゼネコンにおいては、最近若者向けのテレビCMでイメージアップを図っているが、なりふり構わない地場企業と組むことを続けていては、その努力も水の泡になることを認識すべきだろう。

記者クラブへの絶望と期待

17日、外国特派員協会(東京都千代田区)で行われた「都民ファーストの会」元事務総長の小島敏郎氏が語った内容は、マスコミ関係者に耳の痛いものだった。

2020年6月の都知事選前、郷原信郎弁護士と黒木亮氏が小池百合子氏の学歴詐称問題について記者会見を行った。
その1時間半前に、エジプト大使館のFacebookでカイロ大学の声明が出され、郷原氏らの会見の効果はかき消されてしまった経緯がある。

今回、当時小池氏が外国特派員協会の会見に間に合わせようとした際の心境、言い換えると 会見を小池氏が嫌がった理由について何か思い当たることがないかを、郷原氏が尋ねた。

小島氏の記者会見(郷原氏の質問と回答)

以下、小島氏の回答の要約。




なかなか言いにくいが、やはり今の記者クラブ、内閣記者会や都庁クラブもそうだが、質問する人を当てるのは内閣側や知事側で、そこで嫌な質問をしたら次は当てられないということになる。

私が役所にいた際、広報室長を務めたこともあり、内閣府に友人の職員もいて聞いていたが、残念ながらいわゆるプレスへの対応も、「嫌な質問は受けない、聞かない、それを最初に指名しない」というようなガバナンス支配が行われている。

それが(小池氏が嫌がった)1つの原因ではないかと思う。
多くの人が外国人記者クラブを選ぶのは、そういう(ガバナンス支配がないという)ことだ。

日本の記者に対しても或いは記者クラブに対しても、私は絶望していると同時に大きく期待している。
忖度とか、恐れることなく、ジャーナリストとして質問をして頂きたい。




行政の内幕を知る人物の指摘だけに説得力がある。

昨今の新聞・テレビ報道に対しては、行政が発表する情報を右から左に流すだけ、大本営発表という批判もある。
最近でこそようやくワクチン接種後の被害者に光が当たるようになってきたが、死亡者が出ていても政府方針に反する記事は全く報じてこなかったのも、一つの分かりやすい例だろう。

SNSで情報発信されるようになるにつれて、マスコミが本来の役割を十分に発揮できていないことが浮き彫りになってきた側面もある。
こうした状況に危機感を持っている中堅若手の記者は多いが、信頼されるためには 上層部が意識を変える必要があるのではなかろうか。

ゴルフ大会特別協賛の団体

17日の朝刊の紙面に、男子ゴルフの日本ゴルフツアー機構(JGTO)と欧州ツアーが共催する、「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(4月25~28日、静岡・太平洋クラブ 御殿場コース)の広告が掲載された。

聞きなれない大会だが、JGTOと欧州ツアー共催というのは珍しく優勝賞金も38万2500ドル(日本円で約5700万円)と高額、そうそうたるプレーヤーが出場予定だ。

これだけの大会ができるのは資金力と人脈あってのこと、そして大会名の冠、いわゆる大会スポンサーが ISPS HANDAである。
ISPSは 国際スポーツ振興協会という団体で 代表者が半田晴久氏という人物だ。

半田氏と言えば、弊社記事「カンボジア遊学生募集? (2023年6月1日)」でも触れたことがあるが、深見東州や戸渡阿見というペンネームで幅広く文化活動を行っている。
オペラの主人公を演じている動画を視聴すると、多彩な才能を窺い知ることができる。

特筆すべきは、半田氏がワールドメイトという宗教法人の創設者という点だ。
ワールドメイトの公式ウェブサイトによると、神道系の宗教法人で総本部は静岡県の伊豆の国市、2019年1月現在、会員数は約8万2千人という。

ワールドメイトは自民党をはじめ、立憲民主党、れいわ新選組などの政治団体に多額の寄附をしているが、1回で500万円というケースも確認されている。
宗教法人による政治家への選挙支援は一般的だが、直接的に多額の現金を寄附している点は目を引く。
また、半田氏が隣国の国立大を卒業している点も気になるところだ。

そういう視点で4月10日に配信された夕刊フジの記事「ゴルフ男子ツアー新体制に苦言 『このままなら来年やりません』半田晴久会長が一喝 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」を読むと面白い。

旗振係で背筋が寒くなった話

少し前までは、公民館活動や年中行事などで 大人と子どもたちが触れ合う場面は当たり前にあったが、新型コロナウイルスの影響により途切れてしまった。
5類になって1年が経とうとしているが、一度中断した活動が完全に元通りになるのは難しいようだ。

普段から地域の子どもたちと顔を合わせていれば、自然と挨拶もしてくれるようになるが、最近はお互いの顔も分からなくなり、下手に声を掛けたら「知らないおじちゃんから『こんにちは』と言われた」と通報されそうで恐ろしい。
コロナ後遺症は 地域コミュニティにも出ている。

ところで、先日 妻の代打で小学生の下校時の見守り当番に行った。
信号のない小さな交差点、横断歩道に立って子どもたちが安全に道路を渡れるように旗を振る係だ。
子どもたちの姿を見るのを楽しみにしていたが、いきなり驚かされた。

一番に走ってきた男の子は、こちらが旗で遮っていたにも拘わらず、左右も見ずに走り抜けていった。
車が来なかったから良かったものの、運が悪ければ 大事故になったかもしれないと考えると背筋が寒くなった。

その後も、こちらを避けてわざと横断歩道のない方を渡る子ども、トラックが来てるのに車道側にはみ出して歩く子ども、注意しても 全く耳を貸す素振りも見せない。
無論、知らないおじさんに言われたところで聞くはずもない。

ボランティアとは言え命に関わる仕事、事故があったら責任はどうなる?
子どもたちと信頼関係がない中で、簡単に引き受けていいものか考えさせられた。

玉木代表の政治センス

元財務官僚の玉木雄一郎氏が代表を務める国民民主党は、具体的で分かりやすい財政金融政策の改革案をSNSで発信するなどして、保守的で経済に明るい政党として支持者を増やしてきた。
最近では、日本のエネルギー政策に中国の意思が反映されているなら大問題として、再エネタスクフォースと河野太郎大臣の関わりについて舌鋒鋭く追及中だ。

ところが、東京15区の補選の前哨戦からおかしな言動を続けている。
4月5日には榛葉賀津也幹事長が記者会見で「自民が推薦するなら乙武洋匡氏を応援しない」と述べたが、応援するか否かの判断基準は通常、候補者の主義主張と党の政策が合致しているかどうかである。
どの政党が推薦するかを判断基準にした あまりに稚拙な発言だった。

結局、12日に自民が推薦を見送ったことで 国民民主は乙武氏の推薦を決め、都民ファーストと連携することを優先した。
折しも10日発売の文藝春秋が小池都知事の学歴詐称問題の隠蔽を報じたばかり、その後の記者会見などから疑惑は深まっており、国政復帰はおろか 都知事選に出馬できるかも怪しくなってきた。
小池色の強い都民ファーストの未来は、必ずしも明るいとは言えないだろう。

平成29年、小池氏が立ち上げた希望の党に民進党が合流したが、排除発言を境に党は分裂し人間関係は崩れ、今も尾を引いている。
教訓を生かせない玉木代表の政治センスには失望しかない。

6人が名乗り、福岡3区

早くて6月解散、遅ければ9月の総裁選後と言われる次期衆院選、福岡3区(福岡市西区・早良区・城南区の一部・糸島市)では現在6人が名乗りを上げている。
現職で5期目を目指すのは 自民党の 古賀篤内閣府副大臣(51)、前回選挙では 野党の統一候補、立憲民主党 山内康一氏との一騎打ちを制した。

◆ 令和3年10月 衆院選結果
古賀 篤 (自民) 13万5031票
山内 康一(立憲) 9万8304票

立憲民主党からは党県連幹事長の 仁戸田元氣県議(44)が立候補を表明、松下政経塾出身で県議会副議長などを歴任、地域活動にも熱心で県議選では立憲ながら農政連の推薦を得ている。

日本維新の会が擁立する 瀬尾英昇司氏(48)は元外交官、昨年4月の統一地方選において福岡市議選(城南区)で戦うも次点に終わり、衆院選候補の公募に手を挙げた。
参政党の 重松雄子氏(65)は2年前の参院選、昨年の福岡市議選に続く3年連続の選挙となる。

共産党の 山口湧人氏(44)は元福岡市議、昨年の市議選(西区)で敗れた。
れいわ新選組の 奥田芙美代氏(46)は、2年前の参院選以来2度目の国政挑戦となる。

迎え撃つ自民古賀氏であるが、維新と参政党に票を食われる上、岸田自民のお灸を据えようという空気が蔓延しており、7~8万票まで減らす可能性もある。
立憲・共産・れいわ、或いは 立憲・維新で1つにまとまれば逆転の目も出てくるが、現時点でその気配はなく、票を減らしても自民の優位は変わらなさそうだ。

大東亜戦争のどこが悪い

陸上自衛隊第32普通科連隊が、SNSで「大東亜戦争」という言葉を使って投稿したことが問題視されている。
同連隊は批判を受けてSNSから削除した。

問題視と言っても、一部のマスコミが咎めているだけだ。
4月7日の大手新聞に掲載された記事には、
「同隊は5日、硫黄島で日米合同で開催された戦没者の追悼式に参加したことをXの公式アカウントで紹介。『大東亜戦争 最大の激戦地硫黄島』『祖国のために尊い命を捧げた日米双方の英霊のご冥福をお祈りします』などと投稿した。」
とある。

記事は「日本は1940年、欧米からアジアを解放し『大東亜共栄圏の確立を図る』との外交方針を掲げ、41年12月の開戦直後に『大東亜戦争』と呼ぶことを閣議決定した。戦後、占領軍の命令で『大東亜戦争』の呼称は禁止された。」で結ばれている。

確かに、GHQの命令で強制的に「大東亜戦争」の呼称は禁止された時期はあるが、現在は占領されていないのだから何ら問題はないはずだ。




過去には、国会においてこの呼称に関する質問がされ、政府が公式見解を出している。

平成19年1月26日付で、鈴木宗男衆院議員が「大東亜戦争の定義等に関する質問主意書」を政府に提出し、
一 大東亜戦争の定義如何。
二 太平洋戦争の定義如何。
三 大東亜戦争と太平洋戦争は同一の戦争か。
と尋ねている。

それに対する政府の答えは、
一について、昭和16年12月12日当時、閣議決定において「今次ノ対米英戦争及今後情勢ノ推移ニ伴ヒ生起スルコトアルヘキ戦争ハ支那事変ヲモ含メ大東亜戦争ト呼称ス」
二について、「太平洋戦争」という用語は、政府として定義して用いている用語ではない。
三について、「太平洋戦争」という用語は政府として定義して用いている用語でもなく、お尋ねについてお答えすることは困難である。
であった。




つまり、「太平洋戦争」は政府として定義して用いている用語ではなく、政府が「太平洋戦争」という呼称を使用しなければならない、或いは「大東亜戦争」を使用してはいけないということではない。

なぜ、こうした重箱の隅を突つき、最前線で奮闘努力をしている自衛隊員の士気を下げるような指摘がされるのか、本当に理解に苦しむ。

ワクチン死亡認定が 523人、厚労相がお悔み

つい数ヵ月前まで厚労省のウェブサイトのQ&Aコーナーに掲載されてた内容が削除されている。
それは、「新型コロナウイルスワクチンの接種が原因で多くの方が亡くなっているというのは本当ですか」という質問に対し、「接種後の死亡事例は報告されていますが、現時点で、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされています」という回答である。


既に厚労省HPから削除された質問と回答

 

そして、武見厚生労働大臣が3月19日の記者会見で、新型コロナウイルスワクチン接種後の健康被害救済制度について尋ねられた際、「まず厚生労働大臣として新型コロナワクチン接種後の健康被害でお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げ、健康被害を受けた方々にはお見舞いを申し上げたいと思います」と述べた。

以前よりも 一部週刊誌がワクチンの副反応被害について報じるようになったが、厚労大臣がお悔みやお見舞いの言葉を述べた意義は大きい。
背景には、ワクチン接種後の副反応による健康被害の救済制度で、想定以上の数が認められ、無視できなくなったことがあるだろう。

3月28日時点で死亡一時金の認定者数が523人、1人につき4530万円が支払われている。
過去44年間で 最も死亡者数が多かった痘そうワクチンで 42人、全てのワクチン合わせても151人だから、いかに今回のワクチンが突出しているのかが分かる。

それも氷山の一角で、救済認定をしていない遺族も多い。
また、接種直後は問題がなくても 数ヵ月後に癌で死亡した例など、まだ関連が解明されていないケースも少なくないという。



ところで、今年度から新型コロナウイルスワクチン接種が任意接種になるに伴い、接種者に対する健康被害救済制度の取り扱いが変更になる。

まず死亡一時金の場合、これまで4530万円支払われていたが、778万3200円と大幅に減額される
障害年金1級の場合、年額534万円支払われていたが、296万6400円となる。
医療費及び医療手当については、入院が必要な程度の医療に限定される。

もともと接種勧奨で自己責任とされてきたが、日本人は言われる通り真面目に打ってきた。
これからも季節性インフルエンザと同様、冬場に打った方がいいと言われたら、コロナワクチンの任意接種を受ける方も多いと思われる。
国と自治体、医師会や医療機関は、こうしたリスクと救済内容について、これまで以上に周知を図っていく必要があるだろう。

管理会社が逃げ出したタワマン

昨年11月の弊社記事で、福岡市中央区の高級タワーマンションを管理していた会社が、管理組合の理事長・副理事長による嫌がらせ、いわゆるカスハラに耐えかねて撤退したと報じた。

嫌がらせで管理会社が撤退(2023年11月6日)

そして今度は、東区にあるタワーマンションの管理会社が撤退したという情報が寄せられた。
2019年竣工の同マンションは 地場上場会社が主となって販売、管理はグループ会社が行っていたが、昨年2月末に同社が撤退し、現在はマンションの管理組合が自主管理しているという。

上場会社グループが販売管理をするマンションから、管理会社が撤退すればイメージが低下し 今後のマンション販売にも響くので、通常は考えられない。
そこで、直近の総会資料を入手し 事実関係を確認した。

資料の報告事項に、「管理会社が外注した業者が仕事をせず、退勤時刻を誤魔化すなど悪質極まりないものだったため、業務不履行として返金を求めたが、外注業者について詳細な調査も行わず一切応じなかった。管理会社は外注業者を守りマンション管理組合に非があるとして、管理委託契約を一方的に解除してきた。理事会から住民説明会開催を再三求めたにも拘わらず、一切応じなかった」とある。

また、同じく総会資料に、管理組合の元理事長で現在は 顧問の肩書の A氏(女性)についての記述が興味深い。
以下要約。

・現在顧問契約を交わしているA様と、顧問料月額25万5000円で契約更新した。
・当マンションは様々な課題に直面していたが、管理会社はこの規模の管理が未経験で状態が悪化、さらに不正行為もあって金銭的運営的に損害を被った。
・こうした問題解決には専門的な知識とスピーディな対応が必要だったが、管理組合と理事会の力では解決が困難だった。
・こうした経緯を踏まえ「理事会」で検討した結果、様々な問題に無償で、無休 24時間体制で取り組んで下さっていた当時の理事長のA様が顧問として適任と判断され、顧問契約を交わした。
<実績>
A様は、外壁塗装問題の折衝、違法改装の解決、管理会社の業務引き渡し、共有設備の管理会社と折衝、コンシェルジュ・用務員・清掃員・夜間警備員の配置と指示、違法な不動産取り引きの停止、共有部分の改善、管理費の削減、理事会への助言など、多岐にわたる問題等に対して積極的に取り組み、住人に対しては掲示物による周知を行うなど顕著な成果を上げた。




以上の資料から、管理組合の理事長だったA氏と 管理会社が対立し、管理会社がやむを得ず撤退、現在は管理組合が自主管理するに至ったことが分かった。



A氏は 理事長として数々の課題を解決し、その後も顧問としてスーパーゼネコンから外壁塗装の再施工ほか数々の無料サービスを引き出し、その費用は1億円を超えると見られている。
当初の管理会社に任せていたら 課題は解決できなかったが、A氏の手腕によって解決したというのは事実かもしれない。

ただ、あまりにA氏に権力が集中し過ぎたという見方もある。
例えば、管理組合の理事会役員らによる専門委員会なる新組織を立ち上げ、研修名目で年間380万円の報酬を委員に支払っているが、この類の支出は他所の分譲マンションで聞いたことがない。

また、管理会社が撤退後、自主管理に移行し経費が削減されたというが、浮いた資金の一部はA氏に顧問料として還流している。
自主管理体制に移行後、A氏が都合よく運用できるようルールを改め、公平性や中立性に欠ける決定をしているという声や、全区分所有者の銀行口座等の個人情報をA氏らが管理・把握をしていることから不安視する声も少なくないという。

更に、不動産仲介業者の間でも、駐車場ルールの運用についてや管理組合の必要書類等の対応がかなり遅かったり、責任者に連絡しても連絡が取れないなど問題が多く、顧客に薦めづらいと不評を買っていると聞く。
市内のマンション価格は総じて上昇しているが、このマンションに関しては当てはまらいようだ

A氏がここまで力をつけたのは、単に専門的な知見を有しているだけではなさそうだ。
上場企業ですら 頭が上がらない 何らかの利害関係があると想像され、この点においては 福岡市中央区の高級タワーマンションと共通する。
A氏についてネットで検索したところ、まだ昭和だった頃に 東京の某行政区の広報紙で 国際派感覚の女性と紹介されている記事を見つけた。

また、その後 ハワイで不動産関係の会社を経営、国会議員や 有名歌手と交流があり、相応の経歴や人脈を持っていることが窺われる。

管理会社が逃げ出した原因はA氏にあるように思われる。
そこで撤退した管理会社に経緯を尋ねようと取材を申し込んだが、この件については何も話せないと断られてしまった。

ただ、詳しくは書けないが、このことで実害が出ている区分所有者もいる。
販売会社のグループの管理会社が、問題を残したまま区分所有者を置き去りにして撤退した意味は大きく、マンション販売に大きな影響を及ぼしかねない。

こうした管理会社のいない体制は SNS上で既に噂になっており、マンション価格にも影響が出ているという。
新規購入者にとっては、コンプライアンス意識の高い上場会社に管理してもらった方が安心である。

管理組合においては、自主管理がマンション価格に影響していることなどを調査し、できだけ早期に管理会社に再委託する方向で動くべきだろう。
そして、難しいかもしれないが、管理組合は A氏とは顧問契約を解消し距離を置く方が良さそうだ。

また、販売会社グループにおいては、撤退した背景に何らかの不都合な真実があると見られても仕方がない。
販売した区分所有者のため、そして、今後の営業のためにも、再度管理組合と互いに歩み寄ってみてはいかがだろうか。




中央区に続き東区のタワマンで、上場企業グループの管理会社が撤退するというのは考えられない事態だ。
2つのタワマンには、販売会社JVと施工会社に共通項あり、偶然ではない、何か裏があるような気がしてならないので、引き続き 取材を続けていきたい。

米中を利する清和研潰し

政治資金を巡る問題で、塩谷立 元文部科学相と世耕弘成 前参院幹事長に 除名の次に重い「離党勧告」処分を検討しているという。
恥ずかしながら 塩谷氏の名前は、安倍元総理が凶弾に倒れた後、清和研が5人体制となるまで 記憶になかった。

ネットで調べると、2世議員で10期目のベテラン、派閥の代表になってもおかしくはない経歴ではあるが、森喜朗元総理はお咎めなしで この人に責任を押し付けて処分というのには違和感を覚える。
一見 人が良さそうで 逆襲しそうにもない、いじめっ子から見たら 適任ということか。
塩谷氏は、前回衆院選では比例復活だったので、公認がなければ 政治生命は終わるだろう。

ところで、最大派閥として我が世の春を謳歌してきた清和研の惨状を 誰が想像しただろうか。
振り返ると 2022年7月8日に安倍元総理が凶弾に倒れてから 清和研の転落は始まった。
無論、安倍氏が健在だったら こんなことになっていないだろう。

確かに、派閥パーティのキックバックを政治資金収支報告書に記載しなかったこと、そのくせ一時所得として納税もせず、いわゆる裏金になっていたことに国民は怒っている。
但し、保身しか考えない国会議員が多い中、清和研は 他会派と比べ、国民の生命と財産、我が国の伝統と文化を守るという観点で行動してきた会派だったことは紛れもない事実だ。

次期選挙で 清和研の議員らが軒並み落選すれば、自民党内で LGBT法のような悪法に抗う勢力が縮小し、国益を重視する国民の声が届かなくなることを意味する。

今国会で外国人労働者受入れが拡大し、実質移民が増える法改正が議論されており、治安の悪化が心配されている。
また、今回中国の国営企業の透かしの問題が発覚し、我が国の根幹を成す防衛やエネルギー政策において、国益に反する政治家が政府中枢や国会内にいることが判った。

安倍元総理の暗殺から今回の清和研潰しは、結果として米国民主党や中国の対日政策に有利に働いていることは間違いない。

トップが責任を取らない組織

昨夜エイプリルフールに悪乗りして 冗談みたいなニュースが配信されたと思ったら、今日の朝刊も同じ内容だった。
自民党の茂木敏充幹事長が、派閥による政治資金規正法違反を巡り、清和研と志帥会の議員、39人の処分を行う党紀委員会の開催を要請したという。

対象を「収支報告書に不記載がある議員」としたことから 処分の範囲が限定された。
そのため、
① 逮捕者を出した宏池会の領袖で、大臣規範に反し大規模パーティを開いた上、総理就任祝賀の脱法パーティを開催した岸田総裁
② 同じく、大臣規範に反し大規模パーティを開いた林官房長官
③ 逮捕者を出した志帥会の領袖で、50億円の政策活動費の使途が不明の二階元幹事長
④ 政治資金を資金管理団体からその他団体に移し、億単位の使途が不明となっている茂木幹事長
は不問となる。

収支報告書の不記載は、修正すれば法的に問題はないと強弁してきたのに なぜ処分するのか。
その答えは、国民の批判を真摯に受け止めるため 政治的責任、道義的責任を取ってもらうということだろう。

ならば、上記の4人はどうなる。

対象を決めたのはツートップの岸田総裁と茂木幹事長、普通の組織なら部下の不祥事の責任はトップが取るところ、この組織のツートップは自らの処分は検討しない意向を示した。
日々有権者と向き合っている地方議員からは、組織のガバナンスの在り方について説明がつかないと不満が聞こえてくる。

立憲が削除した記事

再エネタスクフォースの資料に中国国営企業のロゴが埋め込まれていた問題、国益を害する話で、こういう時こそ 徹底的に追及すれば 評価が上がるのだが、立憲民主党はなぜか及び腰である。

それもそのはずで、2022年に党が立ち上げた 「持続可能な社会ビジョン創造委員会」のメンバーに 大林氏が入っているからだ。



現在も同委員会のサイトは存在する。
持続可能な社会ビジョン創造委員会

構成メンバーを見ると、名前を確認することができる。



ページ内には、過去の有識者との対談記事も掲載されている。
現在、2022年3月18日の記事を2つ確認することができるが、実はあと1つ 同じ日付の記事が存在していたという。

それが、大林氏との対談である。



現在削除されているが、大林氏が西村幹事長(当時)と対談し、再生エネルギーの必要性を訴えるものだった。


立憲民主党公式サイト(2022.3.18)より

ここでも 自然エネルギー財団の パワーポイント資料が使用されていたが、中国国営企業のロゴは入っていなかった。
立憲民主党はかねてから脱原発を掲げ、再生エネルギーを推進する立場であることについては何ら問題はない。

しかし、その政策により、新しい利権が生まれ、特に太陽光では 自民党の政治家への資金還流、贈収賄、環境破壊、詐欺など、数々の副作用があった。
更に再エネ賦課金が国民生活の負担になっており、令和5年度の固定価格買取額は5兆円に達し、そのうち2~3兆円が中国に流れていると産経新聞が報じている。

再生可能エネルギーの旗色が悪くなってきた中で 表面化した今回の問題、中国政府が我が国の政策に 干渉している疑いが濃くなった。

こう言っては何だが、立憲民主党は 物事の表面しか捉えていない、お花畑の集団の様に見えて仕方がない。
何事にも裏があり、利権があって、欲にまみれ、時には他の国家や集団の思惑等が隠されていることを知るべきだ。

国民の生命や財産を守っていくためには、安全保障が重要で並み居る列強に対峙していかなければならないが、立憲民主党は人権や環境問題の方が先に来てしまうので おかしなことになる。

さすがにバツが悪かったのか、今回慌てて大林氏との対談を削除したが、せこいことはせずに堂々と反省の弁を述べれば良かった。
政権を任せるには、まだ時間が掛かりそうだ。


立憲民主党公式サイト(2022.3.18)より

私なら キレます (by 高市早苗大臣)

再エネタスクフォースの資料に中国国営企業のロゴが埋め込まれていた問題は、ある意味裏金問題より重大なレベルと言える。
資料を持ち込んだ委員は 自然エネルギー財団の事業局長の女性、推薦したのは河野太郎デジタル相だ。
河野氏の外相時代に、その女性が「気候変動に関する有識者会合」のメンバーだったことも分かっており、かねてより関係が深かったが窺える。

こうした中、27日の衆議院内閣委員会における高市早苗経済安全保障担当相の答弁が痛快だった。
質問したのは、緒方林太郎議員。

緒方議員:例えば大臣の所管である重要土地法とかの検討に際し、こうした中国企業のロゴが入ってる書類が検討会審議会等で出てきたらどう反応されますか。

高市大臣:そもそもあの審議会のメンバーを選ぶに、しっかりと留意をするということだと思います。そういった書類が出てきたら、私の場合は切れます。

暗に女性を推薦した河野大臣を批判しているとも取れる。

従軍慰安婦問題で我が国を貶めた父を持つ河野氏、息子は違うと一時期は期待したが、ここに来て化けの皮が剥がれてきた。
そうなると、この人物の肝煎りで進めてきた「新型コロナウイルスワクチン接種」や「マイナ保険証」などの施策も怪しくなってくる。

国益を害する人物が これ以上政権中枢に留まってよい訳がない。

私は古賀会長の秘書官

11日の弊社記事で、国道3号広川八女バイパスの杭打ち式開催について書いたが、その時のこぼれ話。
式の主催者は、なぜか設立して2年の「一般国道3号広川八女バイパス整備促進期成会」と福岡国道事務所、そして主催者を代表して 期成会特別顧問という肩書の古賀誠氏が挨拶を行った。

その後、九州ではあまり馴染みのない 佐藤信秋参院議員(76)が来賓挨拶を行った。
佐藤議員は、国土交通事務次官を経て2007年に自民党公認で比例区から出馬し初当選、現在3期目の道路族で自民党新潟県連の会長を務める。
今年2月9日の県連会長就任の際は、自民党の裏金問題に言及し「私はあんまり問題ないのになと。(政治資金収支報告書に)書いてさえおけばよかった」と つい本音がこぼれ批判を浴びたことも。

その佐藤議員が、今回の挨拶の中で「私は古賀会長の秘書官」と自己紹介をした。
おべっかのつもりだろうが、国会議員が小間使いをしているとも取れる表現である。

佐藤議員が古賀氏を会長と呼んだのは、「全国道路利用者会議」という組織の会長を務めているからだ。
国民の間では殆ど知られていないが、全国の地方自治体や業界団体など4100の団体が加盟しており、道路行政に絶大な影響力を持つとされる。

全国道路利用者会議HP



確かに、古賀氏が全国道路利用者会議の会長に就いたのが平成27年、その2年後、同29年の衆院選で藤丸敏氏が「古賀先生がバイパスを持ってきてくれました」と叫び、同30年からアリバイ作りの会議が始まって、わずか5年という短期間で事業化に漕ぎ着けた。

佐藤議員ほどの肩書があっても、公の場で「古賀会長の秘書官」と言わしめるのだから、それだけ古賀氏のチカラが大きいということだろう。



 

交付金に偽造書類

平成22年に1市2町が合併して誕生した糸島市であるが、合併前から続いてきた農業関連の交付金の不正受給が表面化し、市が対応に苦慮しているという。
農地、農道、水路の維持・管理には 相当の労力と資金が必要だが、我が国全体で農業従事者の高齢化や過疎化が進む中、国は交付金の支払いなどで対策に取り組んできた。

告発から始まった

農水省に「多面的機能支払交付金」と呼ばれる交付金がある。
地域の組合組織に対し、農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路面の維持管理、水路・農道・溜池の軽微な補修、農業施設の長寿命化等の支援に充てる交付金だ。


糸島市内には 80の組合組織があり、平成19年度から 総額で 21億8700万円以上が交付されてきたという。




この交付金は、農水省→福岡県、福岡県→糸島市、糸島市→各組合組織に交付という流れで支給されるが、令和元年12月、ある市民から九州農政局(熊本市)に告発があった。
市内のT行政区の組合組織「T環境保全組合(以下T組合)」は、平成19年の設立以来、13年間毎年250万円の交付金を受給してきたが、日当が支払われていないなど 不正の疑いがある」という内容である。

それを受け、九州農政局(熊本市)が同2年2月、T組合に調査に入り、平成26年度~30年度の5年分の書類の確認等を行った。


国の指導に対する回答

令和2年2月13日と14日、九州農政局の担当者が糸島市に来て、告発のあったT組合に対する抽出検査(運営状況の調査)に入り、その結果 交付金の使い方として不適切な処理がされている10項目(下図)の指導が行われた。

下図③で、「環境美化活動を年2回実施しているが、実施範囲を確認した結果、事業計画で位置付けられていない範囲を含む活動であり、本交付金の活動とは認められない」という指摘に対し、T組合から聞き取りをした市は、「別添位置図のとおり、『事業計画に位置付けられた範囲』で活動を実施しています。活動内容は水路の草刈り・泥上げ、農道の清掃、溜池の草刈等を行っています」と回答している。

しかし、地元関係者は「環境美化活動は、T組合による農地や水路等の清掃ではなく、何十年も前から市の呼びかけで春と秋の年2回実施する行政区ボランティア活動。活動内容は住民総出で道路や公民館、公園の清掃を行っており、環境美化活動を交付金の対象活動というのは虚偽の説明」と憤る。

交付金対象の作業であれば、行政区外に在住する組合員(入作農家)も環境美化活動に参加するところだが、この環境美化活動には参加していない。
地元の農業関係者によると、実際の草刈りや水路の泥上げ作業は、年2回、環境美化活動の1週間後くらいに農業者だけで「出方」として行なっているという。

実のところ、平成19年にT組合が設立されて以来、ごく一部を除き 殆どの組合員が自身が組合に属していることを知らないばかりか、組合総会は一度も開催されておらず、予算・決算の書類すら見たことがないという。
これが事実なら大問題である。

次に、下図⑦では、「実践活動における作業日報及び出面表が整理されておらず、活動記録に参加人数を確認できない」という指摘を受けた。
それに対し、作業日報・参加者名簿及び出面表を整理して、活動参加者の人数がわかるよう整理し提出します」と回答。

また、下図⑨では、「行政区の総会において、活動報告及び計画が報告がされており、多面の活動組織での総会開催を資料等で確認できない」という指摘を受け、「関係者の被りが多いため、行政区の総会と同時に開催していましたが、多面の活動組織としての総会も開催されており、総会資料・議事録・出席者名簿を提出します。今後は多面の総会は、行政区の総会とは明確に区別して開催します」と回答している。

⑦と⑨は、5年分の資料がないとの指摘である。
T組合においては、作業日報、参加者名簿、出面表、多面の活動組織での活動報告、計画などの資料の作成を指導された。

総会が一度も開催されていないのが事実なら、どうやってこれらの資料を作成するのか非常に興味深い。
しかし、残念ながら 致命的なミスを犯してしまったようだ。






情報公開で判った衝撃事実

令和2年2月の九州農政局の抽出検査で10項目の指導があったと書いたが、同3年5月14日にT組合が組合員に経過報告として配布した資料(下図)によると、その指摘・指導内容はかなり厳しいものだったことが判る。

また、農政局の調査に立ち会った県の担当者が、同年5月20日に県と市とT組合の幹部による会議で、「活動参加者への支払い事務に疑義がある」、「支払い調書の受領印に同じものがあり支払われているか疑わしい」、「一部は支払われていない」と根拠書類が疑しいと指摘していたことも 記録として残っている。
つまり、 農政局も県も 疑わしいということを認識していたと思われる。




九州農政局の検査後、T組合は5年分の書類作成に取り掛かったが、それに加え、同年6月農政局から、平成26~30年度に支払われた日当の一部を 全組合員に再配布するよう最終指導があっていた。
というのも、T組合が「日当は、『公民館の建て替え費用』として行政区に全額寄附をすることを総会で決議した」と説明していたにも拘わらず、その合意文書や総会議事録が存在しなかったからである。

T組合は 5年分、述べ人数661人分、総額 264万4000円を 各個人に支払った上で、あらためてそのほぼ全額を 公民館建て替え費用として行政区に寄附してもらっている。
その上で、T組合は、農政局が求めた5年分の総会資料や支出された費用の領収書、出役者の氏名が確認できる作業日誌、作業場所、内容が確認できる書類、各種団体の会員名簿を急いで作成し、市に提出した。

市は書類に問題はなかったとして県に送り、最終的に 九州農政局が 令和2年12月、指導した10項目全てが改善されたとして 今回の問題はけりが就いたはずだった。
ところが 令和3年、ある組合員が県に対し、自分の領収書の開示を求め情報公開請求を行った結果、本人の筆跡ではないことが判明したのである。

そこで、あらためて複数の住民が T組合が提出した書類(平成26~30年度の5年分の作業日報、参加者名簿、出面表、活動報告、領収書など)を情報公開請求により確認したところ、驚くべきことが判った。

・自筆なのに筆跡が自分のものではない
・自筆なのに名前が間違っている
・活動に参加していない90歳過ぎの女性の領収書がある
・既に引っ越して活動に参加していない人や亡くなった人の領収書がある
・領収書の日付は 小学校の運動会の日で 活動は行われていない
など、考えられない領収書が次々出てきたのである。


自筆ではない領収書






県は再調査要請、裁判所は偽造を認定

3月18日の市議会で紹介された話である。

令和2年6月30日の日付で、交付金対象の活動に 8回参加した日当1万6000円の領収書がある。
実はこの領収書を書いた女性は 当時93歳、一度も活動に参加していないが、自筆のサインである。
実は、お金を配りに来た人から 「迷惑はかけないからサインと捺印をしてほしい、それは公民館の建て替えに寄附するから」と言われ 断れなかったという。
働いていないのに日当を受け取ったことにして、交付金が他の目的に流用された。
詐欺に加担したみたいで後悔していると。

そこで市議が執行部に「活動の日当がもらえるのは組合の構成員だけではないのか」と質問、それに対し担当部長は「構成員の世帯の家族に日当が支払われるケースもあり問題はない」と答弁。
ところが、この女性は独り暮らしだったと明かされた。



これはほんの一例だが令和2年6月の話で、九州農政局が把握していない新しい事実である。
一方、県は令和3年に情報公開請求に応じた際、この件を含め 虚偽が疑われる領収書等などの書類が多く存在していることを把握しており、令和4年12月と同5年3月の2回にわたり、県知事名で糸島市に対し再調査を行う依頼文書を出している。

ところが、市は再調査を行わない旨 県に返答したというのだ。
県の担当者に確認したところ、「市が再調査を拒否するとは想定していなかった。粘り強く 再度要請する」と 戸惑っていた。

市議会において複数回、市議が偽造書類があるかを再調査するよう求めてきたが、市は「領収書にサインや印鑑があれば信用するしかない」「市の事務は適切、地域の問題は地域で解決を」と積極的に調査をする答弁はなかった。
新事実があり、県知事が要請しているにも拘わらず、なぜ市は 頑なに再調査を拒むのだろうか。

ところで、現在この問題に関連する複数の裁判が行われている。
一審判決が出た裁判では、本人や家族の了解を得ずにサインしたことを認めている証言者もあり、偽造された領収書が複数あることや日当支払の虚偽報告について真実性が認められると結論づけている。



交付金や補助金を、飲み食いに使ったとか、旅行に行ったとか、昔はよくそんな話も聞かれたが、今の時代、旧態依然としたやり方は通用しなくなっている。
今回、公民館の建て替えという 公的な目的があったのは理解できても、一部の関係者しか知らない話で、組合員が活動に参加しても日当も支払われないことが状態化し、虚偽の文書まで作成されていたとなれば 看過できない。

また、農政局の調査後にT組合が提出した 平成26年から30年まで5年間分の総会資料(会議録・委任状・決算書類等)は 実際に行われていないことが分かっており、再調査をすれば虚偽の書類が作成されていることが明らかになるはずだ。

糸島市の立場も苦しいだろう。
しかし、県知事名で再調査を求められ、裁判所も虚偽報告は真実と認めている事案である。
放置すると 今後問題が大きくなり、市の幹部の責任問題に発展するかもしれない。

また、市議会もできれば 触れたくないというのは想像できるが、法令違反が議会で取り上げられているにの 何もしなかったと言われかねない。

この問題は、移住者も多い糸島市の新時代に向けた一つの試金石とも言える。
市や市議会の今後の対応を注視していきたい。

採択するか否か、国会審議を

前回の続き…。
麻生太郎財務大臣(当時)が、「武見敬三氏をUHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・Universal Health Coverage)大使として任命しているWHOは怪しげな組織」と表現した。
3月12日の財政金融委員会で、原口議員から 「(麻生氏と)同じ認識をお持ちか」と尋ねられた 鈴木財務大臣は、「同じことを言っても許される人と許されない人がいる」とかわし、委員会室が笑いの渦に包まれた。

WHOが怪しげという表現もさることながら、武見氏が 能力がない人物のようにも聞こえるが、武見氏は 日本医師会会長として権勢をふるった故武見太郎氏を父に持つ厚労族、そればかりか、麻生派に所属し麻生氏の又従兄弟にあたる人物である。
このことから、WHOが武見氏を大使に任命したのには、麻生氏を含む日本政府の意向が働いていると思われる。



「全ての人が適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを、支払い可能な費用で受けられる状態」を目指す UHCの理念そのものは素晴らしく、我が国がその分野で国際貢献することに反対する理由はない。

しかし、今問題となっているのは、その理念を飛び越えて IHR改正とパンデミック条約策定がWHOに資金拠出を行っている利害関係者の利益になるものではないのか、また、ワクチン接種を強制するなど自由を制限し憲法違反の恐れもあるにも拘わらず、その確認をしないで前に進めていいのかということである。



2022年までWHOの大使を務めた 武見氏が 現在厚生労働大臣に任命された。
5月のWHO総会時の採択に向けて 草案づくりを担ってきた 我が国の立場からすれば、採択を前提に進んでいることは明白だ。

日本のマスコミがパンデミック条約について全く報じないのは、政府がこれまで言及してこなかったからだ。
昨年から、条約策定に向けた意思決定過程が不透明なことに対し、国民の多くから疑問の声が上がったことから、今年1月 ようやく政府が一部情報を公開した。

しかし、総会まで2ヵ月を切ったというのに、政府は 協議中を理由に 草案の中身を公開していない。
上川陽子外務大臣は原口議員への答弁で、IHR改正について 国会審議は考えてないと述べたが、海外では 草案について既に議論が行われ、中国やインド、ブラジルほか、多くの途上国から公平性などに問題点があるという声明が出されているという。



2月には、自民・立憲を含む国会議員らが超党派の議連をつくり、今国会でこの問題を取り上げ始めている。
同議連は、パンデミック条約は 財政事項をふくむ国際約束で、政治的に重要な国際約束となることから、採択するかどうか国会の議決が必要と主張している。

5月の総会まで時間は残されていない。
政府には、IHR改正案とパンデミック条約の草案を早急に公開すると共に、海外各国の主張、また、法的な位置付け、強制力によって国民の生活や権利にどういう影響が出るかなど、丁寧な説明を求めたい。

外務省HP
パンデミックの予防、備え及び対応(PPR)に関するWHOの新たな法的文書
(いわゆる「パンデミック条約」)の交渉

WHOは怪しげな組織

3月12日の衆議院財政金融委員会において、原口一博議員(立憲民主党)が、現在WHO(世界保健機関)が進めている IHR(国際保健規則)の改正とパンデミック条約策定を 我が国が率先して進めていることについて言及した。

日本では全く報道されていないが、改正案とパンデミック条約の内容には、パンデミック(感染爆発)が再び起こった時に備え、加盟国が予めWHOの法的拘束力を持つ勧告に従うことを約束することや、WHOがワクチン配分計画を作成し加盟国がそれに基づきワクチンの製造や供給を行うことが盛り込まれているという。

加盟国政府の判断がWHO勧告に法的に拘束されることで、国家主権を侵害し、自由が制約されるなど国民生活に多大な影響を与えることが懸念されている。
わかりやすく言えば、国家よりWHOが上にくる仕組み作りが 我々の知らないところで行われているということ。

我が国は、WHO執行理事として 草案作りに関わっており、今年5月のWHO総会での採択に向けて取り組んでいる。
WHOの財政基盤は脆弱で、ワクチンビジネスに深い関わりを持つビル・ゲイツ氏の財団や製薬メーカー等が資金拠出を行っていることは知られている。

原口議員は、「WHOは新型コロナウイルス感染時に失敗をして、再び過ちを犯そうとしている」とし、日本政府が憲法違反の恐れがあるパンデミック条約を推進している点を質した。

財政金融委員会 原口一博議員質疑(2024年3月12日)

原口議員は、WHOに関連する 2020年03月26日の財政金融委員会における 麻生太郎財務大臣の発言を紹介したが、それが 非常に興味深い。
以下、要約。




〇 浜田聡議員
(WHOの)現事務局長テドロス氏の辞任を要求する動きが強まっているというニュースがある。現状の見込みをお聞きしたい。

〇 政府参考人(佐原氏)
国際機関の長の去就について見解を述べることは差し控えたい。

〇 麻生太郎財務大臣
これは役人には答えられない。
これはどろどろした話、テドロスの前の事務総長は中国人で、あの時もごちゃごちゃした。
今、50万人ぐらい(テドロス氏の辞任を求める)署名が集まっている。
早い話が、ワールド・ヘルス・オーガナイゼーション(WHO)じゃねえ、チャイニーズ・ヘルス・オーガナイゼーションじゃないかと、CHOと直せというのがわんわん出た。
(※ WHOが中国の影響下にあると批判が集まり、最終的に100万人以上の署名が集まった。)中国が 武漢のウイルスではないと言ってたが、最初にもっと大変だと言っておけば、早い対応ができたというのが、(署名する)人たちのほとんどの不満の元だ。
WHOは非常に大事な組織で、(中略)日本もいろいろやっているが、WHOから正式に、日本の国会議員で大使に任命されている人がいる。
名前を聞いても信じないだろうが、「武見敬三」という。
それを聞いて怪しげな組織だな正直思い、私はテドロス氏に面と向かって言ったことがある。
WHOがやろうとしているワールド・ヘルス・カバレッジ(正しくは ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ 「Universal Health Coverage」)というのを、一番先頭切ってやっているのは、世銀と日本政府。
その間をつないでいるのが武見ということで、これが今WHOの大使に任命されているということは余り知られていない話だが事実だ。

参議院 2020年03月26日 財政金融委員会 浜田聡議員の質疑




以上、麻生節炸裂の答弁であるが、WHOは怪しげな組織ということらしい。
武見敬三氏は現在 厚生労働大臣、IHR改正とパンデミック条約を進めている中心人物だ。



ー 続 く ー

 

次の総理、安心を与えてくれる人を

赤ベンツ不倫やら 過激ショーやら、自民党にとって一つもいいことがないが、与党の国会議員が恐れているのが 岸田総理の4月破れかぶれ解散だ。
派閥の解散宣言や政治倫理審査会への出席など、永田町の常識を打ち破ってきただけに、「自身の延命のためにはやりかねない」という見方が多い。

公明党はこれだけ不人気な岸田総理の顔で 衆院選を戦うのは避けたい。
メディアを通じ「選挙は9月の総裁選の後」と発信しているが、岸田総理に「聞く力」がないことは既に証明済みである。

各マスコミの世論調査で「次の総理候補」を尋ねているが、1位 石破氏、2位 小泉氏 は共通している。
平時ならともかく、外交・安全保障で問題は山積、プーチン大統領、習主席、金総書記、そして今年はアメリカ大統領選、トランプ氏が大統領に復帰する可能性は高い。

安倍元総理には批判もあったが、海外の要人たちと 堂々とわたり合ってきたことは確かだ。
それが、石破氏にできるか…。
小泉氏はポエムで論外。
最近名前が上がっている上川外務大臣は、アメリカ民主党と近過ぎてアウト。

政権交代で現在の野党から新しい総理が生まれる可能性もあるが、それでも 海外の要人と対峙できる人物のイメージは湧かない。

次の総理は、「安心を与えてくれる政治家」という視点で決めてほしい。



 

国道3号広川八女バイパス中心杭打ち式

福岡県南部に新設予定の「国道3号広川八女バイパス」で、本格的な測量が始まるのを前に10日、中心杭打ち式が開催された。

新年度予算として測量費等に 3億円が計上されており、今後 事業予定地や周辺の測量や地質調査を基に具体的な設計案が作成され、用地買収を行い工事着手となる。

事業パンフレットは こちら


国道3号広川八女バイパス整備促進期成会、古賀誠特別顧問の主催者挨拶


幼稚園児と共に杭打ちのセレモニー


古賀誠特別顧問と藤丸敏衆院議員


会場の外で バイパス反対を訴える市民

離党者増加、組織の立て直しを

令和4年夏の参院選で国政政党となった参政党は、これまでアンタッチャブルだった問題に切り込む質疑や質問主意書など、その政治姿勢は一部保守層から高く評価されている。

昨年4月の統一地方選では全国に231人を擁立し100議席を獲得、党勢を拡大していると思われていた。
しかし、ここに来て離党者が増え ひと頃の勢いに翳りが見えている。

福岡県では、福岡市博多区、久留米市、福津市、みやこ町、水巻町、苅田町に計6人の地方議員がいたが、久留米市議と福津市議が既に離党、水巻町議も離党する意向を示している。
特に久留米市の長野さとし市議と福津市の山本ゆうへい市議は 立候補前は無名の人物、献身的な党員らの支えにより当選を果たしていながらの離党である。

かつて橋下徹氏率いる「日本維新の会」のスタートアップの時もそうだった。
勢いのある新党には、簡単に「政治家になって人の上に立てる」と勘違いする馬鹿者が集まって来る。

それに加え、人選する組織の方も経験がない。
① 多少頭が回り、② 弁が立ち、③ ルックスはまあまあ、そうした人物が候補に選ばれ、間違って当選してしまうと、感謝の気持ちなど忘れ自分の実力で当選したと錯覚するのである。

政党公認で当選して1年も経たないうちに離党するというのは、政党と有権者を裏切る行為だ。
こうした厚顔無恥な人物が議員活動を続け、市民の血税から報酬を得るというのは道理が合わない。議員辞職するべきである。

さて、これらの市議の問題とは別に、参政党のトップや執行部の問題もSNS上で多数発信されている。
その多くが、一度は参政党に身を置いた人々からのものである。
確かに、神谷氏は事務局長と参議院議員と党代表を兼務しており紛れもなくオーバーワーク、権力が集中し独裁状態という批判も出ている。

参政党支持者には、これまで政治に関心がなかった純粋な人々が多い。
昨年末頃までは 情報が錯そうし、様子見する党員が多かったが、最近は離党者が増えていると言われている。

神谷氏の国家の危機を憂い成果を焦る気持ちも分からないではない。
しかし、組織が壊れてしまえば思いを成し遂げることは不可能だ。
何が間違っていたか真摯に向き合い、もう一度離れていった人々の声に耳を傾け、組織を時間をかけて立て直すことが肝要だろう。

 


当選後、離党した2人の市議