糸島は日本史の中で最も早く文書に記録された地区の一つで、「魏志倭人伝」の中で「伊都国」として表記され、「邪馬台国」の中でも重要な役割を担っていたことが記されている。
そのためもあり、「伊都国」の中心地に比定されている、糸島市の三雲地区や井原地区の遺跡からは、我が国最大の径を持つ銅鏡など、数々の出土品が発見されている。
古代史、特に「邪馬台国」が大好きな九州派にとって、伊都国は“聖地”であり、畿内派にとっても論駁すべき場所で、関心は高いはず。
以前は爆買だけだった中国人観光客もここに来て、まじめな観光に変化し始めているが、福岡の観光地といえば、まだまだ太宰府だけが一人勝ちの状態だ。
そこで、三雲・井原地区をメインに、涼や紅葉が楽しめる白糸の滝、カキ小屋、桜井神社などを巡る、糸島周遊を観光ルートの一つとして売り出せばいいと思うのだが、どうだろう。
ただし肝心の”聖地”の現状が少々お粗末過ぎるため、30年前に建てられた伊都国歴史博物館はインテリアや目玉商品の見せ方などを改め、また周辺のいくつかの古墳も整備し直さなければいけない。
来年1月の糸島市長および市議会議員のダブル選挙で候補者は、ぜひこうした点も有権者にアピールしてほしいものだ。
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