ゴルフ大会特別協賛の団体

17日の朝刊の紙面に、男子ゴルフの日本ゴルフツアー機構(JGTO)と欧州ツアーが共催する、「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(4月25~28日、静岡・太平洋クラブ 御殿場コース)の広告が掲載された。

聞きなれない大会だが、JGTOと欧州ツアー共催というのは珍しく優勝賞金も38万2500ドル(日本円で約5700万円)と高額、そうそうたるプレーヤーが出場予定だ。

これだけの大会ができるのは資金力と人脈あってのこと、そして大会名の冠、いわゆる大会スポンサーが ISPS HANDAである。
ISPSは 国際スポーツ振興協会という団体で 代表者が半田晴久氏という人物だ。

半田氏と言えば、弊社記事「カンボジア遊学生募集? (2023年6月1日)」でも触れたことがあるが、深見東州や戸渡阿見というペンネームで幅広く文化活動を行っている。
オペラの主人公を演じている動画を視聴すると、多彩な才能を窺い知ることができる。

特筆すべきは、半田氏がワールドメイトという宗教法人の創設者という点だ。
ワールドメイトの公式ウェブサイトによると、神道系の宗教法人で総本部は静岡県の伊豆の国市、2019年1月現在、会員数は約8万2千人という。

ワールドメイトは自民党をはじめ、立憲民主党、れいわ新選組などの政治団体に多額の寄附をしているが、1回で500万円というケースも確認されている。
宗教法人による政治家への選挙支援は一般的だが、直接的に多額の現金を寄附している点は目を引く。
また、半田氏が隣国の国立大を卒業している点も気になるところだ。

そういう視点で4月10日に配信された夕刊フジの記事「ゴルフ男子ツアー新体制に苦言 『このままなら来年やりません』半田晴久会長が一喝 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」を読むと面白い。

カンボジア遊学生募集?

今日の朝刊に、在福岡カンボジア王国名誉領事館が主催し、地元新聞社が後援する短期遊学の参加者を募集する広告が掲載されている。
「半田スカラシップ~カンボジア遊学生~」第12期生募集、審査で合格した遊学生には1人あたり最高30万円が支給され、30日間のカンボジア遊学ということで、高校生の子を持つ親として興味が湧く。

審査員は半田晴久氏、在福岡カンボジア王国名誉領事、カンボジア政府上級大臣級顧問、カンボジア大学総長という肩書が付いているが、複数のペンネームを持ち執筆活動や芸術・スポーツイベントの後援を行っている。
また、深見東洲という名前で自らも芸能活動を行い、世界的に有名なオペラ歌手や 米の元大統領らとのイベントの告知で 新聞広告が出ていたこともあり、なぜ こうした人脈があるのか以前から気になっていた。

この深見氏、実は宗教団体「ワールドメイト」の教祖として知られる。
あまり馴染みのない団体だが公式ウェブサイトには、神道系の宗教で総本部は静岡県の伊豆の国市、会員は 8万2千人と紹介されている。
昨年統一教会が問題になった際は、複数の国会議員に献金している宗教団体として名前が上がっていた。

半田氏がカンボジア遊学を重ねてこれたのは、これまで 同国に対し幅広く金銭的・人的支援を行い、政府との信頼関係も構築してきた結果だろう。

ただ、遊学が どういうものなのか?
その先はどうなるのか?
それが気になる。

ワールドメイトの公式ウェブサイト