鉄筋用棒鋼~えらく安くなっているらしい

需要があるのかどうか不明だが、新築分譲マンション開発が活発な久留米市内で、或る地場鋼材業者が納めるだろうと誰もが当然視していた工事現場に、思いもかけない上場鋼材業者が納品したようで、これに怒った地場業者、別のゼネコンが見積もった現場では、前回下をくぐられた上場業者の出した値段をさらに下回る価格で、仕事をもっていったという。
ところがこの現場というか、この上場企業が見積もる価格は、ほとんどは利益が出るか出ないかの値段というのがもっぱらの噂だけに、さらにその下をかいくぐって出した金額ならば、どのくらい赤字を被ったのだろうかという話に発展している。
大阪の合同製鉄は、粕屋郡のトーカイを完全子会社化し、同時に系列企業である九州製鋼の株式を一部譲渡するなど、鉄筋用棒鋼メーカーとして力を蓄え、電炉業界再編の中核を担いたいようだが、肝心の鉄筋価格が低下すれば、計画の見直しも出てくる可能性がある。
大昔、新日鐵がまだ八幡にあった頃まで、「鐡は国家なり」が通用していたが、鉄鋼業界も再編の真っ最中で、来年はどうなるかわからない。


 

鉄鋼商社の未来は・・

日刊鉄鋼新聞によれば、伊藤忠丸紅鉄鋼と住友商事は、昨日8月3日に国内鉄鋼建材事業を統合することで合意したと発表した。
伊藤忠丸紅テクノスチールと住商鉄鋼販売を来年1月1日統合し、連結売上4200億円の伊藤忠丸紅住商テクノスチールがスタートするとのこと。
ところで、伊藤忠商事、丸紅、住友商事とくれば、総合商社で名前が挙がる残りの商社は、三井物産、三菱商事、双日(旧日商岩井)だが、こっちはこっちで、別途に鉄鋼商事部門でグループを形成している。
メタルワンは三菱商事と双日の出資会社で、さらにメタルワンと三井物産スチールが折半で出資した鉄鋼商社が三井物産メタルワン建材。
大昔、「鐵は国家なり」などと豪語していた時期もあり、かつてしのぎを削った総合商社鉄鋼部門が統合に次ぐ統合ということは、鉄鋼需要が落ち込み、競争している時代ではなくなったということだろう。
近い将来、伊藤忠丸紅住商テクノスチールと、三井物産メタルワン建材が統合して、伊藤忠丸紅住商三井三菱双日メタル&スチールという商号に代わる日が来る・・・・かもしれない。

 

 

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