衆院選・佐賀の情勢(後)

前回は選挙区の区割り変更で、比例名簿3位で当選した今村雅弘衆院議員については、次回も優遇されるかどうか現時点で未定だが、最近は パソコンドリル事件以来 鳴りを潜めている 小渕優子議員との2連ポスターに貼り換え、意欲はあるように見受けられる。
しかし、ポスターを見た地元有権者からは、現在の風貌とのあまりの違いに 怒りの声も聞かれた。

ところで、山口祥義佐賀県知事であるが、さがアリーナの建設費の大幅増や、昨年12月に自ら発案した「誓いの鐘」の案件で、県議会自民党との関係もあまりよろしくない。
また、九州新幹線西九州ルートのフル規格化についての交渉には消極姿勢、陸上自衛隊のオスプレイの佐賀空港への受け入れについても、防衛省が事業主体として漁業者・地権者と協議するべきと一歩引いており、決断が迫られる重要案件を全て避けているように政府与党には映っているという。

現在、佐賀県には衆院議員が3人と参院議員が2人いるが、自民関係者は次期衆院選で最悪の場合3人が減り、国とのパイプを失い佐賀県が埋没するのではと危機感を強めている。

衆院選・佐賀の情勢(前)

中選挙区時代は保守王国として知られた佐賀県だったが、ここのところ野党の勢いに押され気味だ。

前回 平成29年の衆院選では、佐賀1区の自民党岩田和親氏が、共産党の支援を取り付け無所属で立った原口一博氏に、2万6000票以上の大差で敗れた。
岩田氏は2期連続で比例復活を果たすも、自民には比例重複立候補は2回までという規定があるため、次は選挙区のみの勝負、背水の陣となる。

佐賀2区は、選挙区での勝利を目指した自民党古川康氏が、希望の党の大串博志氏に6000票以上の差で敗れている。
次期衆院選では、立憲大串氏と共産党の共闘が決まっており、前回以上に不利な戦いとなることが予想され、九州各地で野党共闘が進む中、選挙区で負けたとしても接戦に持ち込み惜敗率を上げなければ、復活枠を勝ち取ることはできないだろう。

ー 続 く ー