何時まで続く?イオン [2015年10月5日09:14更新]

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 半世紀前までの福岡には、生活必需品の安売りで一世を風靡したスーパー、淵上ユニードが多くの店舗で営業していたが、神戸を発祥の地とするダイエーが、新進気鋭の若者を切り込み隊長にして進出、あっと言う間に席捲した。
しかし日の出の勢いであったダイエーも、今年の9月には国内店舗59店が一斉にイオンに代わり、昔を知る人は心のどこかに、何かを感じたはずである。
今や日本全国何処に行っても、イオンの看板を見ない地方はなく、地方の特異性を切り捨てた複合商業施設はどこに行っても同じで、魅力が乏しい。
小さい島国ながら、北の北海道から南の沖縄まで、気候風土と土地柄は大きく異なり、それぞれの地方自治体も地域に合った条例を制定し、住民生活に配慮しているほどだ。
地域性を無視した店舗作りや、大量仕入れによる画一的な商品構成で、消費者を無視した営業政策は次第に売上低下に繋がり、業績はかなり厳しい状況になりつつあるようだ。
郊外の大型店舗に客はなびき、駐車場は満杯になっているが、地域に根付いた小さな店が顧客のニーズに応え、徐々にではあるが力を付けて売上を伸ばしており、イオンの落日もそう遠くはないかもしれない。