ごみ処理施設

数年前までは公共工事発注を巡っては、入札の前に落札業者を決めるなど、事前協議の話し合いが行なわれ、談合専門の業界担当と呼ばれる営業社員が、大手や地場を問わず土木建設会社には居たものだ。
ところが地方自治体の首長などが、贈収賄で逮捕されることが相次ぎ、諸悪の根源は「談合」と決め付けられ、業界担当と呼ばれていた社員は社内から消え、発注側も入札の方法を複雑にして、公共工事から談合の言葉が聞かれなくなった。
「喉元過ぎれば・・・」の例えがあるように、リニアの入札において大林組などが摘発されるなど、スーパーゼネコンの間では復活しているようで、現在は代表の辞任で止まっているが、更に発展する可能性も噂として流れている。
しかし、ごみ処理施設などの大型工事においては、受注する前に地元対策などが必要で、その話し合いの席が官民癒着の場に早変わりし、その延長で談合に発展する可能性が高く、既に官製談合の情報が大分を発信地に飛び交い始め、発注側も消火作業に懸命だ。

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クリーンパークわかすぎ ~ 再稼動

ごみ処理施設の「クリーンパークわかすぎ」が、平成14年度の稼動開始から25年を経て、今後どうするか検討されており、来年度から10年間、引き続き稼動させることが決定したものの、決まるまでの過程を巡って地元住民から不満が出ている。

この施設、正式な呼び名は、「須恵町外二ヶ町清掃施設組合」。
篠栗町と須恵町、粕屋町が共同で造ったごみ処理施設で、資源ごみや不燃ごみ、粗大ごみなどを処理するほか、宇美町と志免町が共同で建設運営する「宇美志免リサイクルセンター」で処理した可燃ごみを、固形燃料化している。

問題となっているのは、施設がある篠栗町乙犬地区の住民が、10年間の施設再稼動延長で、十分な説明を受けていないと不満を述べていることが原因。

住民によれば、季節や時間、風向きによって、臭いがひどく、そのたびごとに苦情を申し出ていたが、改善されなかったため、延長を巡る説明会で充分な話し合いが持たれることを期待していたにも関わらず、いつの間にか決定されたと感じているようだ。

町内会長に取材を求めたが、多忙を理由に取材は拒否。
施設責任者は、「準備委員会や協議会を通して、約5年間説明しており、不足は無い」とコメント。

「ごみ処理場は必要だが、自分たちのところには造らないでくれ」という意見がよく聞かれるだけに、たとえ既存の処理施設の再稼動だとはいえ、施設が立地する地元住民に対しては、丁寧に説明と話し合いを行なうべきで、充分すぎるということはないはずだ。