担いだ責任

今日の朝刊各紙には、北九州市 市政60周年を記念した特集記事が見開きで掲載され、北橋市長の写真があった。

任期は今月19日まで、16年間お疲れ様でした。

その北橋市政の継承を訴え戦った津森氏が敗れた。
昨秋、自民会派とハートフルの各代表が上京して出馬要請、勝利を確信して国交省を辞しただけに、結果を受け入れるまで時間が掛かるだろう。
要請した側には担いだ責任があり、「落選したからハイサヨナラ」では 人の道にもとる。
本人に「北九州のために」という想いがあるなら、次のステージを準備するのが筋と言えよう。


ただそうは言っても、市議?県議?
それとも国会議員?或いは4年後の市長?
目指したものが大きかっただけに 次のポスト選びが難しい。
また、浪人中の生活をどうするかという問題もある。

それだけ 選挙に担ぐということは大変なのだ。

政党推薦はもう要らない

4人が立候補し事実上の一騎打ちとなった北九州市長選挙は、政党推薦無しの武内和久氏が、自民・公明・立憲・国民が推薦し北橋市政の継承を訴えた津森洋介氏を破り初当選を果たした。
当初は津森氏の楽勝ムードが漂っていたが、公開討論会の欠席が続くなどマスコミの見る目も変わったことも影響した様で、選挙戦序盤から逆風が吹き始めた。

2週間前は筑紫野市長選挙で、自民・公明・国民が推薦する現職の藤田陽三氏が敗れたばかり、政党推薦の意義が問われる結果が続いている。
政党が候補者本人より党の都合を優先して推薦を決めているところが見受けられ、大いに反省すべきではなかろうか。

各党とも有権者の既存政党離れが進んでいる点を冷静に分析し、統一地方選を前に戦略の立て直しが急がれる。

中尾県議の本気度

ハロウィンの日の午後、自民県連内で 市長選出馬の意向を示す中尾正幸県議と、元国交官僚の津森洋介氏で一本化を目指す 鷹木研一郎北九州市議会議長の協議が行われたが平行線に終わった。
その後、中尾県議は記者団に「改めて出馬を表明したいと語った」と報じられたが、関係者の殆どが まだ流動的と見ている様だ。

中尾県議は現在5期目、自民党福岡県議団幹事長を務め 次代の県政を担うリーダーの一人と目されている。
その中で 無理に市長選に立候補して 自民県連の推薦を得たとしても、市議会自民会派は津森氏に出馬要請をしているため 実質的な支援は期待できない。
市長選で負ければ政治生命は終わると思われ、将来のある身で そうしたリスクを本当に冒すのかは疑問だ。

また、巷で囁かれていることがある。
「実は中尾県議は11月27日、市内のホテルで政治資金パーティを予定しています。会費が1万円、コロナ禍で食事がないので まるまる収入になります。市長になる可能性があると券の売れ行きが良くなるので それまで引っ張るつもりでは?」

中尾県議が かねてより意欲を示してたのは事実、前々回は北橋市長が3期目に自民からの単独推薦を受けることになり、前回は「3期12年まで」の公約を破って再戦出馬を決めたことで、2回連続で諦めた経緯がある。
ここをチャンスと見て本気で出馬するつもりなら 誰も文句は言えない。

地元では北橋市長の引退表明の先延ばしと同様、現場を混乱させる迷惑行為と見る向きが多いが、本気なら不退転の決意で挑んで頂きたい。

透けて見える5期目への意欲

地元紙が北橋市長の進退について報じた。
記事には、「次期市長選に後継候補の擁立ができれば、自らは立候補しない意向を固めたことが分かった。ただ、市議会主要会派が一致して後継候補を支援することを条件とし、その進退は各会派の調整状況に左右されそうだ」とある。

つまり、調整できなければ 5期目に出馬。
これはやる気だ。

ましてや 条件を出すとは上から目線にも程がある。

北九州市の市長選挙

北九州市の市長選挙が13日に告示され、27日の投開票日を目指して、現在3人の候補者が名乗りを上げている。
現職北橋健治市長(65)の優勢が伝えられ、自民党実力者の中には御不満の方が居られる様だが、確かに候補者3人の中で年齢を考えると、現職が高齢であるものの行政手腕は確かな様だ。
北九州空港は24時間離着陸が可能で、今後も関門海峡の浚渫土砂を利用して空港をさらに拡大し、その上で北九州の技術力を活かし、航空機の修理工場を建設すれば、世界中から人と物が飛んで来る事は間違いない。
更に小倉北区の北側に残っている工場地帯を完全に解体し更地にすれば、広い土地が確保できるだろう。
IT関連の誘致を行えば、若者を中心として徒歩か自転車を主体の社員が集まり、近隣に住み易いマンションを建設すれば、若い世代は自然に集まってくるはずで、北九州市の人口減少にも少しは歯止めが掛かることになるだろう。



続きを読む

北九州市長・北橋健治氏

当時は「世紀の5市合併」と言われた北九州市の誕生から55周年を迎え、市内では様々なイベントが企画されている。
3期目の北橋健治市長(64)は、残りの任期が1年を切ったことでマスコミも取り上げ、俄かに周辺が騒がしくなってきた。
北橋健治市長は初当選した時から、市長の任期は3期12年が良いと発言していたが、11年が経過した現在では、取り巻く政治環境が大きく変わって来たことにより、自身の考え方も微妙に変化している様だ。
仮に北橋健治氏が北九州市長選挙に立候補すれば、4期目の当選は間違いないと思われるが、何もしない現状維持の北橋市政が続けば、更なる人口減少に歯止めがかからず、取り返しのつかない北九州市になる、と断言する声も聞かれ始めた。
福岡県知事選挙への出馬も噂として聞かれるが、使い古された北九州市長では、大票田の福岡市民が納得しないだろう。



続きを読む

麻生マジック

~不可能を可能にする力~

 福岡県には福岡市と北九州市の2つの政令指定都市があるが、昨年11月の高島宗一郎市長再選と、今年1月の北橋健治市長三選の経緯を考えると、福岡8区選出の麻生副総理の大きな力が働いた形跡がありありと見てとれる。

北橋北九州市長はもともと民主党国会議員だったが、三選を目指した選挙では、自民党単独推薦市長に看板を替え当選した。

高島福岡市長にいたっては、地元市議が見出してきた民放若手社員を、現職市長を破って当選させた力は素晴らしく、さらに与党市議団とギクシャクした関係が続いていたにも関わらず、再選に導いたのはまさに麻生マジックと言って良いだろう。

4月12日投開票の統一地方選挙でも、この麻生副総理の力を利用して当選にあやかろうと、盛んに麻生副総理の名前を連呼し、選挙活動している市議会議員や県議会議員も多い。

特に立候補予定者が開く集会などでは、麻生副総理と呼称せず、副を外して「総理」「総理」と持ち上げており、さらに福岡市内の麻生事務所から、秘書が様々な動きで選挙戦を指揮している様子が聞かれ、早くも当選したような気分で選挙戦を戦っている候補者もいるようだ。

中には某県議会議員候補のように、北橋市長や高島市長を応援弁士に呼んでやると、虎の威を借りて自分の勢力拡大に利用しているような人物もいる。