県議親子の逮捕に疑問の声

昨夜、4月9日投開票の県議選に出馬し落選した候補者と、父親の現職県議が公選法違反で逮捕という一報が入り衝撃が走った。
記事では「ことし1月下旬ごろから3月中旬ごろにかけて、運動員3人に対して1時間あたり1000円の報酬を支払う約束をし、法律で禁じられている告示前の『事前運動』を行った(NHKニュース)」とされ意味不明、詳細は分からないが 多方面から疑問の声が出ている。

告示前の「事前運動」は禁止されているが、後援会などの政治団体による「政治活動」は許されており、「政治活動」に報酬が支払われるのは問題ない。
そもそも公職選挙法のグレーゾーンは幅が広く、微妙な表現や行動でアウト・セーフが決まる。

例えば、選挙前に「立候補します」という断定した表現はアウトだが、「出馬予定です」「立候補を考えています」と ぼかせば セーフ。
選挙が近くなると 名前や顔写真入りのノボリ旗やポスターはアウトだが、数ヵ月後の合同演説会のお知らせとして、本人以外の応援弁士の顔写真もある2連ポスターなら問題なし。

公選法そのものが分かりにくい上に抜け道も多く、警察が立件するしないの基準も明確ではない。
ともすると、恣意的な運用をされてもおかしくはないのが この法律だ。
今回の逮捕は「告示前の事前運動」とされているが、「事前運動に報酬が支払われた」というからには、警察は余程 立件に必要な条件を集めたと思われる。

名前入りのノボリ旗を掲げ堂々と選挙違反を繰り返す者もいて、それにはお咎めなしなのに、今回の件が 逮捕に至る程の事件だったのだろうか。
現職県議は実直で有権者からの信頼も厚いことで知られ、任期終了を目前にしての逮捕に同情する声は多い。
また、勇気を出して政治を志した若者の 将来の芽を摘んでしまった。

ここしばらく、贈収賄など 金にまつわる事件で政治家が逮捕されることもなかったので、警察の帳面消しに使われたと訝しむ関係者もいる。
筑豊には 公金を巧みに吸い上げて 平気な顔をしている政治屋がいる。
警察においては、巨悪を退治することに注力してほしい。