市議こそ身体検査が不十分

政治家と旧統一教会との関係には興味はないが、解散命令請求を受けて地元紙が教団と関わりがあった現職市議、宗像市議会の福田昭彦市議(64・5期目)に取材した記事が10月14日に掲載され、それについて関係者から市議の説明内容が事実と異なるという指摘があったので取り上げたい。

昨夏、旧統一教会がクローズアップされたことから、宗像市議会では全市議に教団との関わりについてアンケート調査を行っている。
福田市議はその中で、2020年(令和2年)10月の市議会議員選挙から「平和大使協議会」に支援してもらい、会員として月額2000円の会費を支払い、また、平和大使として活動(同4年11月4日で辞任)していたと報告している。
そして、同紙の取材には次のように答えている。

2020年春、ある年配女性からビラ配りを提案され、8~10月に女性の友人を含め 約300枚ずつの配布を依頼、9月には平和大使協議会に入会し、10月25日に行われた市議選で当選後 平和大使に任命された。

平和大使に任命されたのは 当選した10月25日より後という説明になっているが、選挙期間中の2020年10月20日時点の福田市議のホームページが記録されているデジタルアーカイブ(米国の非営利団体「Wayback Machine」が運営)によると、役歴として「国連UPF任命機関メンバー/平和大使」と記述があり(現在は削除)、時期が一致していないことになる。



また、福田市議は「(2020年の)選挙の頃は相手の身体検査をする余裕はなかった」、「協議会が旧統一教会の関連団体で、女性が信者と知ったのは2022年7月の安倍氏の銃撃後」と取材に答えている。
2020年9月には 自らの意思で平和大使協議会に入会していながら 「身体検査」とはよく言ったものだ。
お世話になるだけなって 随分失礼な物言いである。

そして昨日、福田市議をよく知るという女性から、記事の説明が全く違うという話が入ってきた。

その女性は福田市議が兼業している保険代理店のビジネスパートナーだったことがあり、2020年1月頃から福田氏と会うたびに3~6時間程度、文鮮明氏の話やキリスト教の教示について聞かされていたという。
女性は子どもの病気について相談をしたところ、「子どもに治療したら不幸にになる。献金した方がいい」と諭され、教団が韓国に500億円かけて新施設(天苑宮)を作っているという話から、一口100万円で寄附を募っていると説明された。
100万円の持ち合わせがないので、2月に手渡しで10万円、3月に10万円を銀行から振り込み、その後は、福田市議の保険業のコンプライアンス違反問題が発覚したことで寄附は中止している。
他人の家庭を壊した「平和大使」市議(2022年10月6日)

以上が事実であれば、福田市議は2020年の1月の時点で 既に教団と深く関わっていたことになる。

福田市議は行政視察中に居眠りを繰り返したり、兼業の仕事を優先して議会を欠席したりして、昨年12月に議会から問責決議を受けるなど問題の多い市議として知られる。
関係者の間からは今回の件も含め、資質の面で 市議こそ身体検査が不十分だったのではという声が上がっている。

他人の家庭を壊した「平和大使」市議