3本の矢はどこへ? ー 自民こそ アベノミクスの総括を ー [2021年10月5日17:47更新]

10月4日に発売された経済誌の表紙には、「日本株上昇相場へ」と書かれていた。
しかし、岸田新総裁が決まる前日(9月28日)の日経平均株価終値  3万0142円から、本日で5日間続落となり、2万8000円を割り込み 先行き不安な新政権の船出となった。

これまで自民党はアベノミクス(+スガノミクス)の総括をこれまでしていない(避けてきた?)が、立憲民主党が先月 総括結果を発表、「アベノミクスは失敗、格差や貧困の問題の改善にはつながらなかった」とした。
確かに、株価は上がったが 経済成長という面では諸外国に遅れ、借金は膨れ上がり社会保障制度を立て直すこともなかった。
いったい放たれた3本の矢はどこに行ったのか?

総裁選で「国民の声が政治に届かない」と これまでの政治を批判した岸田氏。
「成長と分配の好循環」「所得倍増」「新自由主義的政策を転換」を掲げているが、つまりそれらは 安倍政権、菅政権の経済政策の批判と捉えてよいだろう。

アベノミクスを継承するとした 高市早苗氏を政調会長に選任したのは意味不明だが、自民党が岸田新総理を支えて新しい経済政策に踏み込んでいくのであれば、高市氏は率先してアベノミクスの功罪の検証・総括をする必要があろう。

その上で自民党は、今すぐ取り組む緊急経済対策、そして中長期的な計画を国民に示し、総選挙で投票してもらうべきである。