一言に欠ける・菱熱 [2012年3月16日09:39更新]

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ゼネコンの価格競争に巻き込まれたサブコン、機械メーカーなどを親会社に持つ設備業者の菱熱は、九州電力の発注量の減少に加え、発注単価の低下から赤字決算になる模様。



大手設備業者として業界に君臨してきた菱熱だが、スーパーゼネコンを筆頭に受注単価は厳しく、大半の受注工事はかなりの赤字を覚悟し大型工事を受注してきたが、過去においては九州電力からの受注で、その赤字を補填し利益を確保していた。

しかし今期においては既に数億円の赤字と言われ、九州電力からの収益性の良い受注は難しく、来期においても工事量の確保が非常に厳しいと言われ、早くも経営存続の噂さえ業界で飛び交い始め、取引先も検討の見直しを始めた会社もある。

同社から依頼を受けて、見積書を提出しても結果の報告は無く、また残業や徹夜で作業を行なっても、担当者からの労いの言葉は無く、菱熱は殿様商売を続けてきた。

スーパーゼネコンからの受注は下請けに赤字を押し付け、九州電力からの利益分は自社の補填に廻し、赤字工事の連続で下請業者は同社からの発注工事を敬遠し始め、高めの見積書を提出している内部情報も聞かれる。

たがそこに担当者から「ご苦労さん」や「残念だった」などの、労いの一言があればまだしも、下請けに対する思いやりが欠けるところから、ここに来て下請けから反発の声が上がり始めた。

親会社も決して業績が良いとは言えず、この状況が続けば数年後には、会社の存続さえも危ぶむ声も漏れ聞こえて来た。