竹和会 [2012年3月23日09:32更新]

タグで検索→ | /

noimage

かつてスーパーゼネコン竹中工務店と言えば、天神交差点から西の両側は全て竹中工務店の看板が挙がるほど同社の独壇場で、業界では通称「竹中通り」と呼ばれるほどだった。

竹中工務店に発注することが、オーナーの誇りであり、ステータスでもあった時代だった。

下請け業者であれば竹中工務店の下請け会、「竹和会」に入るのが夢の時代もあったが、今は他のゼネコンの技術力も向上し、特命工事などは夢また夢の話で、競争の原理が優先し価格競争が一段と激しくなっている。

価格競争に巻き込まれた竹中工務店は、最後の仕上げなどで現場責任者に竹中のプライドが顔を出し、下請け業者に無理を強いるケースが出てきて、現場での貸し借りが工事未収入金として、下請け業者の帳簿や決算書に残り、不良債権化しているのが実態だ。

今回自己破産を申請した共友建設は、早くからアルミ板の型枠材料を使用し、最盛時には10億円の年商を計上するまで成長して、業界でも注目を集めていた。

しかし今回の破綻では負債総額が年商を上回り、不透明な資金の流れが噂を呼び、同業者の連鎖が懸念される。

かつて竹中工務店は金看板であったが、今や金融機関も同社との取引に警戒感を強めており、取引業者や下請け業者の中には、取引の見直しを始めている状況、労務者の集まりが悪い現場もあるようで、工期の遅れが発生すればアウトだ。